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2017年10月26日

「非営利組織の監事のしごとAtoZ 」志的勉強会10/23開催報告

NPOのための弁護士ネットワークです。

去る10月23日,「非営利組織の監事のしごとAtoZ 」と題して,NPO・非営利組織の監事・監査業務についての勉強会を開催しました。

ネットワークからは樽本哲弁護士が発表し,
手塚明美さん(認定 NPO法人藤沢市民活動推進機構 副理事長・事務局長)と,勉強会を共催頂いているCANPANさんから山田泰久さん(NPO法人CANPANセンター代表理事、(一財)非営利組織評価センター業務執行理事)からご協力を頂きました。

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今回は,題材を反映して,士業の方の参加が目立った印象です。

監事の仕事というのは,一応書籍に書いてあることは理念・理屈としてはわかっても,実際に手を付けると,それとのギャップがあるように感じてしまうものでもあります。
監事の役割と責任,期中監査及び期末監査の実際,実効性の高い監査を実現するためのコツ,新任監事が組織の課題を把握するためにまずやるべきことなど,書籍を読んだだけではイメージしにくい監事のあれこれについて,実践的な話題が共有できたのではないかと思います。

また,非営利組織のガバナンス評価の基準であるJCNE(非営利組織評価センター)の定める23基準の解説もあり,その申請や評価のプロセスを利用して,非営利団体の課題発見に役立てる方法の紹介は,監査を通じて本業を鍛えるという,監査の理想的な仕事につなげるヒントにもなったのではないかと思います。

監査の仕事は「完成」というものはなく,常により良いものを目指さなければならないものです。
その指針や,ヒントが得られた気がします。

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さて,今年の勉強会はこれで終了です。
来年の勉強会については,決定次第ご連絡いたします。
年末にかけては,寄付月間関連のイベント等を企画中です。

今後とも「N弁」をよろしくお願いいたします。

(日向寺)
posted by 日向寺 at 00:28| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント情報

2017年10月20日

【NPO法人の役員の役割と責任】関連講座報告

当ネットワーク代表の樽本が、下記講座で講師を務めました。

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10月18日(水)に東京ボランティア・市民活動センターとシーズ・市民活動を支える制度を作る会が共催するNPO法人運営入門講座で、法務に関するセミナーを行いました。
20年以上の歴史のあるセミナーで、私は今年で3回目の登壇になります。

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毎回NPO法人の機関や役員の責任について話をしていますが、法律知識のインプットだけでは疲れてしまうので、Q&Aや事例を用いた説明を多く盛り込むことを意識しています。

今回セミナーの冒頭で示したQは下記の内容でした。
Q1 知人から頼まれてNPO法人の理事になりましたが、何をすればよいのでしょうか。団体を仕切ればよいのですか。
Q2 NPO法人の監事になりました。具体的に何をどうチェックすればよいのでしょうか。拠点がたくさんある団体の場合、すべてを見て回る必要があるのでしょうか。
Q3 NPO法人の理事ですが、年に1回理事会に参加するだけで、団体がどんな活動や事務処理をしているのか正直よくわかりません。何か問題があったときに責任を負う必要はありますか。
Q4 理事長を辞任したいのですが、他の理事から辞任するなら現在の法人の負債を個人で弁償しろと言われています。そのような義務がありますか。
Q5 理事の一人が自分がもらってきた寄付金だからと、勝手に使途を決めたり、知人を縁故採用したりしています。監事としてはどうすればよいでしょうか。
Q6 理事長が経営する会社からNPO法人が業務委託を受けることができますか。その場合、契約で注意するべきことはありますか。
Q7 代表が突然亡くなりました。NPO法人には借金があり、引き継げる者がいません。どうすればいいでしょうか。

N弁のウェブサイトにも、NPO法人に最近関わりはじめたんです、という方から、こういった質問が寄せられることがあります。このグループには経験豊富な方が多いので、だいたいお分かりですよね?
NPO法人は市民活動を行いやすくするために議員立法で作られた法人格ということもあり、役員の責任は他の法人と比較して厳格ではなく、社員総会による役員に対する監督機能もあまりきかない制度設計がなされています。
志を同じくする仲間の集まりである団体に権利義務の主体としての法人格を付与することで、構成員から独立した法人独自の財産や法人としての行為という概念が生まれ、団体の構成員は第三者に直接責任を負わなくてすむようになる、それはとても意味のあることでした。
ただ、NPO法人も規模や活動内容に応じて細分化が進み、社会における影響力が高まってきたことで、法が最低限保証する”ゆるい”ガバナンスでは、組織内のコンプライアンスやリスクマネジメントが十分に果たせない、あるいは内部ではきちんと運用できていても外部から信頼性に欠ける組織に見えてしまう、という弊害も生まれています。
定款で役員の役割や責任を営利企業並みに厳格に定めることは可能ですが、職業経営者や機関投資家の存在しないNPOにあって、それが果たしてグッドガバナンスに結びつくのか、役員のなり手を確保できるのか、難しい問題です。

