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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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米露関係 [2008年12月02日(火)]
インターナショナル・ヘラルド・トリビューン12月2日で米カーネギー国際平和財団のMark Medishがロシアの憤懣について論じています。

メディッシュは、ロシアは西側のやり方に怒っており、ロシアも西側と同じことができることを示そうとして、グルジアなどへのNATO拡大にはコーカサスでの小戦争、コソボ独立には南オセチアとアブハジアの独立、ミサイル防衛にはバルト海へのミサイル配備で対抗しようとした、と指摘し、

しかし西側の注意を惹くというロシアの目的は達成されたが、このロシア対西側の対決は危険であり、双方が剣をもう一度サヤにおさめるべきだ。オバマ次期大統領は、原則に立脚したプラグマティズムで対処し、不必要な対決を避けるべきだし、ロシアもよく考えるべきだ。もっとも石油価格の下落でロシアも良識的にならざるを得ないことが今は期待できる、と言っています。

オバマはチェコ、ポーランドへのミサイル防衛配備に否定的であり、また、ドイツが反対しているグルジア、ウクライナのNATO加盟推進も、対欧州協調を掲げていることから、強引には進めないと思われます。従って、オバマ次期政権下で米ロ関係は当初は好転する可能性が高いように思われます。

問題は、ロシアがオバマの政策変更を米国の弱さと捉え、対米強硬路線は効果があると断じて、グルジアや中南米政策で強硬路線を続ける危険があることと、ロシアの「勢力圏での優越的地位」の主張が認められたと勘違いする危険があることでしょう。

こうした勘違いをさせないように適切に対応する必要がありますが、ロシアも石油価格の下落や金融危機の余波でこれまでのような勢いがなくなっており、これも米ロ関係改善にはプラスに働くでしょう。ただ、ロシアが今やKGB出身者が牛耳る非民主主義的な腐敗国家であり、力を信奉する指導者に率いられている危険な国であることは、常に念頭におく必要があります。

Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 14:52 | ロシア・東欧 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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