但馬地域では現在、15人程度のピアサポーターが活動し、患者らの
社会復帰を支えています。
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精神疾患患者支える 但馬でピアサポーター広がる(神戸新聞)
但馬地域には1年以上入院する患者が300人以上(17年1月時点)いますが、
14年度には1人、15年度には13人、16年度には14人が退院できました。
うち19人にピアサポーターが何らかの形で関わっています。
患者の相談に乗って不安を取り除くほか、家探しや日用品の買い出し、通院の付き添い
なども行います。支援した時間に応じ、賃金を受け取れます。
千葉県は、ピアサポート専門員の養成研修を実施しています。
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稼げるピアサポート専門員へ(福祉新聞)
県知事名で研修の修了証を交付しますが、資格を作るものではありません。
研修修了者が採用されたり、現在の勤務先で継続して働く基盤をつくるものです。
「千葉県と同様の研修が他の自治体にも広がりそうだ。」というのが
記事のしめくくりですが、宮崎県は、どうでしょうか。
精神科病院に長期入院されている方で、生活保護受給者は少なくありません。
地域で生活されている方でも、就労が難しく、生活保護を受給されている
方もいます。
結果的に、生活保護受給者が退院すれば、行政の医療費負担が軽くなります。
当事者がピアサポーターとして賃金を受け取れば、年金受給者が納税者に
なったり、生活保護の受給額が減少することも考えられます。
何より医療的な必要性が低い長期入院者の人権が守れます。
財政効果を検証しながら試行する自治体が、宮崎県内で出てくれば
と思います。街中に、地域活動支援センターV型ができた宮崎市は、
どうでしょうか。
ピアサポーターに賃金が支払われる実績がない宮崎県では、
養成研修として、現場に、ピアが入ることにも大きな意義があります。
九州で最後ではなく、最初に取り組む価値があります。