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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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米韓同盟の将来 [2008年02月03日(日)]
韓国のKorea Times2月3日付で、レーガン時代に朝鮮問題担当の大統領特別補佐官だったDoug Bandowが米韓同盟の将来を論じています。

それによると、韓国と北朝鮮の国力は大きく差がつき、今や韓国は自力で自らを守れるようになっている。また米国は、米韓同盟が中国封じ込めの一部となることを望んでいるが、韓国は台湾防衛には協力しそうにない。従って、既存の同盟の維持よりも、新しい非公式な軍事協力の可能性を模索すべきだ、と論じ、こうした転換を協議する相手として、現実主義的かつ防衛問題にも関心がある李明博政権に期待を表明しています。

これは、従来の米韓同盟を継続する意義を否定しながらも、特に新しい代案を提示するわけではない、また盧武鉉時代以来の米韓同盟の状況には不満でも、李明博政権には期待している、どこか焦点の定まらない感のする論説です。

しかし、実はここには本質的な問題も含まれているように思われます。確かに、北朝鮮の軍事能力は落ちており、今や韓国独りで対抗できる状況になっているかもしれませんが、日本に対するソ連の脅威も、冷戦時とは違ってきています。ただ、日米同盟は東アジアの重鎮であり続けているのに、米韓同盟は継続に疑念が持たれているわけです

こうした米韓同盟無用論は、本来、韓国には地政学的に中国に対する抑えとなって欲しいのに、韓国はその役割を引き受けようとしないところから生まれています。

たしかに韓国にとり、中国の軍事力が増大する中で、米韓同盟を通して抑止の最前線となるのか、米中の緩衝地帯となるかは、重大な選択であり、韓国が後者を選ぶ可能性は大きいでしょう。

ただ李明博政権はまだ出来たばかりであり、また、一般的には米韓同盟重視の姿勢なので、今後、米韓同盟が再認識される可能性はあります。今から米韓同盟をあきらめるのは早計でしょう。




Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 15:52 | 東アジア | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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