CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る

海洋政策研究所ブログ

海洋の総合管理や海事産業の持続可能な発展のために、海洋関係事業及び海事関係事業において、相互に関連を深めながら国際性を高め、社会への貢献に資する政策等の実現を目指して各種事業を展開しています。


海のジグソーピース No.63 <エリザベス・マン・ボルゲーゼ教授の未来予測 『海洋の環』> [2018年01月17日(Wed)]

 今日、人類は海洋の汚染、漁業資源の減少、海洋の温暖化・酸性化などの海洋に迫り来る危機にいかに対応するかに迫られています。国連海洋法条約は、オーシャンガバナンスを確実に実施して海洋の危機を回避するという点からすると、十分な行動計画とは言えません。海洋の危機に対応するためには、さらに抜本的な枠組みと取り組みが必要です。海洋の環境悪化が進行しているという深刻な状況は、人類の生存にかかわる重大問題であるにもかかわらず、人々の関心は深くありません。

(故ボルゲーゼ教授について)
 「海洋の母」と称えられる、故エリザベス・ヴェロニカ・マン・ボルゲーゼ教授(2002年2月8日没)は、第一次世界大戦終戦直前の1918年4月24日、ドイツのノーベル賞作家トーマス・マンの三女としてミュンヘンに生まれました。その後、ナチス・ドイツの台頭を避けて、エリザベスが14歳の時、一家はスイス、そして米国へと亡命しました。ボルゲーゼ教授は、資源、人口、軍備拡張、経済、環境破壊など全地球的な問題に対処するために設立されたローマ・クラブの設立メンバーとして活躍した他、長くカナダのダルハウジー大学の教授をつとめました。

(遺著『海洋の環』)
 このたび、笹川平和財団海洋政策研究所では、教授の晩年の著作『The Oceanic Circle: Governing the Seas as a Global Resource』を『海洋の環』と題して出版するはこびとなりました。本書は海洋の総合管理(オーシャン・ガバナンス)に関するスタンダードな著作として知られています。地球システムおよび人間社会に対する深い洞察に裏打ちされ記述は、我々が今後海洋問題にいかに対処していくかを考える上で示唆に富んでいます。晩年のボルゲーゼ教授は、「海洋は人類の共同財産」を実現するには、エコロジカルな世界観に基づく取り組みが必要と考えるようになり、それに通じる東洋的考え方、特にガンジーの思想に強く惹かれた結果、本書のタイトルもガンジーの詩の言葉を借りて「The Oceanic Circle(海洋の環)」としています。

kaiyounowa_hyoushi.jpg
『海洋の環 人類の共同財産「海洋」ガバナンス』(2018年2月8日発売予定)

 ボルゲーゼ教授は、本書において、海洋の問題は、「複雑に絡み合った問題(Problematique)」であり、そのためには学際的な取組が必要であり、「総合的解決方法(Solutique)」が必要であるとして、自然科学、文化、経済、法、制度の各視点からオーシャン・ガバナンスについて、国際社会、地域、国、地方自治体等がどう取り組むべきかを説いています。

 原著は1998年の刊行ですから、オーシャンガバナンスの動向に関する最新の情報内容まで含んでいません。本書で扱われるテーマに関するアップデートについては、笹川平和財団海洋政策研究所が今後の研究活動を通じ継続的に貢献できるものと考えます。

 なお、本訳書には、「海洋の環」でボルゲーゼ教授が伝えようとしたメッセージの今日的な意義を解説する序章、生前の教授と親交のあった笹川陽平日本財団会長を囲む対談、日本の海洋政策の成り立ちを解説する附章を併録し、読者の理解の一助としました。

(ボルゲーゼ教授の海洋活動)
 ボルゲーゼ教授は、第二次世界大戦直後に提唱された地球上を一つの秩序の下に治める「世界連邦」構想に関わり、その構想を先ず地球表面の7割を占める海洋において実現しようと、第3次国連海洋法会議、「Pacem in Maribus(海の平和)」会議、国際海洋研究所やローマ・クラブの場などを通じてオーシャン・ガバナンスのための政策やそれを実施する仕組み作りを提唱し、世界をリードしました。教授が「海洋の母」と称される由縁です。

 1970 年、ボルゲーゼ教授は、国際会議「Pacem in Maribus(PIM)海に平和を」をマルタで開催しました。そこで確認された「海洋の諸問題は、相互に密接な関連を有し、全体として検討される必要がある」という考え方は、国連海洋法条約の前文にそのまま反映されています。ボルゲーゼ教授は、国連での会議と並行して国連海洋法のあるべき姿を討議するため、PIM会議を毎年開催するとともに、そのための母体として1972 年にマルタに本部を置くNGO「国際海洋研究所(International Ocean Institute:IOI)」を創設しました。ボルゲーゼ教授は、IOI代表として、第三次国連海洋法会議に参加して議論をリードし、PIM会議の成果を活用して審議に貢献しました。国連海洋法条約作成の条約採択(1982)後は、その実施推進に努力し、さらに、リオの地球サミットの行動計画「アジェンダ21」第17 章のオーシャンガバナンス海洋の総合的管理と持続可能な開発に関する行動計画の起草にも取り組みました。

