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NPO法人 さとうみ振興会

NPO法人 さとうみ振興会(さとうみしんこうかい)からのお知らせや、活動報告などを書いていきます。
当会のホームページはこちらです。
http://www.satoumi.org/


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第1回広島ジュニアサイエンスフェアに参加しました! [2017年01月23日(Mon)]
第1回広島ジュニアサイエンスフェアに参加しました!
とても素晴らしい研究発表やトークショーでしたので、内容をご紹介します。

◆日時
平成29年1月7日(土)11時〜16時30分

◆場所
広島市青少年センター
(〒730-0011 広島県広島市中区基町5番61号)

◆内容
・ポスターセッション
・やってみよう科学実験・感じてみよう不思議体験・科学研究相談・「水・光・瞬間の不思議」写真展
・研究発表
・トークショー(ラボオルカ くやみつお先生と中学・高校時代の干潟ガール3名のお話)

ジュニアサイエンス1.jpg


○主催者挨拶概要
1.実行委員会委員長 鳥越兼治(広島大学名誉教授)
日本で塩生植物(塩分がある土地でも育つ特別な植物類)が生えている面積が最も広い県庁所在地は、実は広島市です。ご存知でしたか?
太田川放水路にかかる新己斐橋から上流を見ると、人工の干潟とはいえ、両岸にアシ、フクド、ハマサジの群落を見ることができます。
そこには、カニもエビも貝も沢山住んでいます。魚たち鳥たちも集まってきます。
こんな身近なところに豊かな自然があることを、残念ながら人々は、ほとんどご存じないと思い、4年ほど前に「広島干潟生物研究会」を立ち上げ観察会を継続してきました。
そのうち、観察会に参加したジュニアたちが干潟の生き物に興味を持ち始め、シニアたちの働かけもあって、科学研究の素材として取り上げ、ハマダンゴムシの生態研究、カニの浸透圧調節と分布の研究、塩生植物の生態研究、魚類の形態などの研究は、全国レベルの審査ではトップクラスの評価を得ました。
1回から3回までは広島市干潟生物研究会の主催として行ってきましたが、干潟や生物に拘らず科学全般の発表会にしようと「ジュニアサイエンスフェア」として新たに発足しました。

2.広島・地域から「体験の風をおこそう」運動推進実行委員会委員長 坪内孝治(国立江田島青少年交流の家所長)
近年、社会が豊かで便利になる中で、子供たちの自然体験、社会体験などが減少している状況を踏まえ、子供たちの健やかな成長にとって体験がいかに重要であるかということを広く発信し、社会全体で体験活動を進めるための機運を高めるため国立青少年教育振興機構では「体験の風をおこそう」と国立江田島青少年交流の家を事務局として設置し、青少年教育に関わる種々の団体と連携し「体験の風をおこそう」運動を推進しています。

ひらめきひらめき研究発表会(小学生の部 各自6分)ひらめきひらめき

1.ぼくの化石集めの旅(安田小2年 西原匡佑)
まとめ:アンモナイトを中心に化石を収集し化石から種類を特定している。
※アンモナイトは、古生代シルル紀末期から中生代白亜紀末までのおよそ3億5,000万年前後の間を、海洋に広く分布し繁栄した、頭足類の分類群の一つ。全ての種が平らな巻き貝の形をした殻を持っているのが特徴です。

ジュニアサイエンス2.jpg


2.タマキビたちはどこが好き(なぎさ公園小3年 木下紗瑛)
考察結果:
タマキビは塩水が「少し嫌い」マルウズラタマキビは「とても嫌い」である。
アラレタマキビは「やや嫌い」で、真水を感じないことが判った。
マルウズラタマキビは普段は塩水から逃げるが、産卵期にはあまり塩水から逃げなかった。そのわけは、産卵のためだと考えた。
※:タマビキとは海岸の岩場によくくっついている小さな巻き貝です。しかし岩場とは言っても、そこは満潮 の時にかろうじて波に濡れるような場所。岩の亀裂の間などにも多く見つかります。タマキビはそんな海と陸地のはざまで、まるで海水を避けるかのように暮らしているのです。

