古い民家を古民家というのだが、民家とは、「本来仕事場を兼ねた家のこと」「農家や商家」のことを指すそうだ。
眞鍋じゅんこさんの「中古民家主義」(交通新聞社)という本で知った。
この本は、交通新聞社の散歩の達人に眞鍋さんが連載されたものをまとめたもの。
町工場から、二階建ての長屋、銭湯、料亭、米軍ハウスなど22軒が紹介されている。
中古民家といっても今も実際住んで使われている家。明治時代から昭和42年までに建築された家の持ち主にインタビューし室内を拝見したレポートである。
私の事務所の神田の近くの「染め物屋さん」も掲載されていた。染め物をするために便利な家の工夫、そもそも染め物とはどう作業するのかなどインタビューからまとめている。
本は10年前に発行されたが、その家は街を紹介するTV番組にも紹介された。
https://www.tv-tokyo.co.jp/travel/entry/bwKWl/35776/
東京神田に染め物屋があるのは驚いたが、染め物に必要な良質な水があるから江戸時代から、神田川のほとり染め物が盛んになったのだ。文字どうり神田紺屋町とは染め物の町だったのだ。
本の写真は、眞鍋さんの夫の鴇田康則さんの撮影。眞鍋さん鴇田さん夫婦は国の内外、離島やベトナムなどそこに住む人や食などを取材・執筆・撮影している。
また、東京湾の漁師を取材したことから、東京湾の漁業体験にも取り組み「風の旅行社」の講師としても活躍している。大変活動的な人である。
最近行ったカルチャーツアーは、2019年3月【3/2(土)東京湾岸あるき 陸から海から今むかし横須賀・安浦漁師とワカメ刈り】
http://www.kaze-travel.co.jp/oz-k-fmsyks.html
2019年5月、【東京湾岸あるき 陸から海から今むかし -舟で海から新旧海岸線を眺めて潮干狩り】
https://www.kaze-travel.co.jp/oz-k-manaedo02.html
そもそもこの漁師体験ツアーは、2009年のグリーン・ツーリズム商品コンテストの優秀賞3点の一つに選ばれたものだ。漁師さんを取材し大東京の近くに、漁をする人々の生活があることに興味を感じて何度も通い、漁師さんと仲良くなったそうだ。その後もこつこつと取り組みを継続させている。
仕事場を兼ねた家は、サラリーマンには、どこか郷愁を感じる。仕事と生活が一体となった暮らし。農山漁村の古民家がIT関係者などに人気であるが、生活と暮らしの一体的な拠点としての民家が日本人のDNAの中に刷り込まれているのかもしれない。
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