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2016年02月22日

NPO向け信用保証が増加中

先週、弁護士会の関係で少しお堅い会議に参加してきました。
そのなかでNPO法人向けの信用保証の昨年の実績に関するペーパーが配られていました。
昨年(H27)10月1日から運用を開始してわずか3ヶ月の間に全国で166件、総額13億500万円(1件平均790万円)の信用保証がすでに実施されたということです。
出だしとしてはなかなかいいペースだと思いませんか。

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ペーパーでは、NPO法人向けの保証事例として、認定NPO法人育て上げネット(ニート自立支援/東京多摩)、NPO法人まいぺーす(障がい者の就労支援/長野)、NPO法人やまとなでしこ(女性の社会進出促進/千葉)の3団体の活動、保証金額、代表者の声などが紹介されていました。

保証協会は都道府県に各1つあり、主に市中の金融機関が融資をする際の信用補完の役割を担っています。
・債務者である借り手が返済できなくなると、債務者に代わって金融機関に債務の全部または一部(基本は8割。セーフティネット貸付の場合は10割)の肩代わり(代位弁済)をしてくれる
・利用の際は信用に応じた保証料の納付が必要
・保証協会は肩代わりした債務を借り手からの回収を行うなかで、事業の再生・清算・廃業などの支援を行う

(参考リンク)
東京都信用保証協会 「特定非営利活動法人(NPO法人)の信用保証の取扱いについて

非営利セクターに対する融資に関しては、これまでも日本政策金融公庫、ろうきん、地域の信金などが、介護・福祉施設系、子育て支援施設系の社会福祉法人やNPO法人に対する実績を積み重ねてきました。
信用保証の対象にNPO法人が加わったことで、これまでNPO法人に対する融資に必ずしも積極的でなかった金融機関も貸し手として参加しやすくなり、NPO法人に対する融資が飛躍的に伸びていくことが期待されます。
(樽本)

2015年03月12日

引き取り手のない相続財産の行方

 こんにちは。ネットワークの代表の樽本です。
 少し前になりますが、2月14日、15日のファンドレイジング・日本2015に参加しました。ご存知の方も多いと思いますが、毎年この時期に東京で開催されるソーシャル・セクターのファンドレイジング(資金調達)をテーマにした人気のフォーラムです。年々規模が大きくなり、今年は1200名を超える参加者が日本各地から集まりました。
 私は昨年に続いて講師としてセッションをひとつ担当しましたが、セッションの冒頭でお話しした話題が参加者のウケがよかったので、ここでご紹介したいと思います。

 金融業界では年間800億円にものぼる休眠口座の活用が近時活発に議論され、いよいよ形になる日も近いと言われていますが、これとは別に、年間300億円を超える額の法律上行き場のないお金が国庫に帰属し、しかも年々その額が数十億円単位で増えていることをご存知でしょうか。

 それは相続人の不在により、引き取り手のない相続財産です。相続されず、遺贈もされず、特別縁故者(被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養看護に努めた者その他被相続人と特別の縁故があった者)への分与もされずに残った個人の財産は、最終的に国庫に帰属することになります(民法959条)。
 相続人の不在には、文字通り相続すべき相続人がいない場合だけでなく、全ての相続人が相続を放棄した場合も含まれます。
 「平成26年度の裁判所の一般会計歳入予算概算見積書(現金収入)」によれば、相続人不在及び所有権放棄(※所有者のいない不動産等の国庫帰属について民法239条2項)により国庫帰属となった金銭等は、平成22年度に261億円、平成23年度には332億円、平成24年度には375億円と増加の一途をたどっています。それだけ相続人がいない世帯が増えているということです。
 国立社会保障・人口問題研究所の人口ウェブサイトに国民の生涯未婚率が紹介されています(統計資料集2014  表6-23)。この資料によると、例えば1990年(平成2年)の生涯未婚率は、男性5.57%、女性4.33%だったものが、2010年(平成22年)では男性20.1%、女性10.6%と右肩上がりに上昇しています。
 今後もしばらくの間は相続人不在による相続財産の国庫帰属となる金銭等の額は増え続けることが予想されます。
 どうでしょう。ちょっと衝撃的な数字だとは思いませんか?
 なお、この国庫に帰属する金銭等は、裁判所の収入として計上されていますが、裁判所が自由に使える司法予算になるわけではないようです。
 平成25年、26年の数字も確認でき次第こちらでご紹介したいと思います。
(樽本)