 2000年7月、日本財団主催の第1回海洋管理研究セミナー「新世紀に向けて海を考える〜海洋管理への取り組み〜」が旧日本財団ビルの10階ホールで開催されました。ボルゲーゼ教授は、「海洋管理の哲学−海は人類の共同財産−」というタイトルで、国連海洋法条約、ブルントランド報告、及びリオ地球サミットの行動計画「アジェンダ21」などをもとに「海洋管理の哲学」について講演しました。この講演は、いまその記録を読み返しても現在海洋ガバナンスの確立に向けて取り組んでいる私たちの問題意識に応えて説得力を持って迫ってくる内容でした。

00.jpg
2000年7月、日本財団主催の第1回海洋管理研究セミナー(役職は当時)

 当時はセミナーの事務局を担当していましたが、17年後「海洋の環」の発刊に携わることになるとは夢にも思いませんでした。

 写真は講演後に浅草を案内したときのものです。短い時間ではありましたが浅草寺の常香炉の煙を浴びたりおみくじを引いたりリラックスして楽しんでおられました。

16.jpg
寺島紘士海洋政策研究所参与(当時日本財団常務理事)と浅草寺を散策(筆者撮影)

12.jpg
浅草寺の常香炉の煙を浴びるボルケーゼ教授(筆者撮影)

06.JPG
おみくじは吉(筆者撮影)

17.JPG
日本のお土産品を見て微笑むボルケーゼ教授(筆者撮影)

03.JPG
会食後、研究会メンバーと

(海の未来にむけて)
 地球環境全体の課題の解決のみならず持続可能な経済成長を実現するうえでも、海洋にかかわる科学技術イノベーションは今後ますます重要となることは間違いありません。あわせて、海洋課題に取り組むために、緊急に行うべき取組みとして、オーシャンガバナンスを推進する新たな枠組みの構築と、主として開発途上国において海洋の諸問題に対応するための知識、技術、経験をもつ人材の育成があげられます。ボルゲーゼ教授が唱えた「複雑に絡み合った問題に対する総合的な解決法」を生み出すための国際的な枠組みの構築に、日本財団を中心として英知を結集してまいりたい所存です。ボルゲーゼ教授の志は日本財団、笹川平和財団海洋政策研究所によって、しっかりと受け継がれています。

『海洋の環 人類の共同財産「海洋」ガバナンス』内容構成(全6章+付属書)
 第一章は地球規模の生命維持体系における海洋の重要性を説く。
 第二章では海洋空間の文化的側面について考察する。
 第三章では、経済性だけにとどまらない海洋の多様な価値について述べる。
 第四章では「陸の視点」と「海の視点」を対比して考察。
 第五章では、海洋ガバナンス・海洋管理の「規範的ビジョン」を展開。
 第六章では、二十一世紀の世界で海洋がいかに直面する根本的諸問題(不安定性、貧困、
 不平等、人間や自然の荒廃)に対する「総合的な解決」となり得るかにつき考察する。
 付属書では、「国際海底機構」の長期的な再構築のためのモデル案を提案する。

副所長 吉田 哲朗

海のジグソーピース No.62 <海について考える新年―海洋教育教員研修プログラム> [2018年01月10日(Wed)]

 新年明けましておめでとうございます。今年がみなさまにとって良い年となりますようお祈り申し上げます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 当研究所が進めている海洋教育普及のための活動については、これまでも本ブログをはじめとして、さまざまな記事でご紹介しておりますが、今年度から新たにスタートした、全国の教職員を対象とした研修プログラムの総まとめである、全国海洋教育サミットが2月3〜4日にかけて東京都文京区にある東京大学本郷キャンパスで開催されることになりました。

 この1年間の研修プログラムでは、3回の研修と全国サミットの全4回を予定しました。第1回は、2017年8月3日〜5日に行われた夏季集中講座でした。東京大学本郷キャンパスでの講義や千葉県市川市行徳にある野鳥の楽園でのフィールドワーク、東京湾周辺での巡検などを行いました(その様子はこちらでレポートしています!)。

 その後、10月13日〜14日に行われた第1回フォローアップ研修では、東京大学本郷キャンパスで集中的にワークショップやディスカッションを行い、各地域の実践や課題を学び合いながら共有しました。

五條1.jpg

東京大学での研修の様子

 さらに、11月30日〜12月1日に行われた第2回フォローアップ研修では、神奈川県三浦市にて、市内の小学校での実践の様子や地域の取り組みの視察を行いました。

五條2.jpg

視察した三浦市内の小学校の様子

 三浦市内にある三崎漁港は遠洋漁業の拠点であり、日本有数のマグロ水揚げ港です。水産加工場の視察のため訪れた三崎漁港には、ちょうど向かい側の港から、1年半かけてマグロを獲りに行く大型の遠洋漁船が出港していくのが見えました。