セミナーでは上記のQ以外に、NPO法人や役員が責任を問われるかもしれない5つの事例(助成金の不正受給、労働法規違反、活動現場における事故、各種業法違反、寄付金の転用)を紹介して、解説を行いました。
私自身もNPOの理事や監事をいくつか引き受けているので、このセミナーは自分自身を見直すよい機会になっています。

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以上樽本からの報告でした。(日向寺)
posted by 日向寺 at 16:56| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント情報

2017年09月22日

10/23「非営利組織の監事のしごとAtoZ 」志的勉強会案内

NPOのための弁護士ネットワークです。
志的勉強会のご案内です。本年最後の志的勉強会となります。
来場者プレゼントもございます。奮ってご参加ください!
皆さまのご参加、お待ちしております!
なお、今回の勉強会は18時30分開始予定となっておりますので、ご注意ください。

以下、案内文になります。

今回のNPOのための志的勉強会は、同勉強会を共催する、NPOのための弁護士ネットワークとCANPANセンターの代表2名が、NPO、一般社団・財団法人など非営利団体における監事のしごとを、徹底的に掘り下げます。

さらに、話題提供者として、神奈川県藤沢市の中間支援組織である、認定 NPO法人藤沢市民活動推進機構の副理事長・事務局長の手塚明美さんをゲストにお迎えして、NPOの組織運営と監事の役割について、実践例などをお話しいただいきます。

監事の役割と責任、期中監査及び期末監査の実際、実効性の高い監査を実現するためのコツ、新任監事が組織の課題を把握するためにまずやるべきことなど、書籍を読んだだけではイメージしにくい監事のあれこれについて、豊富な実務経験をもとに紐解いていきます。

また、非営利組織のガバナンス評価の基準であるJCNE(非営利組織評価センター)の定める23基準を解説し、その申請や評価のプロセスを利用して、非営利団体の課題発見に役立てる方法についても解説します。

今回は、参考テキストとして、「NPO法人の理事・監事のための業務チェックリスト」(発行:認定NPO法人NPO会計税務専門家ネットワーク 1冊500円)を特別プレゼントいたします。
★本チエックリストについて→http://www.npokaikei.com/book.html#02

現役の監事の方だけでなく、今以上に監事に活躍してもらいたい団体関係者の方、中間支援の方などにぜひ参加いただきたいプログラムです。

今回はいつもより30分長い120分での開催となります。
開始時刻が30分早まっていますので、ご注意ください。

NPOのための弁護士ネットワーク×CANPAN共催
2017年10月志的勉強会
非営利組織の監事のしごとAtoZ

日 時 2017年10月23日(月)18:30〜20:30(開場18:15)   
場 所 日本財団ビル2階1-4会議室 東京都港区赤坂1−2−2
参加費 2,000円(事前決済・キャンセル不可)
懇親会 勉強会終了後に懇親会を予定しています。
    (参加申込み・参加費は、勉強会当日になります。)
定 員 35名(定員に達し次第、締め切りとさせていただきます。)
主 催 NPOのための弁護士ネットワーク/日本財団CANPANプロジェクト

★★★お申込みはこちら★★★
http://npolawnet20171023.peatix.com/
※お申し込み後、Peatixからメールが届きますので、必ず確認してください。
※事前決済のキャンセルは受け付けておりませんのであらかじめご了承ください。

志的ブログ by NPOのための弁護士ネットワーク
http://blog.canpan.info/npolawnet/

<発表者>
手塚明美氏(認定 NPO法人藤沢市民活動推進機構 副理事長・事務局長)
      Webサイト:http://f-npon.jp/
山田泰久(NPO法人CANPANセンター代表理事、(一財)非営利組織評価センター業務執行理事)
樽本哲(弁護士・NPOのための弁護士ネットワーク代表)

