トンマッコルへようこそ
[2006年11月26日(Sun)]
平和な日本だからこそ、イラクでの戦争がその惨禍を生々しく伝えている今だからこそ、北朝鮮をめぐる問題が、日本や国際社会に暗い影を落としているからこそ見て欲しい。感じて欲しい映画である。
現代の寓話だと思ってた。ファンタジー仕立てのコメディー映画だと思ってた。『七人の侍』をはじめとする名画のオマージュだと思っていた。確かに断片的にはどれも正しいが・・・。
朝鮮戦争の真っ只中、子どものように純真なという村名の「トンマッコル」に連合軍の飛行機が不時着する。完全に周囲から遮断されたその村にはおそらく「悪」の概念は存在しない。米兵に献身的な看護をしているところに北と南の兵士が村にたどり着く。互いの憎悪が、一触即発の危機が村を巻き込むのだが、国家や思想、イデオロギーはなんのその、食料の確保の方が大切な村人は日常の生活に戻っていく。
誤って爆発した手榴弾は大切な食糧貯蔵庫を吹き飛ばし、空に舞ったとうもろこしはポップコーンとなって雪のように村に降って来る。そんな幻想的なシーンも多いのだが、現実は平和と言う幻想を打ち砕くように押し寄せてくる。兵士のエピソードとして挿入される戦争の一局面や、米兵の救出作戦などが平行して語る現実はこの日本の現実ではないと言い切る自信は僕にはない。
確かに日本は今どこの国とも戦争をしていない。しかし北朝鮮の核開発疑惑や、憲法改正論議など、どこか遠い国の出来事のように感じている人の方が多いのではないだろうか。映画は解決方法は与えてくれないが、少なくとも考える契機にはなる。
今だからこそ、まじめに平和について考える必要があると思う。
現代の寓話だと思ってた。ファンタジー仕立てのコメディー映画だと思ってた。『七人の侍』をはじめとする名画のオマージュだと思っていた。確かに断片的にはどれも正しいが・・・。
朝鮮戦争の真っ只中、子どものように純真なという村名の「トンマッコル」に連合軍の飛行機が不時着する。完全に周囲から遮断されたその村にはおそらく「悪」の概念は存在しない。米兵に献身的な看護をしているところに北と南の兵士が村にたどり着く。互いの憎悪が、一触即発の危機が村を巻き込むのだが、国家や思想、イデオロギーはなんのその、食料の確保の方が大切な村人は日常の生活に戻っていく。
誤って爆発した手榴弾は大切な食糧貯蔵庫を吹き飛ばし、空に舞ったとうもろこしはポップコーンとなって雪のように村に降って来る。そんな幻想的なシーンも多いのだが、現実は平和と言う幻想を打ち砕くように押し寄せてくる。兵士のエピソードとして挿入される戦争の一局面や、米兵の救出作戦などが平行して語る現実はこの日本の現実ではないと言い切る自信は僕にはない。
確かに日本は今どこの国とも戦争をしていない。しかし北朝鮮の核開発疑惑や、憲法改正論議など、どこか遠い国の出来事のように感じている人の方が多いのではないだろうか。映画は解決方法は与えてくれないが、少なくとも考える契機にはなる。
今だからこそ、まじめに平和について考える必要があると思う。