都市農地保全・活用のあり方の理解と知識を深める
日 時: 2018年2月13日 13:00〜17:00
所 : 損保会館 大会議室
主 催: 一般財団法人都市農地活用支援センター
後 援: 全国農業協同組合中央会
新たな土地農地貸借制度について 高橋浩吉(農林水産省都市農業室課長補佐)
・ 農業従事者の減少・高齢化が進む中、限られた資源の都市農地について、所有者以外の意欲ある都市農業者に有効に活用されることが重要課題で、その貸借に必要なスキームが創られた。
平成30年度都市農地関係税制改正など 柴原 一(税理士法人柴原事務所)
{都市と農業をつなぐ}民間企業による都市農地の活用について 諸藤貴志(潟Aグリメディア代表)
・ 高校同級生の農業者と協同で農業の活性化・儲かる農業づくりを研究・試行を続けてきた。
スタートして5年、70名の従業員と240名のアルバイト社員にまで成長することができた。
設 立:平成23年4月、資本金:7.25億円
事業内容:サポート付き市民農園「シェア畑」運営、農業分野求人広告・人材紹介「アグリナビ」、野菜作り学校「シェア畑アカデミア」、収穫体験付きBBQ「べジQ」、複合農園「アグリパーク」、地域活性「里山シェア」、産直食堂「農家食堂」、「農家カフェ」、道の駅などの指定管理者業務等々
・ 「シェア畑」:職業としての農業者は減っているが、食への興味の高まりにより、家庭菜園ニーズは年々高まっている。都市部の市民農園は応募倍率が高く、需要に対して供給が追い付いていないことから、サポート付き市民農園「皆で育てて、みんなで食べる『シェア畑』(70農園・7000区画、17万u、1.5万人)」を運営。菜園アドバイザー(200人)による栽培指導があるので初心者でも、必要な道具・種苗・肥料は、全て揃って、手ぶらで楽しめる。
・ 高齢化などで、貸したい土地所有者とのマッチングを図り、市民農園を増やしている。
都市の隙間を「新しい里山」に〜300坪でどこまでやれる〜
小野淳(株_天気)
・ 都市の隙間を「新しい里山」というコンセプトで「くにたちはたけんぼ」を立ち上げ、300坪の土地を借りて展開し、年間5000名以上が来園・利用している。
・ 企業・団体向け貸農園 13区画、親子田んぼ体験多目的スペース(音楽ライブ、ピザ教室、懇親会、羊の毛刈り、豚の丸焼き、結婚式、生き物さがし等)
・ まちなかの里山として、普段から接する農的生活、生き物との触れ合い、野外育児、防災訓練等々、農業・農地の価値を広く伝えたい。
・ 来れば、いつの間にか田畑にたどり着いてしまう「日帰り体験」等を通して、「農ある暮らし」を徹底サポートしている。 農園地=農+食+遊+驚
・ 提供するホスピタリティ:空間設計;周辺環境との調和、初めから全てを整えない、公益性
時間設計;お試しの2時間、堪能の5時間、四季を通じた暮しの一年
所感:農林水産業・製造業・土建業をベースに海洋観光立国を夢見る者にとって期待が広がる勉強会に参加できた。日本の工業界が環境制約と資源制約のもと苦戦し、ビジネスモデルの縮小・撤退を余儀なくされている中、徐々にではあるが、農林水産業の復活・再生の足音が聞こえてくる。
外国資源に依存した工業を縮小し、温暖な気候、豊富な水、緑いっぱい、山紫水明、周囲を海に囲まれた世界一素晴らしい日本の自然環境を大切にした海洋観光立国を祈念したい。