<内容>
18:15 受付開始 受付で名刺を1枚お渡しください。
18:30 冒頭挨拶、配布物確認
18:40 監事の役割と責任
19:10 事例提供、ディスカッション
20:00  非営利組織評価センターの第三者組織評価を監事業務に活かすには
20:30 終了(アンケート記入)
※構成や内容は変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

<参加者特典!>
今回は、参考テキストとして、「NPO法人の理事・監事のための業務チェックリスト」(発行:認定NPO法人NPO会計税務専門家ネットワーク 1冊500円)を特別プレゼントいたします。
★本チエックリストについて→http://www.npokaikei.com/book.html#02

(日向寺)
posted by 日向寺 at 16:26| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント情報

2017年08月24日

クラウドファンディングと法律(8/23志的勉強会レポート)

 NPOのための弁護士ネットワークです。
 昨日の志的勉強会のレポートです!

 通算第25回となる今回は、「NPOのクラウドファンディング〜あらためて学ぶ基礎とリスク〜」と題し、クラウドファンディングについて学びました。
 事前のご案内はこちらをご参照ください。→ http://blog.canpan.info/npolawnet/archive/51

 感心の高いテーマであったためか、約45名の方にお集まりいただきました。(志的勉強会史上最多かもしれません。)
 まず、READYFOR株式会社にてキュレーターとして多くのプロジェクトに携わって来られた石渡さんから、クラウドファンディングの基礎知識のプレゼンテーションを頂きました。
 そして、実際のクラウドファンディングの成功例をベースにしたケーススタディを用いて、ディスカッションを行い、クラウドファンディングの基礎を体感しました。いかに共感を得るか、それをどのように「お金」に変えてもらうか、参加者の方からは、様々な案が出されました。
 その後、重松弁護士から、クラウドファンディングについての法律上のリスク等について、基礎的な事項が説明されました。
 質疑応答では、実際にクラウドファンディングをしようと考えている方や、クラウドファンディングをしている方などから、鋭い質問がなされ、活発なやり取りができたのではないかと思います。

 個人的には、Readyforさんの取り組みについて詳しく知れたことも有益でした。クラウドファンディングを行っている事業者は日本で今や50弱もあるそうですが、そのなかでのReadyforさんの特徴がわかりましたし、なかでもプロジェクトを育てるという部分にも重きをおいているんだなと感心してしまいました。

(講師の2人と当日の様子)
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 さて、今後も引き続き、ご参加頂いた方に来てよかったと思って頂けるような勉強会を続けていければと思います。
 ご参加頂いた皆様、そしてご協力頂いた石渡さん、canpanさん、ありがとうございました!

NPOのための弁護士ネットワーク
(日向寺)
posted by 日向寺 at 19:02| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント情報

2017年07月24日

8/23 志的勉強会開催案内 【NPOのクラウドファンディング〜あらためて学ぶ基礎とリスクについて〜】

 来月開催予定の志的勉強会のご案内です。今回のテーマは「クラウドファンディグ」です。
 最近、ますます注目を集めているクラウドファンディングよるファンドレイジングではありますが、
 今一度、クラウドファンディングについて考え、また、実施前、実施中、実施後の各段階のおける法的問題点を整理したいと思います。

お申込みは、
http://npolawnet20170823.peatix.com/ 
からお願いいたします。

以下、案内文となります
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 みなさん、こんにちは。NPOのための弁護士ネットワーク×CANPAN共催による志的勉強会、2017年3回目のご案内です。NPOのための弁護士ネットワークは、2013年からNPOの理事・職員、中間支援団体、士業などの専門家、NPOとの協働に興味のある企業、プロボノなどの多様な立場の方々と共に、NPOの運営に関する法的課題とその解決方法の検討や事例・書式等の共有を目的とした勉強会を定期的に開催しています。

 今回のテーマは、「クラウドファンディング」です。
 NPOのファンドレイジングにおいて、クラウドファンディングはその一手段としてすっかり定着しました。とはいえ、実際にクラウドファンディングって具体的にどういうことをやるの?成功するケースやチャレンジした場合のリスクは?などなど気になることも多いかと思います。

 今回の勉強会では、READYFOR株式会社にてキュレーターとして多くのプロジェクトに携わって来られた石渡佳央里氏をお招きし、クラウドファンディングの基礎知識を確認しつつ、実際のNPOにおける成功事例を基に、支援者等の共感を得るための工夫についてもお話しいただきます。また、事例を通して、クラウドファンディングの理解を深めていきます。
合わせて、クラウドファンディングにチャレンジする際に気をつけるべき点、特に法的問題点について、実例を交えて検討します。
 具体的には、リターンを設定する際の寄付型と購入型の違いとは、団体の概要やリターンの内容についての説明責任の有無・程度、プロジェクト成功後リターンが実現できない場合の問題、プロジェクト支援者との関係(法的関係を含む)などについて検討する予定です。