3.スピードクッキング(舟入神崎小4年 松尾莉子)
水に何かを入れることによって、水溶液の沸騰する温度は100℃以上になる。
100℃以上の水溶液にレトルトカレーを入れると普段よりも早く温めることができるのか?水を早く温めたり100℃以上にすることにより災害時などにも役立つのではないか?
考察結果:
温度の上がり方は、最高温度が高い物の方が必ずしも温度が早く上がるとは限らない。
加える量を増やすと温度が上がりやすく、最高温度が高かった。
カレーを温めるベストの組み合わせは塩+磁石のくっつくナベ+ガス火であった。
※実験したナベ:ミルクパン、ティファール、磁石のつくナベ、雪平なべ

4.ゾウリムシの行動研究(伴南小6年 石川こひめ、5年 石川直太郎、己斐東小6年 石原成)
実験1、走電性:9Vの電流を流し、ゾウリムシの動きをビデオで録画、パソコンに映して動きをトレース
実験2、スピード:撮影用プールでゾウリムシを普通に泳がせたときと、電流を流したときを録画、5秒で進んだ距離を測定し、体の何倍進んだかを計算した。
ゾウリムシがヒトと同じ大きさならば100mを17.93秒で泳ぐことになり、リオ五輪での金メダルの選手は、47.58秒かかっている。
実験3、電圧を変えると:撮影用プールに電圧を変えて通電、切電を繰り返し動きを撮影。一極に集まったゾウリムシを10秒ごとにカウントした。
実験4、走化性:酢酸と合成洗剤の調整をする。
ゾウリムシは0.05%の酢酸を好む。
1,000倍程度以上に薄めた合成洗剤では短時間生息可能だが長時間は不明。
0.1%より濃い洗剤をそのまま下水に流すと影響があると考えられます。
実験5、耐性:いろんな薬品(油・炭酸水・重曹入り石鹸・タバコ・消毒用アルコール・人工海水)
人工海水・・・人工海水0.675%がゾウリムシが活動できるギリギリの濃度、塩分濃度の低い汽水域にいる可能性がある。
炭酸水・・・エサがあると考えられる薄い酸性の場所をゾウリムシは好む
タバコ・・・ニコチンは動物の呼吸に関する筋肉や神経を麻痺させるが、ゾウリムシには神経も筋肉も無いので影響がなかったのではないかと思われる。
※ゾウリムシは、単細生物で体長 0.17〜0.29mm。バクテリアを食べて生きる原生動物。 下水、池沼、 水田、河川などほとんどの水域に棲む。よく見ると培養液中に”存在”が判ります。

ひらめきひらめき研究発表会(中学生の部 各自8分)ひらめきひらめき

1.ハクセンシオマネキとスナガニを守ろう(ノートルダム清心中2年 三宅真奈美・三浦美涼)
研究の動機:都心部の広島デルタに希少種のハクセンシオマネキ、スナガニが棲息しているのか
ハクセンシオマネキ
・分布:河口から上流4km〜6kmについて集中
・塩分濃度:塩分濃度が0.5%〜2%の環境より下流域には生息していなかった。
・地盤高:標高レベル2m〜3mの砂地に限って棲息
スナガニ
・分布:河口から最大4kmの砂地に生息し範囲は広い
・塩分濃度が、満潮時は2.8%、干潮時は1.5%よりも薄い環境では棲めない
・地盤高:標高レベル3.5m〜4mの砂地に限って棲息

砂の粒度の調査
・カニの生息地の砂を採取・乾燥させ、その砂を網目の大きさが違う網で五段階(一番あらいフルイの目・2mm・1mm・0.5mm・0.25mm)に分類

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2.魚類の縄張りや行動(牛田中2年 川端真路)
動機:飼育している水槽を見ていると魚同士で場所どりを争っているのを見たり、種類によっては群れていたり単独で泳いでいるのは何故かと思ったから
実験:水槽にマジックインクで9等分に区切った線をガラス面に書いて、そこに、実験材料(ヒメダカ・ボラ・ゴンズイ・マダイ)を入れて、一眼レフカメラのインターバル撮影の機能を使って縄張りや行動を調べた。
0118メダカ結果.jpg


