6月10日(金曜日)
朝8時。早朝にも拘らず、わざわざホテルにエクアドルの元国連大使で今は日本財団の特別顧問を委嘱しているガレーゴスさん、昨晩のフェルナンドさんらが来てくれて、全員で一緒に朝食を取りながら、これからの2日間の段取りについて説明を受ける。
今日は、先ず、ビーマップの発表イベント。10月にキトで開かれる国連会議(ハビタット3)の際にスペイン語版をテスト使用することになっているのだ。
そのあとは、キト市長の表敬、ガレーゴス氏邸での昼食会などが予定されている。明日は、ビーマップの導入に向けて、ちょっぴり観光を兼ねた市内視察。
<Bmaps発表会には170名以上の人々が集まった>
ビーマップについては、今日の発表会場となるカトリック大学の学生たち30人のボランティアがデータ入力に動員されており、既に、入力済み情報は400。今後、ハビタットまでに凡そ4000件になる見込みとか。
また、ガレーゴスさんによると、エクアドル政府、キト市政府は、日本財団が1億円以上の開発費を投入して作ったビーマップを、わざわざスペイン語に翻訳し、それを10月にキトで開かれる国連会議(ハビタット3)のために、エクアドル側に無償で利用をさせてくれると言うことで大変感謝している由。
そうこうするうちに、9時半になった。我々一行は、ホテルを出発してビーマップの発表会会場のカトリック大学に向かった。
<私はスペイン語でスピーチ>
天気予報によれば、今日のキトの気温は、最高23度、最低9度。
キトは赤道上だが、高度が2800メートルもあるため一年中爽やかな気候。空は抜けるように青い空。とても気持ちがいい。
気圧が低いために、慣れない人は頭痛に悩まされることがあるらしいが、私は大丈夫だった。
我々の乗ったワンボックスカーはビーマップの発表会会場のカトリック大学に到着。発表会が始まった。出席者は全部で170名ほど。
私は、昨日、ヒューストンから頻繁にメールで問い合わせてチリの日系人ウチムラさんの指導を受けながら推敲して作ったスペイン語の原稿を読み上げる形で挨拶した。
<垣内さんの周りには美女が集まる>
そして私は、垣内さんを次のスピーカーとして紹介。「若くてハンサム、そして有能な若手経営者」表現すると暖かい視線が彼に集まった。
そこで、垣内さんが登場、英語で挨拶。ビーマップ開発における思いを語った。
次いで、政府機関Setedisの担当者がビーマップの機能を詳しく説明。
発表会が終わると、私と垣内さんは記者の取材を受けた。その後、取材が終わるのを待っていた若い女性たちが、垣内さんを取り囲んだ。一緒に写真を撮ろうと言うのである。
その後、キト市役所へ。市長を表敬した。まだ若い市長だが、エネルギッシュな印象。ハビタット3に向けた協力を約してくれた。大統領の所属する政党とは異なる野党出身とか。
<美しい町だが、坂ばかり>
ガレーゴス大使が市長顧問のエスピノーサさんを紹介してくれた。
何年も前に、日本財団がガラパゴス島周辺海域のパトロールのために船舶を寄贈した時に在京のエクアドル大使館に勤務していたと懐かしそうに語り、この10月の来訪時には笹川会長をガラパゴスに招待したいと言ってくれた。
市長表敬の後、ガレーゴス大使のご自宅へ伺った。奥さんのファビオラさんが迎えてくれた。
大使の家の中は至る所に、絵や、写真、美術品が飾ってある。ちょっとした美術館の雰囲気である。
しかし、世界中の美術品よりも何より一番驚かされたのは、窓からの眺めの素晴らしさ。全面ガラス張りの窓からの眺めを楽しんだ後、奥様手作りの美味しい昼食をご馳走になった。
<ガレーゴス大使邸からの眺め>
キト市を取り巻く火山の山並みに囲まれて、高低差300メートルという谷底に向けての雄大な景色が、部屋の突き当たり一面に設けられたシネラマ映画のスクリーンのように大きな窓の外に広がっていた。
ガレーゴス大使邸を辞した我々はホテルに戻った。
その後、市長訪問の際に同席していたキト市の女性職員の娘さんで垣内さんと同じ骨形成不全症で車椅子生活の女子大生との面談に立ち会った。
7時からは自分たちだけでホテルの近くのレストランで夕食。この日はミライロ社の学生社員東井さんの誕生日ということで、レストランからケーキのサービス。
<ホテル内はバリアフリー>
08時 朝食打合せ
09時半 ホテル出発
10時 Bmaps発表会
11時 キト市長表敬
13時15分 ガレーゴス大使邸
17時 骨形成不全症の女学生面談
18時45分 夕食