太郎が恋をする頃までには…」
[2009年01月11日(日)]
当事者にならないと、わからないことは、あると思います。
2009年1月10日の西日本新聞に掲載されていました。
部落差別の問題を世に問う小説「太郎が恋をする頃までには…」
(幻冬舎)が、昨年の秋に刊行されました。
書いたのは、恋愛ドラマを手掛けていたフジテレビプロデューサー
で作家の栗原美和子さん。福岡県直方市の出身です。
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現実を色濃く投影した私小説だが、結末は異なる。部落差別は
過去の話ではなく、現在進行形だと伝えるため、ハッピーエンドには
しなかった。
出版から2か月。差別への怒りや励ましなど、好意的な反響が
多くの読者や知人から届いている。
その一方で、「冷たい逆風」にもさらされている。
出版後、態度が変わった知人がいる。
「読んだよ」と言ってくれる人も、ひそひそ声だ。
高校まですごした福岡では、早くから同和教育を受けた。
ドラマプロデューサーとして、業界ではタブー視されていた
知的障害者や在日韓国人を主人公にしたドラマなどを手掛け、
社会に問題提起もしてきた。
だが、部落差別が、これほど根深いとは想像していなかった。
最近、夫にこう話した。
「生まれて初めて、差別される側の気持ちがわかったような
気がします。」と
今はまだ、小説を「書いてよかった」とは簡単に言えない。
でも、世に問い掛けた以上、励ましの声を支えに、
夫婦で乗り越えていくつもりだ。
「『昔は部落差別があったから悲しい物語がつくれたよね』
と言える日が、早く来てほしい。」
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本のタイトルの「太郎」は、夫の太郎さんのことではなく、
日本男児の代表的な名前のこと、つまり、
「日本人が恋をする頃までには…」という意味だと、
栗原さんのブログに出ていました。