五條3.jpg

遠洋漁業の出港の様子

 三浦市の漁業は自ら漁を行う形態だけでなく、市外の漁獲をも集積する形態に移行してきており、水産加工場の見学ではたくさんのマグロがマイナス60度にもなる超低温の倉庫に集められた後、次々と工場で加工されていく様子を見せていただきました。

五條4.jpg

視察した水産加工場の様子

 この研修プログラムには、海洋教育について知ってもらう、他校の実践を共有する、先生方のネットワークを広げてもらうなど、多くの目的があります。その中でも、実際参加してみて思うのは、同じメンバーで集まって、回数を追うごとに先生方が打ちとけ合って行くことや、参加された先生方が生徒さんと同じ体験をしながら、生徒さんと同じ気持ちで楽しめていることが、この研修のもうひとつの大きな収穫なのではと感じています。

 この研修は、次年度からも継続して行われる予定です。この研修に参加していただくことで、先生方に海洋教育の先進事例を経験・共有していただき、新しいことを教える難しさを少しでも減らすお手伝いとなるとともに、その楽しさを共有できる体験になればいいなと思っています。

 今年度は残り1回、総まとめを残すのみとなり、少しさみしくもありますが、次回最後の研修は、他の海洋教育プログラムと合同で行われます。2月3日〜4日に行われる全国海洋教育サミットが楽しみです!

客員研究員 五條 理保

Ocean Newsletter No.418 [2018年01月09日(Tue)]
*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*
    ─ 謹 賀 新 年 ─
本年もご愛読のほどよろしくお願い申し上げます。
*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*

No.418が完成いたしました。

『Ocean Newsletter』は、海洋の重要性を広く認識していただくため、
海洋に関する総合的な議論の場を皆様に提供するものです。 
********************************
●対談:「海洋の危機を克服するイノベーション」を語る
日本財団会長◆笹川陽平
笹川平和財団海洋政策研究所所長◆角南 篤

明治元年から満150年を迎える2018年、海洋においても高まる危機を
克服するための新しい取り組みが求められている。
この世界共通の財産を守ってゆくためには、いまこそわが国が国際社会の
変化を導くべきであり、そのためにも海のためのひとづくりや
科学技術外交の推進などによるイノベーションが重要となる。


●古代より継承される信仰 〜世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群〜
海の道むなかた館 宗像市郷土文化課学習指導員◆鎌田隆徳

「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群は、2017年7月にユネスコ世界遺産として登録された。
これらは沖ノ島そのものを神として信仰する宗像地域の漁師をはじめ、
地域の人々によって古代から守り伝えられてきた遺産群だ。
世界遺産となっても、これまでと変わることなく、この信仰を守り、
次世代へと受け継いでいきたい。


●編集後記
東京大学海洋アライアンス海洋教育促進研究センター特任教授◆窪川かおる


購読のお申し込みはこちら
Posted by 五條 at 14:40 | Ocean Newsletter | この記事のURL | コメント(0)
海のジグソーピース No. 61 <WMU友の会ジャパン入会証授与式開催およびWMU卒業式> [2017年12月27日(Wed)]

 以前、本ブログにおいてWMU奨学プログラム事業や卒業生のネットワーク構築についてご紹介させていただきましたが、今回は11月に開催されたWMU卒業式ならびに卒業式前夜に当財団が開催しました「WMU友の会ジャパン入会証授与式」についてご紹介をさせていただきたいと思います。

image001.jpg
「WMU友の会ジャパン入会証授与式」より、卒業生記念撮影

 まず、WMU卒業式前夜の11月4日(土)に「WMU友の会ジャパン入会証授与式」を開催しました。同式典は毎年、笹川奨学金を受けて卒業する奨学生に対し、「笹川フェロー」の称号を与える式典で、本年も日本財団の海野光行常務理事にご出席いただき、奨学生一人ひとりに入会証書が授与され、27名の新たな「WMU笹川フェロー」が誕生しました。

 また、同式典にはWMU学長のCleopatra Doumbia-Henry博士をはじめ、アメリカ沿岸警備隊長官のPaul F. Zukunft大将、マルメ市長のKent Anderssonご夫妻、日本名誉総領事Leif Almo氏らVIP出席のもと、厳粛な中にも和やかに行われました。同式典の主役である卒業生27名ならびにご家族、在校生、大学関係者ら、多くの方々に参加していただき、総勢およそ120名が集う盛大なイベントとなりました。今年新たに加わった新笹川フェローを含め、累計580名のWMU笹川フェローが世界69ヵ国で活躍しております。このようなベネフィットを大いに活用し、今後のキャリアに繋げてもらいたいと思います。

