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多摩丘陵にある日野市三井台、ここに住む高齢者のクラブ・三井台南窓会の会員が中心になって作っている団体ブログです。地元の季節毎の写真、南窓会の活動報告、会員の旅行記、俳句、地域の情報など、多様な記事が満載です。
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今月の俳句(26年7月) [2014年07月15日(Tue)]
今月の俳句(二十六年七月)

今月の兼題は「冷麦」「冷索麺」です。もちろん、夏の季語です。
今月の俳句に選ばれた「兼題句」は、2句ですが、会員皆さんの夏を詠った労作が並びます。ご鑑賞ください。(句評:藤戸さん)
今月の一句は、渡辺功さんが担当しました。

「ひとりでもふたりでもよし冷索麺」  
渡辺 功
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この作者らしい一句。さてこの句をどう読むか?
会員の主婦からは「突然人数が増えても大丈夫」との意見がありましたが、私は食材の分配の量の問題ではないと感じますが、いかがでしょうか。
読者の皆様、この句をどう読まれますか。どう感じられますか。是非コメント欄にご意見・ご感想をお寄せください。

「冷麦や明治生まれのいごっそう」  
小野 洋子
hiyamugi.jpg

「いごっそう」とは土佐地方の方言で気骨のある人、信念を曲げない頑固者のこと。まして明治生まれとなれば相当の頑固者と思われます。ここはやはり男性の高齢者を思い浮かべます。そこに冷麦ですか。意外な取り合わせですが、淡泊な冷麦と頑固親父の対照が何となく合いそうで、そこはかとない可笑しみさえ感じます。

「柿の葉の艶々光る大夕焼」  
佐藤 朋子
kaki.jpg

今の季節の柿の葉は真に深い緑です。その緑に夏の激しい夕焼けの日差しが当たり、てらてらと照り輝いている景を素直に写生されました。やがて葉は色づき、実を結ぶことでしょう。毎年繰り返される自然の営みの確実性と留まることのない変化のその一幕を捉えています。(季語「夕焼」=夏)

水を飲み水を飲みのみ夏の道」  
木原 義江
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作者は3度目の出句です。水を飲む、という行為の繰り返しで、夏の道を歩くのがいかに暑く辛いかを表現されました。この表現法をリフレインといって、俳句でも強調したい時に使う技法です。初心者である作者に確かめたところ、リフレインの技法なぞ知らない、との回答が返ってきました。巧まずして出来上がった一句。

「主なき門扉に繁る青き蔦」  
皆川 瀧子
IMG_0824.jpg

青き蔦(青蔦)が夏の季語。単なる蔦なら秋の季語となります。
かって住んでいた方は引っ越しされたのでしょうか、亡くなられたのでしょうか。無人となった家の門扉に蔦ががっしりと絡まり、青々と繁っているという景を写生されました。この句から、かってそこで営まれていた方の生の儚さ、閉まったままの門扉だから蔦が絡んだわけで、開けられることのなかった時間の長さを、その哀しみ、痛みを、植物の生命力の対比で表現された佳句となりました。

ナポリ カプリ島・青の洞窟にて
「洞窟に泳ぐ女人や蒼深し」  
皆川 眞孝
ao.jpg

私は実際にナポリの青の洞窟に行ったことはありませんが、その洞窟を満たす海水の神秘的な青さを写真やテレビで見て、不思議な怖さを感じていました。その怖いほどの青さの中を、洞窟という得も言われぬ恐怖を感じてしまう空間を、女性が泳いでいた、という光景に、私は人魚を思い浮かべてしまいました。
海外での俳句はなかなかに難しいと、言われています。果敢に挑戦された作者に拍手喝采です。(季語「泳ぐ」=夏)

「梅雨晴のアルプス望み朝湯かな」  
   宮ア 和子
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なんと贅沢な句でしょうか。朝湯に浸かりながら眺めるアルプス!羨ましい限りです。私の経験では、早朝に見えていても高原ではすぐにガスがかかり見えなくなります。これは貴重な経験だと思います。梅雨の鬱陶しい時期に幸運にも恵まれてこんな経験をされ、逃さず句に詠まれた作者の感性に脱帽です。気持ちが清々しくなる佳句だと思います。

「着崩れて児を追ふ父の白絣」   
   藤戸紘子
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お祭り見物でしょうか、花火見物でしょうか、親子連れがお揃いの白絣の浴衣で歩いています。いたずら盛りの幼い男の子は元気一杯、人込みの中をあっちへこっちへと走り回っています。その後を、まだ若いお父さんが見失わないようにと、必死に追っかけています。ユーモラスな時々見る情景ですが、「着崩れて」という表現で、お父さんの慌てている様子が目にみえるようです。さすがに藤戸さんです。よく観察して言葉の使い方が的確です。「白絣」が夏の季語。(コメント:皆川)

今月の一句(選と評:渡辺功)

