著者は国際的起業家として30年の経験を持ち、7つの会社を設立して売却するなどビジネスで成功し、なおかつADHDなどの障害がある子どものための支援などを行っている人だそうです。
ADHDのある人の特性に着目して、ADHDの人をハンター(狩人)と定義づけ、他の人をファーマー(農耕民)としています。そのファーマーが多数派になっている現代社会の中で、ハンターがどのようにビジネスで成功していくかを語った本です。
世の中に数多くのビジネス書がありますが、ある特定の人の性格や個性に着目して、その人たち用に解説したビジネス書はほとんど皆無だと思います。この本は、ADHAの特性の知るための福祉の本でもあり、ADHDの特性を活かしてどのように成功するかという、ビジネス書でもあるわけです。その二つの側面を持った、面白い本です。
この本、というより著者の主張の特色は、まずはADHDの人をハンターと定義したことです。石器時代から農耕文化の発生へと続く歴史の視点を交えてハンター説を打ち出しています。
そして、そのハンターの特性をしっかり把握した中でどのようなことを行えばよいのかを解説しています。また、著者自身の体験だけではなく、ADHD傾向を持つ多くの成功したビジネスマンへのインタビューに基づく実践例をもとに解説しているのので、説得力のなる内容になっています。
もしADHD傾向をお持ちの方は、一読をおすすめします。ちなみに、そうでない人にも非常に参考になる本です。たとえば、ファーマーの特性はどんなものか、あるいはADHD傾向の人と仕事をしていく上でどんなふうに行っていけばよいのかの参考になります。また、ビジネスで成功するために必要な特性がADHDの特性を事例に挙げながら解説されていますが、ADHD傾向がなくても、意識的に出来る部分もありそうです。
Book人にやさしく 山田泰久