そういえば2011年に竹林ピックで「ワールド鍋」をやったね。ちょっと意味が違うけど・・
第145回 世界鍋 2003/01/17
冬の間は週三度は鍋料理になる。鶏、豚、カニ、鯛、あんこう、たら、鴨、シシなどバリエーションがあるので飽きない。冷や飯を雑炊で始末して、残り物がないので助かる。
大阪で暮らしていた頃は、近所のスーパーに「寄せ鍋セット」があり、魚・肉・練物に葱・シイタケまでついてワンパック580円から並んでいた。実にお手軽だから、なにも決めてない日曜の晩につい手が出た。その店の鮮魚部門・精肉部門・野菜部門が速やかに余り物を詰め合わせるコンビネーションのよさと、お値頃商品ならとにかく回転が早いという条件があってこそ成立する。鍋物セットは都市型の隙間商品なのだろう。
田舎のスーパーには、こんなセット商品がない。懐具合を勘定しながら歩いて一品ずつ買い揃えるのみ。さすがに大阪は食べ物が安くてよかったとシミジミ回顧していたら、こちらのスーパーにも”海鮮鍋セット”というのがあったので手を出した。
その晩さっそく、冷凍のまま鍋にほうりこんでから、霜のとけたラベルを読んでみると・・
サケ(ノルウェー産)、エビ(インドネシア産)、赤魚(アイスランド産)、タラ(ペルー産)、タコ(モロッコ産)、イカ(長崎産) とある。
感動である。わずか780円で七つの海?の魚を食せるわけだ。二切れずつ。とほほ・・なんか気味が悪い。
セットでなくても単品でも、実際にスーパーの魚コーナーの商品の多くは遠い産地のものが占めている。水産大国ニッポンの我々は、いつから輸入魚介類を平気で食べるようになったのだろう。(回転寿司もご同様である。)
華やかな色合いに乗せられてしまった自分のうかつさに気づいて反省したので、今後は地先の海の、アンコウ、カワハギ(島根県産)の鍋にすることにした。(2003/01/17)