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大野修一(日本財団)
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犬山城 (01/18)
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満州国皇帝旧皇居を見学 [2009年09月13日(Sun)]
9月13日(日曜日)

           <内部の伝統様式の建物>
 
日曜の今日は、北京に移動する日。12時過ぎの飛行機だが、長春大学の特殊教育の専門家で日本語の堪能な金博士が、早めにホテルを出て、空港へ行く途中、満州国皇帝の宮廷跡を見学して言ってはどうかと言ってくれる。前回は、慌ただしく、市内を見学する余裕は全くなかったのだが、ここは、旧満州国の首都だったところだ、せっかくの機会なので、ありがたくお誘いを受けることにする。
      <偽満皇宮博物院正門>
 
市内東北部の宮殿跡は、「偽満皇宮博物院」と呼ばれる博物館になっていた。日曜日と言うこともあってか、予想以上に大勢の中国人観光客で賑わっていた。入口でチケットと同時に渡されたパンフレットには、「素晴らしい愛国主義教育基地」とあった。むむ、なるほど。
金さんが文庫本サイズの携帯型音声観光案内装置をレンタルしてくれる。私のは日本語での音声ガイダンスだ。ほとんど完璧に近い日本語だが、我々には聞きなれない「偽満州国」、「偽満州国皇帝」という言葉が繰り返される。確かに、ここは「愛国主義教育」のための設備なのである。ただ、最近の風潮なのか、日本軍の残虐行為などの展示は全くなかった。


           <満州国皇帝の玉座>


          <豪華なダイニングルーム>

内部は13.7万平米もあるということだが、我々はその一部を駆け足で見て退出。確かに、ここは、日本帝国陸軍の満州攻略の本拠地であり、中国政府の「愛国主義教育」もあって、人々の心にはその記憶がまだ生々しく残されているのだろう。今回の会議のボランティアとしてかいがいしく我々の世話を焼いてくれた日本語学科の学生たちの中にも、日本語専攻に対する両親の複雑な思いを口にする若者もいた。そして慌てたように付け加えるのだった。「でも、悪いのは日本の軍事指導者たちで、日本人民に対しては悪い感情は持っていません」と。昨日、会議の英語通訳をしてくれた若い女性もこんなことを言っていた。「私は、今回あなたと会って初めて日本人が好きになりました。今まで、日本人と身近に接することはなく、日本人は嫌いだ、と思っていました」と。
長春の一般市民の間における日本に対する根強い反感について尋ねると、金先生は「確かに、日本について殆どの市民は本やテレビでしか知りませんから、悪い感情を持っている人が沢山います。でも、私のように、日本に留学したりして直接、日本や日本人のことを知った人は日本が好きになると思います」と答えた。
しかし、「偽満皇宮博物院」を出た途端、金先生がつぶやいた。「黒竜江省の哈爾浜(ハルピン)市には関東軍の細菌部隊731部隊を展示しているところもあります」。その展示がどのようなものかは知らないが、果たして、それを見た中国の一般市民がそれでも日本人民は別だ、と思ってくれるのだろうかと思わずにはいられなかった。

     <日本びいきの金先生>

8時 ホテル出発
9時 偽満皇宮博物院見学
12時10分 長春発
13時25分 北京着
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