 翌日曜日、WMU校舎に程近いマルメ・ライブコンサートホールにて14時より1,000人以上の出席者とともに、Cleopatra Doumbia-Henry WMU学長の挨拶でWMU卒業式が開会されました。

 今年はマルメキャンパスで133名、全体で過去最大となる296名(中国大連校、上海校及びディスタンス・ラーニング含む)が卒業しました。これにより、卒業者数の累計が167カ国、4,652名となりました。

image003.jpg
首席で卒業したYaser Bayoumy Abdelwahab FARAG氏(写真中央)

 卒業式終盤では、卒業生の中から表彰者の発表がありました。今年はエジプト出身の笹川フェロー、Yaser Bayoumy Abdelwahab FARAG氏が首席(The Chancellor's Medal for Academic Excellence for the M.Sc. in Maritime Affairs 2017 in Malmö)を獲得し、IMO事務局長のKi-Tack Lim氏よりメダルが授与されました。

image005.jpg
Ph.D.で卒業したMr. Safaa Abdul Hussein Jaiyz AL FAYYADH (写真中央右側)

 他にも嬉しいニュースがありました。WMUにはM.Sc.(修士号)コースの他にPh.D.(博士号)コースもあります。今年は6名が同コースを卒業しましたが、その中には2010年に卒業しましたイラク出身のWMU笹川フェロー、Safaa Abdul Hussein Jaiyz AL FAYYADH氏も含まれておりました。

image007.jpg
ディスタンスラーニング・プログラムで卒業したMs. Ovia Toua (写真後列左側)

 さらに、2014年に卒業したパプアニューギニア出身のWMU笹川フェローであるOvia Toua Ore氏もWMUディスタンスラーニング・プログラムを修了しました。2014年の修士号コース卒業後もEラーニングシステムを利用し、自国にいながらにしてスキル向上のために同プログラムを受講し、精進する姿勢には唯々感服させられます。

 人生は「一生涯勉強」と言われますが、学んだ知識や経験を活かしてこれからの海事・海洋分野に貢献していってもらいたいと思います。また、情報や知識の習得も大事ですが、同大学で得た卒業生同士のネットワークを大事にして、国境を越えた相互協力の推進に尽力してもらえれば幸いです。

 最後に、今年最後に締めくくるブログ担当者として、僭越ながら、本ブログを読んでいただいている方々に感謝を述べるとともに、来年も皆様にとって素晴らしい年になりますよう、心よりお祈り申し上げます。

海洋教育チーム長 市川 慎一

Ocean Newsletter No.417 [2017年12月21日(Thu)]
No.417が完成いたしました。

『Ocean Newsletter』は、海洋の重要性を広く認識していただくため、
海洋に関する総合的な議論の場を皆様に提供するものです。 
********************************
●米国の海洋空間計画からみた日本のEEZ管理のあり方
東北公益文科大学公益学部講師◆樋口恵佳

排他的経済水域(EEZ)を含む海洋空間には、海上輸送、漁業、生態系の保全・復元、
海洋生物の生息地保護、安全保障など、多くのセクターが利害関係を持っている。
米国では、地域のさまざまな利害関係者を集めた団体が主体となって、
セクター・主体間の利用調整のためボトムアップ形式で「沿岸・海洋空間計画」が作成され、
連邦政府の承認・後押しと共に実施が進められている。
日本の沿岸・EEZ管理政策においても、このようなバランスの取れた枠組みが参考になる。


●南鳥島レアアース泥の開発に基づくわが国の資源戦略
東京大学大学院工学系研究科エネルギー・資源フロンティアセンター教授◆加藤泰浩

日本の排他的経済水域内である南鳥島周辺海域において、
「超高濃度レアアース泥」が発見された。
国産資源である南鳥島レアアース泥を最大限に活用し、日本国内において
「採掘」から「ものづくり」までの一連のサプライチェーンを構築することで、
わが国の持続的な経済成長と資源安全保障を同時に実現できる。


●国連環境計画地域海プログラムとは
国連環境計画エコシステム部海洋・沿岸エコシステム部門
アソシエイト・プログラムオフィサー◆長谷川香菜子

1974年に国連環境計画が設定した地域海プログラムは国連環境計画の
40年以上の歴史の中でも、もっとも重要なプログラムだと考えられている。
海洋汚染を主眼において開始したこのプログラムは、現在18の地域におよび、
生物多様性保護や統合的沿岸管理など幅広く海洋環境の問題を扱っている。
ここでは、国連環境計画地域海プログラムの概要と具体的な活動例を紹介する。
さらに、BBNJやSDGsにおける議論を通じて、地域海の今後のあり方について考察する。


●インフォメーション
Ocean Newsletterキーワード検索のご案内

●編集後記
同志社大学法学部教授◆坂元茂樹

購読のお申し込みはこちら
Posted by 五條 at 00:49 | Ocean Newsletter | この記事のURL | コメント(0)
海のジグソーピース No. 60 <ドラえもんの国の船造り> [2017年12月20日(Wed)]

