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フォルタレーザ:ハンセン病コロニーの陰と陽 [2006年06月20日(Tue)]
ネット環境がよくなったところでブラジル出張報告の続きですメール

6月13日に首都ブラジリアから北東の沿岸部セアラ州フォルタレーザに移動。翌日は一日がかりでハンセン病の病院やコロニー(ハンセン病患者や回復者、その家族が固まって住むコミュニティ)を訪問しました。

フォルタレーザから車で1時間、現れたのはハンセン病病院+コロニー、アントニオ・デュスタ。年季の入った建物はどれも南欧風の美しい様式で、ゆったりとした敷地内に病院や住居が散らばっていました。



ここでは、掃除をする人も雇っているとか。回復者の部屋も、綺麗に、かわいらしく整っています。



大体どの家でも共通しているのが、鍋やフライパンがぴかぴかに磨かれていること!たしなみ?趣味?わからないけど、気持ちいいですね。



この建物は、教会だったか。もともと修道院だったのが1927年にハンセン病施設として再スタートしたと聞きました。



美しく整い、緑の生い茂るなかで笑いながら暮らす回復者。かと思えば、「死者のなかで生きている街」と呼ばれ、劣悪な環境に置かれたコロニーもあります。



マラカナウという街にあるハンセン病病院+コロニーは、鉄条門で囲まれています。もともとは人の背丈よりも高い塀をめぐらせ患者が外に出るのを禁止していたそうですが、今は外の貧民街からの不法侵入者を防ぐためという、逆の目的を持っているとか。

回復者の方々に語ってもらったこの村の歴史は、驚くべきもの。患者は夜の10時には住居に戻ることを強制され、湿度によるうずきから病院に戻りたいといっても聞き届けられなかった。外には犬が放たれ、規則を破る者は襲われ、反抗的な患者はコロニー内に設置された刑務所に収容されるという、極端な隔離政策と管理が続いた。そして、それらの「圧政」としか言いようのない体制を敷いたのは、神に仕える修道女たちであった・・・。

正義、良心、支援。人が人のために、自分の価値観に基づき、他人を助けるために、できる限りのことをしたいと思う。その純粋で強い情熱は、往々にして人を抹殺しかねないほどの威力を持つ。日常にいつでも起こりうるそうした慈善の暴力を食い止めるために最も有効な方法はたぶん、「自分は間違っているかもしれない」という謙虚な気持ちを持ち続けることではなかろうか。コロニーで起こった過ちは、歴史上、そして今の日常のなかでも、レベルの大小は別として、決して珍しいことではない。

天国も地獄もこの世のものであり、それを造るのは常に人間のほうである、という感情を伴う、コロニー訪問になりました。

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