 これからクラウドファンディングにチャレンジしてみよう、興味があるという方、クラウドファンディングを実施したけどうまくいかなかった方など、皆さまのご参加をお待ちしています。

NPOのための弁護士ネットワーク×CANPAN共催
2017年8月志的勉強会
NPOのクラウドファンディング
〜あらためて学ぶ基礎とリスクについて〜

日 時 2017年8月23日(水)19:00〜20:30(開場18:45)   
場 所 日本財団ビル2階1-3会議室 東京都港区赤坂1−2−2
参加費 2,000円(事前決済・キャンセル不可)
懇親会 勉強会終了後に懇親会を予定しています。
    (参加申込み・参加費は、勉強会当日になります。)
定 員 35名(定員に達し次第、締め切りとさせていただきます。)
主 催 NPOのための弁護士ネットワーク/日本財団CANPANプロジェクト

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(案内文以上)

 皆さまのご参加、お待ちしております。

NPOのための弁護士ネットワーク
posted by 日向寺 at 18:23| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント情報

2017年06月21日

志的勉強会レポート(6/20第24回)

 NPOのための弁護士ネットワークです。
 昨日の志的勉強会のレポートです!

 題して「NPOのための職場のメンタルヘルス問題〜スタッフのこころの不調にどう対応するか〜」でした。

 まず、ケーススタディをもとに、グループディスカッションを行いました。
 このケーススタディはA4で5ページに渡るもので、とてもリアリティのある内容になっています。芝池弁護士渾身の作と評しても過言ではないでしょう。
 トラブルに遭遇したことのない方の場合、一度こういったケースに触れて考えて、道筋を眺めてみることは大変有意義なことだろうと思います。経験のある方も、自分の考え方や知識を確認するいい機会になるのではないかと感じました。
 活発なディスカッションによって、様々な観点から意見が出されました。
 NPOの従業員のメンタルヘルスに不調が生じた場合、@その従業員のために/あるいは団体のために、何をすべきか/すべきでないか、A原因は何か、Bどのように調査すべきだろうか、C予防するにはどのようにすればよかったのか、Dそしてそれは法的に可能か、etc…。

 これらの意見も踏まえて、芝池弁護士から、法的な観点からの解説がありました。ケースに対応したQ&A方式でまとめられたレジュメはわかりやすかったのではないでしょうか。
 さらに、社会福祉士の横山氏から、従業員がメンタルヘルスの不調に陥った場合、またそうなる前に気づくためにどのようなことをすればよいか、といった点について、ソーシャルワーカーの視点から解説がありました。
 そのなかでは、例えば、メンタルヘルスに対する十分な治療が可能な就業規則になっているかという指摘もありました。
 大変充実した内容であったのではないかと思います。

講師の横山氏と芝池弁護士
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 引き続き、ご参加頂いた方に来てよかったと思って頂けるような勉強会を続けていければと思います。
 ご参加頂いた約20名の方、そしてご協力頂いた横山さん、canpanさん、ありがとうございました!

NPOのための弁護士ネットワーク
(日向寺)
posted by 日向寺 at 23:27| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント情報

2017年01月13日

12/15 志的勉強会レポート!テーマは「成長戦略としてのNPOの人事評価」

 こんにちは! NPOのための弁護士ネットワーク代表の樽本です。
 日本財団Canpanセンターと共催している「NPOのための志的勉強会」では、2016年10月、12月と連続してNPOの人事評価制度に関する論点を取り上げました。今回は12月15日に開催された志的勉強会の様子をご報告します。
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○12月15日(木)第22回志的勉強会
「先行事例と運用のプロに学ぶ! 成長戦略としてのNPOの人事評価」
 発表者 低引稔氏(NPO法人カタリバ 経営管理本部ディレクター)
山元浩二氏(日本人事経営研究室株式会社代表取締役)
 モデレーター 樽本哲(弁護士、当ネットワークメンバー)