 昭和36年(1961年)、当時世界最大のタンカーである日章丸が竣工し、子供ながらに日本のもの造りのすごさに感激し、まだまだ大きくなりそうな船への憧れを持って私は造船学への途を決意しました。最近、船舶・海洋技術の分野における世界レベルでの話題が我が国から出ていないのがいささか気になっております。

 造船業は我が国の近代化と戦後復興に貢献し、好不況を超えて常にイノベイティブな産業であったと言って良いでしょう。国一丸となって新しい船型(肥大船型、球状船首)の開発や革新的な製造技術(ブロック建造法や新しい溶接技術)に取り組み、他産業に先駆けての設計・建造工程へのコンピュータ利用など次々と新規技術に挑戦し、30年近く前までは原子力船「むつ」、超電導電磁推進船「ヤマト1」、テクノスーパーライナー、メガフロート(大型浮体構造)、など明日を夢見ての挑戦は続いておりました。

 1枚目の写真は、オイルショックを契機に開発がすすめられた近代帆装船「新愛徳丸」(1980年9月竣工)、2枚目の写真はこの船に注目したヨットマンでもある英国王室のエジンバラ公に贈呈された模型です。現在は、グリニッジの海洋博物館に展示されています。3枚目の写真は、環境負荷低減船(7,500台積み自動車運搬船)「DRIVE GREEN HIGHWAY」です。この船は、輸送車両1台当たりの船舶排ガス中のSOxを90%、NOxを50%、CO₂を25%それぞれ削減可能としてシップ・オブ・ザ・イヤー2016を受賞しました。

工藤1.jpg
新愛徳丸(活、徳提供)

工藤2.jpg
新愛徳丸(模型)(ロイヤルコレクション)

工藤3.jpg
DRIVE GREEN HIGHWAY(川崎汽船樺供)

 最近、笹川平和財団主催の講演会「宇宙大作戦」(2017年11月17日)と日本財団主催のソーシャルイノベーションフォーラム2017の分科会「無人運航船が変える日本の海」(2017年11月19日)に参加する機会があり、大好きな「ドラえもん」をまた読んでみたくなりました。久し振りに忘れていた夢をもらったからです。私自身、今さら火星に住んでみたいとも思いませんが、少年たちには「宇宙教室」が好評だそうです。無人船の意味がどの程度あるのか分かりませんが、想像するだけで社会に大変革を起こしそうです。

 「失われた30年」で我が国が失った最大のものは、長期的視点での経営スタイル、革新技術へのチャレンジ精神、すなわちロマンや夢だと考えます。台頭する中国パワーと経済低迷の中で夢を提供できない産業が多くなってしまいました。

 今から10年前、私は当研究所の前身である海洋政策研究財団において、「2050年の海事ビジョン」と題した海事政策研究に携わりました。その時採用した研究手法は、「将来どうなる?」の”フォアキャスト”方式ではなく、「将来こうあるべき」の“バックキャスト”方式というものでした。激変する世界の50年後を予測することが前者の手法では困難だったからでもありますが、後者の手法には多数の異分野の人達による理念・ビジョン、換言すれば「夢」つくりが一番肝要な作業となります。

 現在「i-Shipping」なる政策が展開されようとしております。人工知能が隅々まで入り込んでくるこんな時代こそ「こんなこといいな できたらいいな」のドラえもん的発想の議論の場が必要とされます。トップ経営者に若人の奇想天外な“馬鹿話”を朝から聞く余裕があるか?その度量があるか? 根回し、忖度、調整をしている間に若い人の夢がどんどん海外に流れてゆきそうで心配です。使い勝手の良い、より安全でより環境に優しい、世界の海事関係者がこぞって喜ぶそんな船舶がこの国から生まれて欲しいと夢見ております。

参与 工藤 栄介

海のジグソーピース No. 59 <船尾管軸受からの潤滑油漏出による海洋汚染> [2017年12月13日(Wed)]

 軸受(じくうけ)は産業界ではごく一般的に使われる部品の1つですが、そのサイズはミリメーターから数メーターとさまざまなものが活躍しています。一般には船舶の推進装置では、ディーゼルやタービンなどの主機が燃料を消費して作るエネルギーを軸の回転に替え、それをプロペラまで伝えて、プロペラの回転により翼面で揚力を発生させて推力を発生させます。主機および軸と中間軸受は船内にありますが、プロペラは船外の水中で作動します。船尾で、軸の回転力をプロペラに伝える軸を支えるのが船尾管軸受です。軸受形式によって異なりますが、船尾管軸受両端あるいは一端が海中にあることになります。このため、潤滑油を使用する場合には、さまざまな原因によって、使われている潤滑油が、正確には船尾管シールからですが、海中へと漏出します。漏出量は概ね微量ではありますが、これまでに数十隻余りの船の船尾管軸受を見た限りでは、いささか気になる量のものもありました。

