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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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スタインバーグ国務副長官指名 [2009年01月01日(木)]
クリントン時代に大統領の外交安保担当副補佐官を務めたJames B Steinbergが国務省の副長官に任命されました。その下の次官補クラスの人事はまだ決まっていませんが、国務省の東アジア政策はJeffrey Baderに委ねられるというのが一般の観測であり、スタインバーグはそれをチェックするポストに就任するわけです。

スタインバーグの東アジア政策を示唆してくれるような資料は特になく、ただその人となりについては、ニューヨーク・タイムズ11月9日付にMark Mazzettiによる記事があります。

それによれば、クリントン時代の彼の働きぶりは、「限りなく精力的であり、問題に精通していたが、短気で、部下を畏怖させた」そうであり、またブルッキングス研究所で同僚だったオハンロンは、「恐るべき組織家であるが、問題の実質にも詳しい」と評したということです。

このスタインバーグについて最も懸念されるのは、1998年のクリントン訪中の際の非常識に中国寄りと言ってよい、ホワイトハウスの中国政策が、彼とベーダーによって作られたことです。もしベイダーが東アジア太平洋次官補に任命されるようなことになれば、国務省の東アジア政策はベイダー=スタインバーグの主導で作られることになります。そして国務長官になるヒラリーは、東アジア政策について独自の見識や信念を持つ人ではないので、これをとくに抑えることはせず、国務省の政策は親中路線となるのはほぼ確実と言ってよいでしょう。

こうした親中路線を思想的にチェックするものは、中国の軍事力増強から来る中国脅威論ですが、それが国務省内部から出て来る見通しは今回の人事によってほとんど消え、まだ未定の、ホワイトハウス・アジア部長やペンタゴンの人事に期待するしかなくなりました。もし国務省や民主党リベラル派からこれをチェックする考え方が出て来るとすれば、それは中国の人権問題や不公正通商慣行が源になるものでしょう。

Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:42 | 米国 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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