この本は2008年1月の
旭川から始まって3月の
滋賀、5月の
東京と巡回する「
アール・ブリュット/交差する魂 ローザンヌ アール・ブリュット・コレクションと日本のアウトサイダー・アート」展の展覧会カタログです。
そうです、展覧会で作品を味わってからカタログを見て(読んで)復習するべきなのか、あるいはこの本を読んで予習してから展覧会に行くべきか、迷います。
といっても、もうすでに読んでしまったわけですが・・・(笑)。
アール・ブリュット、もしくはアウトサイダーアートの作品にはまっていく人は、まずはその作品が持つパワーに魅了されます。そのパワーとは、こだわりであったり、思いの純化であったり、連続性であったり、表現であったり、作家の内面の露出であったり。
次に、その作家のヒストリー、ストーリーが気になります。どんな生き方をしてきたのか、今は何をしているのか、作品を作り始めた経緯は、どうして作品を作らざるえないのか、過去の作品はどういうものがあるのか、そしてその製作過程は、など。
そして、行き着くところは作家の製作活動の現場や生活環境、あるいは作家を取り巻く周囲の人、そして作家本人です。もうここまでくれば大丈夫です。
この本では、そんなことが追体験できます。
写真家の都築響一さんの国内の作家の訪問記、絵本作家でありこの展覧会の仕掛け人の一人であるはたよしこさんのスイス、ドイツ、オーストリアの作家、もしくはゆかりの地・人の訪問記も掲載されています。
作品を見て作家のことを知りたくなる。
作家のことをよく知ってから作品を見る。
新たな見方ができるかもしれません。
また、この本では日本のアウトサイダーアートの歴史の概略、ヨーロッパでのアール・ブリュットの歴史やその位置づけなどがコンパクトにまとめられていて、非常に参考になります。
展覧会の作品の図録と、作家一人一人の解説も掲載されいます。
ぜひ、滋賀もしくは東京の展覧会に行って、直に作品に触れてもらって、最後にこの本を購入してみてください!
アウトサイダーアート、アールブリュットについては、
こちらのページ(ウィキペディア)で。
Book&Art人にやさしく 山田泰久