 軸受に関わる科学技術分野は、摩擦、接触機構、摩耗、潤滑、個体表面の濡れ性などの表面物理化学と、いずれも奥の深い興味津々な分野です。摩擦は、人類の外、多くの生物が恩恵を享受し、人類は研究開発により、その他の生物は進化により、摩擦がもたらす問題に対処してきました。潤滑は生体にも関わり、表面物理化学は、超撥水性材料など、身近にある問題であると同時に、研究には量子力学分野の素養も求められるものです。これらの分野を総合的に扱うトライポロジーは20世紀後半、英国で提唱され、日本では超LSI製造の鍵となる電子ビーム描画装置開発を契機として、広く認識されるようになりました。

 それぞれの分野での研究が重ねられ、スベリ軸受、ころがり軸受に大別される軸受のメカニズムもほぼ理解できるようになり、その研究成果は船尾管軸受にも及び、環境に優しい形式のものが開発、実用化されています。磁力を利用するものは、さすがに船の軸が重いため、実用化されていません。潤滑油を使わない海水潤滑方式や空気軸受が実用化されていますが、潤滑油に依存する伝統的な軸受を使用する船舶の隻数は、現在なお多数派と言えます。伝統的なオイルバス式船尾管軸受及びシール装置については、国内では船尾管軸受配管基準等もあり、安全性の向上に向けて努力が重ねられています。

 潤滑油については、鉱油ベースの鉱物油、合成油、植物油、動物油、加えて各種の機能を持つ添加剤など、その種類は、大袈裟に申せば、天文学的な数に上ります。これらの潤滑油の性能については公開されていますが、海水中に漏出した場合の毒性は、既に海水中に存在する化学物質との化合物や混合物の毒性、いわゆる海洋環境トキシコロジーについては、残念ながらほとんど検討がされていません。目的は異分野が対象ですが、国際海事機関(IMO)では香港条約や「有害物質インベトリ作成ガイドライン」が採択されましたので、さしずめ、これを参考にして対策案の検討に着手できるかもしれません。

 しかし、潤滑剤の種類はあまりにも多く、また、とりわけ沿海域では他のさまざまな海水溶存物質や漂流物質と混在することの影響を十分に把握することは至難ですので、まずは船の一生において潤滑油を漏出する恐れのない船尾軸受を使うことが、最も重要な選択肢となり、国際規則制定の動きが必要です。また、少なくとも単体で無害が立証された潤滑油のみを使用することも次善の策として立法化を検討すべきでしょう。

 1984年にロンドンの書店で購入した”Atlas of the Ocean”, Times Book, 1983には, 船舶の航行による海洋汚染図が掲載されていて、その図をベースとして、それ以後のデータを追加していくことを思いつき、多くの資料を参照して、1999年までデータの補足を続け、濃淡を補正しました。それが【図1】です。現在ではAISデータが利用できますので、中国周辺の様態がかなり異なる図を、遥かに高い精度で作ることが可能です。

ジグソー海洋汚染域.jpg
【図1】1973年時点の海洋汚染域(出典:Atlas of the Oceansをもとに著者修正)

 さて、実際、船尾軸受からどの程度の潤滑油漏出があるのかを推定するのはかなり難しく、同一の船でも、船齢、荒海中の航行、軸アライメントの再調整を必要とするような場合など、漏出量はかなり異なります。漁船も優等生とは言えません。

 海洋汚染が最も危惧される北極海を対象にして考えましょう。船尾管軸受にはさまざまな形式のものがありますが、【図2】のような典型的な貨物船の軸受を例に潤滑漏出量の推定をしてみましょう。潤滑油搭載量1,500〜2,000 Lとします。従来の幾つかのデータから大体の潤滑油漏出量の平均値を求めますと、このような船の場合には、5〜9 Lですが、若干控え目に見積もって、6 L/日とします。現在の北極海での航行船舶隻数は100隻を超えていますが、100隻とし、北極海での航行日数を20日と仮定しますと、潤滑油漏出量総量は、決して微量ではなく、12,000 Lとなります。これは事故ではなく船舶の航行が行われる限り、継続的に海洋に漏出されるものです。船尾管軸受に関する基盤科学・技術も急速に進んでいますので、潤滑油漏出は激減しているはずですが、2011年に国内船舶26隻の軸受を見た結果は、残念ながらこのような期待を裏切るものでした。
ージグソ推進軸系アレンジマンエト(田村).jpg
【図2】船舶の推進軸系
(出典:田村清『日本マリンエンジニアリング学会誌』第46巻第1号(2011年))

 北極海での海底資源開発では多くの作業船、補給船が活動中です。また今後漁船の操業隻数も増加が予想されます。国際社会は、微量であっても継続的な海洋汚染因子についても眼を向ける時だと思います。

