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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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中国企業が作り出す異質の競争環境 [2010年02月24日(Wed)]
ウォール・ストリート・ジャーナル2月24日付で、香港Enright, Scott & Associates取締役のMichael J. Enright、香港Exceptional Resources Group社長のW. John Hoffmann、対中戦略アドバイザーのPeter Woodが、中国はもはや単にモノを売る、生産する、またはアウトソースする場であるにとどまらず、世界の国々に直接投資を行い、先進国企業に新たな異質の、かつ激しい競争を強いる国として立ち現れてきた、と論じて、経済人に対して中国像の転換を迫っています。

すなわち、中国企業は、資本コストが著しく安い上に労務コストも安く、株主に対する責任も弱い。つまり、先進国企業に比べてはるかに有利な立場を享受しつつ対外直接投資を行える。しかも、国家を後ろ盾にし、その力を動員することができ、これは、資源狙いで開発途上国に進出する際に非常に有利に働く。さらに、中国がアンゴラやコンゴ民主共和国など、抑圧体制をとる国々に提供する巨額の政府金融などは、実際は中国企業の進出を助ける役割を果たしながら、統計にはカウントされないものもある、

その上、中国企業の経営者には必ず中国共産党の息がかかった人間がなる。そうした企業が国外に進出すれば、営利とは別の、国益を尺度として動くことになる。その結果、中国企業は、これまで先進国企業がなじんできたのとはまるで異質の競争環境を作り出しつつある、と警告しています。

政府・党・金融・企業が一体の行動をとる中国企業が異質の競争条件をもたらしつつあることに、欧米メディアはもっと早くから関心を向けるべきだったと言えます。とりわけ海外で巨額の投融資を行う中国企業は、いったいどこからその原資を調達したのかといった内情について、ファイナンシャル・タイムズもウォール・ストリート・ジャーナルもこれまであまりに無頓着でした。遅まきながらこの面に関心が向き始めたのだとすると、歓迎すべき傾向ですが、公有の土地資本を用いることで、中国企業はどのようなコスト優位に立っているかなど、メスを振るうべき側面はまだ山ほどあります。勿論これは日本のメディアの課題でもあります。

中国企業が対外プレゼンスを増すにつれ、今後はOECDが中国をどう扱うかが課題になってくるでしょう。しかし、OECDに加盟させれば、中国はその自国利益、中国企業利益中心主義の行動を少しは是正し、都合次第で大国と途上国の立場を使い分けることも控えるようになるかもしれませんが、他方、OECDに加盟し、市場経済としてお墨付きを得た中国に対し、欧州各国は安んじて武器を売ろうとするでしょうし、中国に対して武器禁輸等の措置をとることも難しくなると思われます。

せめてもの対中圧力として考えられるのは、中国企業の対外進出を細大漏らさずモニターして行くことでしょう。既に米ヘリテージ研究所は、中国の誰がいつどこで何を買ったかを追跡調査(China Global Investment Tracker)しており、例えば2009年12月に中国は米国で2件、イラク、インド、メキシコ、オーストラリア、カナダ、チリで各1件の対外直接投資を行い、チリ鉄鉱石鉱山への投資は19億ドルだったことを明らかにしています。




Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:54 | 中国・台湾 | この記事のURL | コメント(1) | トラックバック(0)
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コメント
>そしてそのことが、表には出ていなくても、現在の良好な日韓関係に反映されているのではないかとも思われます。

どこが、反映されているでしょうか。単に日本の技術が、むしり取られただけではないでしょうか。
Posted by:名無しのごんべい  at 2010年03月17日(Wed) 20:32