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NPO法人 さとうみ振興会

NPO法人 さとうみ振興会(さとうみしんこうかい)からのお知らせや、活動報告などを書いていきます。
当会のホームページはこちらです。
http://www.satoumi.org/


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2015年度 海の環境保全活動についてのご報告です! [2015年11月05日(Thu)]
2015年度海の環境保全活動についてのご報告です!

今年度は、似島二階地先人工干潟におけるアマモ分布調査を行いました。
調査報告書はコチラです。ぜひご覧ください。
→ H27アマモ調査報告書.pdf

さとうみ振興会は、ふるさとの海である里海の保全、再生、創造、活用並びに周辺地域のまちづくりの推進等に関する事業並びにこれらの事業に係るすべての事業を行うことにより、地域の環境の保全と経済活動の活性化を図ることを目的として2003年11月に設立されました。

当会の活動は以下のとおり多岐にわたっていることから、活動が散漫化しないように努めているところです。
@ごみの清掃・回収
A水環境の保全・改善
B藻場の保全・再生
C干潟の保全・再生
D歴史的遺産の保存
E伝統文化(祭り等)の保存
F環境学習・教育
G山の植林(森づくり)

さて、日本での高度経済成長期以降、ゴミの処分問題では、昭和40年後半から産業廃棄物あるいは家庭ごみの処分が私有地、あるいは公有地での長期管理が困難となったことから、公有水面をゴミ処分地として利用する施策が行われるようになり現在も進行中のところです。
しかし、公有水面管理する行政が中心となって進めた埋め立て処分地が直立型岸壁、護岸等で設置され陸と海が分断されることとなったため、過去から行われてきた臨海部開発に伴う土地造成による分断と相俟って、沿岸市民が容易に海に親しむ機会(危ない・汚い)が失われるなど「海離れ」現象が生じてきました。

一方、船舶の大型化に伴い、航路浚渫あるいは維持浚渫が行われる際に発生する土砂の活用先として、失われた干潟の代替として新たな干潟造成、いわゆる人工干潟の造成が進められ、広島湾では昭和62年度から浚渫土を利用した人工干潟が広島市南区似島二階地先において取り組まれました。

干潟の機能の中に、生物生産機能があり、平成3年度から海のゆりかごと言われるアマモ移植が5,000u取り組まれました。平成13年8月の調査においてアマモ場が約3倍の15,555u増加したと報告されています。
その後、アマモ場の現状把握は実施されずにいましたが、アサヒビール(株)の助成金を得て、昨年の広島県東部海域である備後灘の尾道市百島町の人工干潟の百島干潟において実施した藻場調査に引き続いて広島県西部海域である広島湾において同様な調査を実施することが出来ました。

1105.jpg

似島におけるアマモ群生写真


近年、海に親しんだ体験を持つ団塊の世代の高齢化は進み、その体験を語る沿岸域は喪失し、後世に伝える機会が乏しい等の現実があります。
当会は、自発的に社会の課題に挑みたい。あるいは社会の課題に何かしら貢献したい。という市民の受け皿としての機能や市民社会の旗振り役として市民とのつながりを「海」をテーマに取り組んできましたが、漁業権や複雑な縦割り行政の中で、ともすれば、市民とのつながりが希薄になっていることが課題でした。
それに加え、課題に対する解決方策がNPOに無いこともまた課題でした。
各非営利セクターは、各々発足の経緯もあり、協働の実践に乏しく課題を内向きに考える傾向にあり、市民ボランティアの参加が減少傾向にあるなど、大きな力になっていない現状も率直に認めざるを得ないと思います。

このような背景の中で、似島の二階地区の調査が、アサヒビールの支援を得てできたことは当会の里海保全活動が一歩進んだこととなり感謝申し上げます。
特にこの干潟は、潜堤が外、内に造成された二段潜堤と言われる形式で、外側の潜堤はアマモの生育が見られないものの、内潜堤周辺には現在も大きなアマモ群落が広がっています。アマモの生息阻害要因の一つとして、波浪等による砂面変動があります。この阻害要因は、アマモ場造成事業やアマモの生育にとって大きな障害の一つに挙げられます。

二階地区のアマモ場が大きな衰退もなく十数年継続して形成されている事実は、潜堤による地盤安定機能が、移植時から現在に至るまで寄与し続けている効果と考えられ、急速に水深が深まる湾・灘における人工干潟造成の参考に今後なるのではないかと考えています。

伝えられるところによれば、瀬戸内海環境保全特別措置法(瀬戸内法)の改正案には、環境保全に加え、水産資源に恵まれた「豊かな海」づくりに向けた施策を進める中で、水質改善に向けた規制だけでなく、養殖をはじめとした水産業の振興に向けて、藻場や干潟などの保護や再生の推進を定めており、具体的には、関係府県の知事が海浜の保全や管理を定める際、漁業関係者や住民も参加した湾・灘協議会を開いて意見を聞き、海域の実情に合わせた施策を講じることとされています。

特に、自然海浜保全地区の指定対象は「砂浜」「岩礁」「その他」の三つでしたが、新たに
「干潟」を明記することで積極的に指定を進めることなどが盛り込まれています。

この調査報告が、今後の干潟創生事業の一助になることを願うとともに、当会に対する
関係各位のご助言、ご意見を頂ければ幸甚です。

平成27年11月5日

特定非営利活動法人 さとうみ振興会 理事長 田坂 勝

Posted by さとうみ振興会 at 14:29 | 27年度活動報告 | この記事のURL