客員研究員 北川 弘光

海のジグソーピース No. 58 <ボストンキャリアフォーラムに参加して> [2017年12月06日(Wed)]

 今回は、海洋政策研究所の活動というよりは、笹川平和財団の活動について、少しご紹介したいと思います。先日、初めての海外出張の機会に恵まれ、アメリカのボストンに行ってきました。11月17日、18日に開催されたボストンキャリアフォーラム(Boston Career Forum 2017)という世界最大の日英バイリンガルの皆さんを対象とした就職・転職イベントに笹川平和財団も参加し、採用活動を行うためです。

 業務を行う中でさまざまな方とお会いする機会がありますが、その際、当財団はどのような採用方法を取っているのかと聞かれることがあります。せっかくの機会ですので、今回はその採用活動の一端として、ボストンキャリアフォーラムの様子をご紹介したいと思います。

 このイベントでは、当財団は書類審査合格者の面接および説明会を行いました。面接は、当財団の役員および海洋政策研究所の部長が行い、私ともう1人の研究員が説明会を担当し、総務のメンバーが面接者の受付をはじめとした事務的な対応を行うという役割分担でした。

 このフォーラムには、さまざまな企業が出展していましたが、それぞれ工夫を凝らしたディスプレイで企業の個性が出しており、見ているだけでもとてもおもしろいものでした。一方、非常に多くの学生も参加しており、会場は熱気に包まれていました。

 説明会は、下の写真のように当財団のブース内で行われます、あまり大きなブースではない分、学生の反応を見ながら説明をすることができました。2日間で約100人の学生が参加してくれました。説明会では約20分間で、当財団の概要、男性学(Study on Men and Masculinity)やブルーエコノミー(Blue Economy)などといった実施事業の様子、募集要項などの説明を行いました。説明会の合間にも、個別に質問をしてくれた学生への対応などを行っていました。

image001.jpg
説明会会場の様子(著者撮影)

 面接ブースの様子も気になったので、ちょっとお邪魔して写真を撮ってみました。ちなみに、面接者席に座っているのは総務の方です。面接の様子を再現するために、座って頂きました。写真では和やかに写っていますが、実際の面接では面接官との距離が結構近いので、ちょっと緊張しそうです。

image003.jpg
面接のイメージ(著者撮影)

 2日間だけとはいえ、別部署の方々と一緒に仕事ができるというのはとても良い経験でした。実は、研究所でもボストンキャリアフォーラムで過去に採用された2名が働いています。今年も、新たに一緒に働く仲間が増えるといいなと楽しみにしています。

海洋事業企画課 上里 理奈

Ocean Newsletter No.416 [2017年12月06日(Wed)]
No.416が完成いたしました。

『Ocean Newsletter』は、海洋の重要性を広く認識していただくため、
海洋に関する総合的な議論の場を皆様に提供するものです。 
********************************
●初の国連海洋会議とSDG14
笹川平和財団海洋政策研究所海洋政策チーム長、主任研究員◆前川美湖

初の国連海洋会議が2017年6月、ニューヨークの国連本部において
「私たちの海、私たちの未来:持続可能な開発目標14(SDG14)の
達成に向けた連携」というテーマで開催された。
当事国・地域から4,000人の代表団が参加した今回の会議において、
14項目からなる「行動の要請」が承認され、参加者が海洋と人類の
現在・未来に直面する課題について共有と行動の確認を行ったことは大きな成果である。
SDG14達成に向けて各国・地域そして日本の行動が期待される。

●世界海上保安機関長官級会合の開催 〜世界的な海洋秩序の維持へ向けて〜
政策大学院大学/海上保安大学校准教授◆古谷健太郎

海上保安庁は世界的な自然環境の変化に伴う災害の大規模化や社会環境の
変動に伴うテロや海賊などグローバル化する課題に対応するために、
れまで各国海上保安機関が行ってきた各地域における多国間の協力から
世界的な協力関係を構築し連携を強化するために世界海上保安機関長官級会合を開催した。

●訪日クルーズ旅客数500万人にむけて
(一財)みなと総合研究財団(略称 みなと総研)首席研究員、
クルーズ総合研究所統括リーダー◆田中三郎

クルーズと聞くと「世界一周、100日間、一人2,500万円」との報道に
代表されるように「超豪華でお金と時間に余裕ある人たちの世界。
一般庶民には高根の花」とのイメージを抱くが、最近の報道では
「中国から巨大なクルーズ船が寄港し乗客の爆買でお店の商品がなくなる」など、
わが国のクルーズ事情に大きな変化が起きている。
政府が目標として掲げるクルーズ500万人時代とは、そしてその実現のための方策を提案したい。

●インフォメーション
『人と海洋の共生をめざして 〜150人のオピニオン8』発行

●編集後記
東京大学海洋アライアンス海洋教育促進研究センター特任教授◆窪川かおる

購読のお申し込みはこちら
Posted by 五條 at 11:59 | Ocean Newsletter | この記事のURL | コメント(0)
海のジグソーピース No. 57 <海を活かしたまちづくり in 志摩> [2017年11月29日(Wed)]

