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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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中印対立と米国 [2007年01月12日(Fri)]
昨年11月のThe National Interest(Nixon Center発行)は、今後アジアにおける中印の対立は必然的であり、インドが成功することが米国の利益にとって重要だ、従って米国はインドの対中抑止力強化を支援すべきだ、とするGregg Sheridanの論文を掲載しています。

シェリダンは、インドを取り巻く情勢は、中印の競争対立の構造となりつつある。中国はインドの国連常任理事国入りに反対であるし、何よりもインドの核開発に反対している。他方、インドも北京や上海に届く核戦力を構築中だ、と指摘しています。そしてインドが中国に対する核のパリティーを達成することが米国にとって非常な利益になる、と言っています。

またシェリダンはインドのソフト・パワーにも注目し、中国は経済力を影響力に転化する術に長けているが、インドの経済力はやがて中国に追いつくだろうし、民主主義や人権の点ではインドのソフト・パワーのほうが優位だ。それに東南アジアでは、文化面で中国に対するほどインドへの反発はない、と指摘しています。

このようにシェリダンは、将来の中印対立をはっきり見越して、インドが中国との競争に負けないよう、米国がインド側に肩入れすべきことを明確に説いています。

ところで米国では、今は、どちらかと言えば中国との対決姿勢には反対な中国専門家たちが、対中政策について圧倒的影響力を持っていますが、中国問題が次第にグローバルな戦略の問題となってくる中で、今後は中国専門ではないストラテジストの発言も増えてくると思われます。

Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:08 | 中央・南アジア | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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