ベトナムは漢字文化圏 [2011年07月20日(Wed)]
7月20日(水曜日)
いつものように早朝、暗いうちにホテルを出て空港へ。帰国の途に着いた。 以下に、今回の出張の際、ハノイの街で写した写真のうち、漢字が写っているものを紹介する。ベトナムでは、チャイナタウンや、華僑系の商店などは勿論、仏教寺院など町のあちこちで漢字を目にすることが少なくない。 <ベトナムは漢字文化圏@> ベトナムでは、フランス人宣教師によって作られたアルファベット表記法が正字法として採用されるまでは、中国由来の漢字と、ベトナムで独自に作った漢字もどきの文字「チュノム」を使う表記法が使われていた。 ベトナムは、日本や韓国・朝鮮と同じように、漢字文化圏に、所属していた国ということが出来る。何しろ、中国古典に関する知識を競う「科挙」の制度が、20世紀の初め、本家の中国で廃止された後も続いていたというお国柄。 <ベトナムは漢字文化圏A> 今では、専門家など一部の例外を除いて国民の大半は漢字を読み書き出来ないが、ベトナム語の語彙の中には沢山の「漢語」が潜んでいる。ベトナム語の語彙の約60%は中国語由来の言葉だと言われるほど。これらは、漢越(Han Viet)語と呼ばれる。 一例を挙げると、会議はホイギー(hoi nghi) 社会はサホイ(xa hoi) 社会学はサホイホック(xa hoi hoc) 大学はダイホック(dai hoc) 社会主義はサホイチュギア(xa hoi chu nghia)といった具合。 残念ながら、今では聞いてみても自分の名前を漢字で書ける人は殆どいないが、ベトナムの人名も、漢字に基づいている。例えば、ホーチミンは胡志明だ。 東南アジアの国々の中でも、一番ベトナムに親しみを感じてしまうのは、私だけではあるまい。 <ベトナムは漢字文化圏B> 5時半 ホテル出発 8時10分 バンコク発 16時25分 成田着 |