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百日紅の咲かなかった夏 [2013年08月24日(Sat)]
ようやく大田も3週間ぶりの雨 
記録によると10年前は「冷夏」の年だったのね、忘れてました。

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第174回 百日紅の咲かなかった夏 2003/08/21 

 おどろいたことに、お盆の14日に山のお寺にお参りしたら、老住職がコタツを出してあたっていた。厚曇りの小雨で、午後の気温が20度以下。庫裡の裏庭にあるサルスベリの大樹は青々として、その下ではハギの花(コマツナギ)が咲いていた。
 毎年ご近所の夏をいろどる三瓶川堤防のサルスベリ並木は、紅白交互に100本以上続いているのだが、現段階の開花率は2割以下である。もうこれ以上咲かない。
 長梅雨が終わってからも、台風や普通の雨が続いて、カンカン照りの暑い日は数日だけだった。熱帯夜もなかった。せっかく山仕事をサマータイムにして、早起きを続けたのに、毎朝眠たいだけで、昼間の暑さ対策の意味をなさなかった。

 そういうわけで今年は冷夏だったと断言していい。お盆を過ぎればもう秋である。いまさら暑さが持ち直しても、海水浴客は戻ってこない。
 野菜や稲作への影響は甚大である。たいてい何でも10日以上、農事暦が遅れている。なすびは値段が高くて小ぶりである。例年なら8月下旬には稲刈りが始まるのに、気配もない。

 この他にも、歳々の記憶として聞きとめたよしなしことどもをしるしておきたい。
 カブトムシが獲れない。カブトムシがわいて出るポイントに、毎朝餌を仕掛けていても、今年は空振りらしい。
 海では、漁師が複雑な表情である。真夏は水温が上がって、”夏焼け” で不漁になるのに、今年はいつの間にか秋の魚種に移行したそうだ。資源量が限られているのだから喜んでもいられない。
 山では蜂がおとなしい。下刈作業が助かっている。雨模様の日にはアシナガバチの攻撃性も鈍り、巣の周り2m以上追っかけてこないから安心であった。

 年々の気候の話は、マクロで見ればプラスマイナスゼロに収まってしまうことが多い。だから、なにか書いてるうちに、タイミングをずらしてしまう。暑くなるかと思えば冷夏で、そう言ってるうちに残暑厳しくなってきた。
 8月20日を過ぎてやっと、帰り道の温度計が30度を超えてきた。(2003/08/21)
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