3.ゾウリムシの耐性実験(ノートルダム清心中3年 奥原理映子、渡部紀子)
動機:ゾウリムシが汽水域や海水域に生息しないのはなぜか?と考えたから
実験:ゾウリムシが海水で生きられないのは、浸透圧ではなく、海水の成分が影響していると考え、海水の成分を5種類(塩化ナトリウム・塩化マグネシウム・硫酸マグネシウム・硫酸カルシウム・塩化カリウム)に分けてどの成分がゾウリムシにとって影響があるか生息状況を目視し分類した。(1、正常に泳いでいる 2、金魚のように体をくねらせ泳いでいる 3、その場で回転している 4、動いていない又は底に向かって真つ逆さまに落ちている)
まとめ:自然界の海水域や汽水域でゾウリムシが生きることが出来ない物質的な原因は、塩化ナトリウムであると考えられた。その他について濃度を変えて試したところ、カリウムイオンはほかの成分よりも低濃度でゾウリムシに影響を与えたことから、ゾウリムシの行動に影響があることが考えられる。

ジュニアサイエンス3.jpg


4.音速測定(古田中3年 藤原大樹、楠那中3年山内俊弥、修道中2年 河原祥)
動機:昨年、オモチャのモデルガンの発射音を利用し、その飛行弾をストロボ撮影することにより音速を求めた。しかし、発射時の初速のばらつきがあったため。そこで今回は等速に回転するパソコンの中にある冷却用ファンを利用した。
実験・撮影の方法:冷却ファンの翼の1枚に白いシールを張り付け、ストロボにはホットシューを取り付け、このコードの先に音スイッチを接続した。これを二組用意して距離を離して置いた。
回転数の測定:回転数を測定するためにストロボスコープを研究機関から借りてきてファンの回転数を測定した。発光周期の高い数値から徐々に下げていき、シールがはじめて1つの像として静止して見えるとき、ストロボスコープに表示されている発光周期が実際の回転数となる。(24VのACコンバーターに接続したときの回転数は67.1HZであった。

0118編集.jpg

0118考察.jpg


まとめ:
音速は次の式で求められる
(音スイッチ間の距離)÷〔{(回転した角度)÷360}÷(ファンの回転数)〕
・距離7.16mの時の音速の平均は299.2m/秒
・距離8.00mの時の音速の平均は344.2m/秒
計算上344.2m/秒 距離12.80mの時は、346.53m/秒
この時の、気温は29.9°であったので音速の理論値は、
V=331.5+0.6p(p=気温)=349.4m/秒で実験値の平均は理論値に対して、誤差0.82%にまで迫る値となった。
※音速はその時の気温によって異なり、この時は349.4m/秒、光速は1秒で30万km進む。

◆トークショーと参加した感想
北海道大学医学部 富永紗代さん、大阪大学医学部 桑井はづきさん、京都大学農学部土井原美桜さんの3名は中高時代、ラボオルカ塾長のくやみつおさんの指導を受け広島デルタの干潟に泥にまみれてカニを調査・研究。感潮域に棲むカニの分布は、浸透圧調節能力に左右されていることを裏付ました。
この研究でJSEC全国入賞。当時干潟ガールズと呼ばれていた。
JSECとは高校生科学技術チャレンジ(Japan Science & Engineering Challenge:JSEC)のことです。
コメンテーターの3人と、コーディネーター ラボオルカ塾長 くやみつおさんによるトークショーが開かれ、夫々の大学生活の説明と、当時の活動に触れながら、いわゆる難関大学に合格したことと、それに至る干潟観察の体験が間接・直接に役立ったことをお話しされました。
子どもの頃の様々な体験が豊富な人ほど、大人になってからやる気や生きがい、モラルや人間関係能力など資質・能力が高い傾向にあります。
子どもたちの健やかな成長には普段からの友達との遊び、お手伝いや地域等が大切であることを教えています。
自然の中で遊んだことや自然観察をしたことがあると回答している子ども達の方が、学力調査の平均正答率が高い傾向にあるようです。
社会全体で子ども達に体験活動の機会を提供し、子ども達の健やかな成長を図ることが益々重要になっていると感じました。
Posted by さとうみ振興会 at 12:07 | 28年度活動報告 | この記事のURL