「和太鼓打つ男勝りや祭髪」 
   藤戸紘子
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今や、「女の細腕」も昔語り、力強く見事な撥捌きを見せる活発な女性が増えました。各地の祭にも、女性の進出が目立ってきました。一方、世の男性は、いよいよ頼りなくなってきました。「男達よ、しっかりして」  和太鼓の響きは、男の胸にどんと迫ります。そして、清新で艶やかな祭髪です。現代の女性を、生き生きと表現していると思います。(季語「祭髪」=夏)
橋本多佳子(1899ー1963)の句に「祭笛吹くとき男佳かりけり」があります。当時の男は、格好良く、颯爽としていたのでしょう。どこへ消えたのでしょうか。(渡辺功)
   
Posted by 皆川眞孝 at 09:00
この記事のURL
http://blog.canpan.info/nsk/archive/2164
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コメント
コメントをいただいた皆様
  画像について、お褒めの言葉をありがとうございました。
佐藤さんの「柿の葉と夕焼け」は、我ながらぴったりと合成写真ができたと自画自賛しています。
一番苦労したのは小野さんの句で、「いごっそう」という言葉を初めて聞いたので、こんな絵(これも合成ですが)でよかったのかと、あまり自信がありません。
皆川眞孝
Posted by:皆川  at 2014年07月16日(Wed) 15:25

皆川様
ブログ拝見しました。青の洞窟は、神秘的な感じがよく出ていました。
白絣の乱れ様も微笑ましいシーンでした。
祭髪の女性、俳句にぴったりでした。
俳句は、写真、イラストのおかげで、一段と冴えて見えます。
ありがとうございました。

渡辺功拝
Posted by:渡辺  at 2014年07月16日(Wed) 10:53

荒川様
今月も一番のコメントありがとうございました。
冷素麺への感想、お酒のことを引き合いに出されてその感じがよくわかりました。作者の冷素麺好き、飄飄とした風貌、屈託のないお人柄が、素麺の淡泊でするすると抵抗なく胃に収まる感じがよくマッチしていると私は感じました。

皆川様
今月も力作の写真とイラスト、感服です!
特に「青の洞窟」の青、素晴らしいですね。行ったことのない人にもその神秘的な青さが伝わったと思います。
また、白絣や祭髪の句にぴったりの写真、驚きました。ありがとうございました。

渡辺様
私の句に対し丁寧なコメントありがとうございました。
橋本多佳子氏の代表句と並べられたのには冷や汗どっと・・・でしたが。たまたま女性の勇ましい姿に感動して句に詠みましたが、なかなかどうして男性の奏者達も佳き姿、力強さ、巧みさでは引けをとりませんでした。私が若かったらきっと一目ぼれしたと思います。大丈夫、頼もしい男性は健在です!

宮ア様
私のこと、褒め上手と褒めていただいて恐縮です。それをいうならサークルの会員の皆さんは褒められ上手といえます。多くの辛口の批評にもめげず、時たま褒められることに力を得て、耐えて今日まで句作りを続けられました。そのことこそ私は大いに褒め上げたいと思います。どの方も本当に実力がつぃてきた、と私は思っています。毎月の句会を期待をもって楽しみに待っています。
Posted by:藤戸 紘子  at 2014年07月16日(Wed) 08:13

皆川様
ブログを開いて俳句?早ーい!と驚きました。
お忙しい中、今月も各句に適切な挿絵を添えて頂き、絵の選び方も腕をあげられたと感じ入っております。ありがとうございました。
藤戸様
超お忙しい中、早々と句評を添えて頂きありがとうございました。子育ては褒め上手が大切で、褒め上手の師に出会えた幸せを噛みしめております。
”ひとりでもふたりでもよし冷素麺”
この句を目にしたとき、何方のお句か分かりませんでしたが、私には暑い夏の昼でしょうか、お素麺好きの作者が満足して、召しがっている景が見えたのです。言葉が見つからないのですが、底に流れる小さいけれど静かな幸せを感じて、票を入れました。少ない17文字の中に表現できる俳句に、難しいのですが愛着を感じ始めております。
宮ア

Posted by:ミセスミヤ  at 2014年07月15日(Tue) 21:20

藤戸様
渡辺さんの句について:
冷素麺は、比較的簡単にできて、おいしい料理です。奥さんが忙しい時は、「あなた先に食べておいて」と一人前、奥さんと一緒の時は二人前と自由自在。仲のよい年寄りご夫妻の、ほほえましい夏の食卓風景を詠んだ俳句と解釈しました。
皆川眞孝
Posted by:皆川  at 2014年07月15日(Tue) 09:54

皆川・藤戸さま
“ひとりでもふたりでもよし冷素麺”
女性の酒席は未体験ですが、男性の場合「酒はひとりで静かに飲む」べし、という人と、いやそうではなく複数で談論風発愉快に飲むべしという人といます。私は冷素麺はどちらでもよろしいととりました。
今月の俳句の批評解説を読むのは欠かせません。
木原さんが巧まず迸る感性のままに詠んだ句が手法に沿っていたというのも印象的です。
Posted by:荒川健三  at 2014年07月15日(Tue) 09:43

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