 私は、海洋政策研究所の特別研究員としての任期が終了し客員研究員になったことをきっかけに、2017年9月最後の週末を使って東京から三重県志摩市に移住し、10月2日より志摩市観光協会に勤めはじめました。志摩市とは、当研究所が実施している沿岸域総合管理に関する研究プロジェクトである「海を活かしたまちづくり」や「里海のまちづくり」でお付き合いがあり、一住民としてこれに関わりたいという思いもありました。

 こちらに来てすぐに、志摩の魅力が半端ではないことに気づかされました。自宅アパートの前が開けていて、ベランダから朝日も夕日も拝むことができることに感動。また、夜中、ふっと目覚めてベッド脇のカーテンを開けると、満天の星空が瞬いていることにうっとり。魚介類だけでなく、地元野菜や肉類の食材も安くて新鮮・・・。と、最初はこのような地方移住に伴う素晴らしい特典を満喫し、ひたすら感動していました。

 数日すると、志摩にいる若い方たちがすばらしいプロフェッショナルな技術を持ち、まちを活性化することに意欲的だということが少しずつ見えてきました。これは、志摩市に何度も通っていたのに全く気付かなかった部分です。その一部、ご紹介したいと思います。

 市の東側、太平洋に面した志島地区。ここには、国府(こう)海岸や市後(いちご)海岸という広く美しい浜辺に恵まれており、波を求めて関西方面などの各地からサーファーがやってきます(駐車場には沖縄ナンバーの車もありました!)。

image001.jpgimage003.jpg
志摩市市後海岸(著者撮影)

 その中の一人が、ここの波の魅力に惹きつけられて、とうとう移住してしまった「とばり」の総料理長、戸張雅仁さん。大阪の名店でミシュラン1つ星7年連続獲得という実力に志摩の素材の良さが加わり、天ぷらは絶品です。

image005.jpgimage007.jpg
「とばり」の天丼(著者撮影)

 この市後(いちご)海岸のある志島地区は、最近、出現したグランピングの施設も注目されていますが、従来から自治会組織もしっかりしていて、若い人たちを中心に毎年秋には「市後浜フェスタ」を主催、人気の「餅まき」などが行われ、地区のお年寄りから子供たちまで、ほぼ全住民が参加して賑わっていました。移住してきた世代と古くからの住民、そして観光客のパワーが相まって、これからブレークしそうな志摩の新しい魅力のひとつです。

image009.jpgimage011.jpg
グランピングの施設(著者撮影)

image015.jpg
「市後浜フェスタ」の様子(著者撮影)

 もう一人、浜島地区の組子(くみこ)職人の小堀明宏さん。木工所の三代目です。高校卒業後に愛媛県の建具職人のもとで修業を積み、10年ほど前に志摩市浜島地区の実家へ戻ってきました。組子は爪の先ほどの小さい木片を組み合わせて、美しい文様を作り上げる日本の伝統技術で、神社仏閣の建具の制作などにおいて、その高い技術が発揮されます。そうした技とデザインを競う全国建具展示会が毎年開催されており、小堀さんも毎年出品しています。父の幸成さんからアイデアをもらい、「天空の城」竹田城をモチーフに約2年をかけて制作した3360mmx2000mmの大作が、2017年度の内閣総理大臣賞を受賞しました。

image017.jpg
小堀さんの作品(著者撮影)

 工房を訪ねるには、予約が必要ですが、組子のスターターキットで、自分で小さな作品を創れるのが楽しいです。少しやってみただけでも、伝統工芸の奥深さ、素晴らしさが体感できます。新しいタイプの観光資源です。

image021.jpgimage019.jpg
組子のスターターキット(上:製作中、下:完成後)(著者撮影)

 他にも、新しい飲食店を立ち上げようとしている浦村アサリ研究会代表の浅尾大輔さんと東京の大手食品卸に勤めた後、地元に戻って週末漁師となった石川隆将さんたちのグループ、サーフィン・SUPの第1人者の福田義明さん、インスタフォロワ―数35万人というネイリストの天白麻耶さん、などなど、それぞれの分野でエネルギッシュに活躍している人たちが大勢います。そういう方々をネットワークで繋ぎながら私に紹介してくれるのが、女性で元志摩青年会議所理事長のパワー溢れる堀江しおんさん。彼女自身、英虞湾の真ん中に佇む間崎島の魅力に惹かれて古民家を借り、近々「間崎島未来会議」を立ち上げる予定だといいます。ということで、志摩市の次世代の新しい息吹を感じながら、「海を活かしたまちづくり」の日々を送っています。美味しいところ、楽しいところ、いろいろ見つけましたので、是非お越しください。

客員研究員 大塚 万紗子

| 次へ