福島の花巡り(4) 船岡城址公園 [2016年05月07日(Sat)]
福島の花巡り(4) 船岡城址公園 福島のお花見スポットを巡る旅を行いましたが、ここ船岡城址は福島県をちょっとはずれて宮城県に入りますので表題と異なりますがご了解願います。 私は寡聞にして宮城県柴田町の船岡城を知りませんでした。 船岡を地図でみるとすぐ北に広がる仙台平野の入口にあり、狭い盆地状の場所でそこに奥州街道が通り戦術・戦略的に重要な土地だったのだと思います。(今はJR東北本線、国道4号6号少し離れて349号が走っています) すぐ近くを流れる白石川の左岸には韮神山、右岸には館山(四保山)が船岡城を挟むように北と南に屹立し、その間を通る白石川はすぐに右へカーブして阿武隈川に合流し、太平洋へ注いでいますから、人往来上のボトルネックとも言える要衝地、遥か西の方には樹氷で名高い蔵王の嶺が連なっています。 船岡城址の現在は柴田町の有名なさくら名所で白石川の千本桜とあわせて宮城県唯一の「さくら名所100選」に選ばれています。残念ですが、私達が訪れたときは桜祭りが終了した直後でしたが盛時のさくらがどんなに豪勢か想像に難くありません。 船岡城は正治2年(1200)芝田次郎なる人物が築城したと伝えられ、歳月を重ねるなか 城主変遷の後、寛文11年(1671)仙台藩重鎮 原田宗資城主のとき、寛文事件(伊達騒動)が起こりました。 事件の黒幕首謀者は原田宗資の子 原田甲斐(宗輔)といわれ、江戸の酒井大老の屋敷で斬殺されましたが仙台藩は幕府(第4代徳川家綱の時代)のお咎め無しで決着しました。 歴史小説家山本周五郎がこの伊達家お家騒動を「樅の木は残った」という時代小説として発表し、昭和45年(1970)1月〜12月までNHK大河ドラマ 主演平幹二郎(原田甲斐)として放映されました。(山本作品では原田甲斐は忠節の武士として描かれています) 船岡城址西の丘に撮影に使われた樅の木が2本立っていて、そこは展望台になっており、眼下に白石川の一目千本ざくらを眺められます。 余談になりますが、山本周五郎は山梨県の生れ、奥様は宮城県亘理町生まれの土生きよさんという女性ですが柴田町の人々は山本周五郎氏を郷里の人のごとく敬愛し文学碑を建てました。 END(次に霞ヶ城址公園へと続きます) 文責 荒川 |
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wild river
at 09:00