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 昨年10月の前回は、NPOに人事評価は必要なのか、仮に導入したとして実際に役立つのかということを検証するべく、上場企業の勤務経験もある社労士の家村さんに人事評価の目的、手法などの基礎をご講義いただくとともに、当ネットワーク所属の米田弁護士には、メールでのアンケート結果の共有、比較的規模の大きい3つのNPO法人の人事評価制度に関するインタビュー結果の報告、評価制度導入に際して想定すべき法的リスクについて発表をしてもらいました。

 今回は、人事評価の導入の是非から一歩進んで、NPO法人が人事評価制度を導入するべきタイミングはいつなのか、制度導入後の運用段階ではどういう点に気を付ければよいのかを掘り下げることにしました。
 勉強会冒頭に樽本から簡単に前回の振り返りと情報共有をした際に投影した資料(PDF)を貼り付けておきます。
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 最後のページに事業発展段階のフェーズに関する資料がありますが、人事評価制度が有効に機能し始めるのは、営利・非営利に拘わらず、「小さな成功モデルが確立し、事業が拡大をはじめ、組織運営の効率化が求められる段階(この資料でいう第3フェーズくらいから)」ではないか、というのが本日議論したい仮説でした。
 本日の発表者のおふたりは、この辺りどのように感じているのか……。発表の要旨は以下のとおりです。

1.NPO法人カタリバ 低引さんの発表
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 低引さんには、NPO法人で実際に人事評価制度の設計・運用に携わっている経験を語っていただきました。人事評価制度の導入は2014年4月。導入のきっかけは、事業所が被災地などの遠方を含め複数になり、組織の機能分化が進んできたことで、スタッフからどんな働き方をすれば評価してもらえるかを知りたいとの声が出てきたことでした。そこで、スタッフが一丸となって組織が目指す方向に進んでいけるように、団体の理念を体現できるような人事評価制度を導入することにしました。支援者の中に人事関係の会社出身の方がいたので専門家として加わってもらい、プロジェクトチームで議論を重ねて制度設計を進めました。

 運用にあたっては、しっかりとした基準(ジョブグレード表)や評価ツール(キャリアプラニングシート)を使って評価をしており、評価結果は本人にフィードバックするのはもちろん、人事考課や賃金決定の根拠資料としても活用しているとのことです。前回のアンケートでは、人事評価の結果を昇進・昇格や昇給と(完全ではないにせよ)連動させている団体は皆無でしたので、NPOでここまで徹底しているケースはまれなのではないでしょうか。

 しかし、運用を重ねているうちに課題も見えてきました。個々のスタッフが評価ツールに掲げる目標の高さがまちまちで、達成度合いをどの程度評価に反映させれば公平なのか悩ましい場合があること、各事業所に散らばっている評価担当者の評価水準のすり合わせが簡単ではないこと、制度設計当時団体が掲げていた組織理念がアップデートされたのに新しい理念を評価基準にまで落とし込めていないことなど。評価のPDCAを回していくうちに、徐々に既存の制度でよいのかという疑問が生まれ、現在はその疑問や課題に対応するべく、評価制度の改善に挑んでいる真っ最中だそうです。

 冒頭に述べた仮説との関係では、人事評価制度導入の時期が注目されます。組織が大きくなり、複数の事業所でいくつもの事業を運営するような段階に至り、人事評価の基準づくりがスタッフからも求められるようになってきたことで、導入に至っています。人事評価が有効にワークする時期がこのタイミングだったのではないかと考えられます。

 低引さん、わずか30分足らずの時間でたくさんの貴重なお話をありがとうございました。


2.日本人事経営研究室株式会社 代表取締役 山元さんの発表
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 次に発表いただいたのは、人事評価制度専門コンサルタントとして、これまで390社もの企業の人事制度の導入・運営を手伝ってきた山元さんです。残念ながらNPO法人にコンサルをした経験はないということでしたが、人事評価制度の必要性・有効性は法人形態には関わりないというのが本日の仮説の前提です。中小企業に対するサービス提供で培われたノウハウをどうすればNPOに活かすことができるのかという観点で話をうかがいました。

 山元さんのお話で特徴的だったことがいくつかありましたが、なるほどと思ったのは、人事評価は人材育成の仕組みであって評価結果を賃金に反映させなければならないとの思い込みは間違いだということ、人事評価制度の導入においては最低でも3回はトライアル評価を行い、評価者の評価に部下が納得できるレベルに達するまで正式導入はしてはいけないということ、その上で評価制度にスタッフから不満が出てきたらそれは改善のチャンスで不満が出てこないと良い評価制度はできないということでした。そして、人事評価制度はどんどん変えていいし、変わっていかないといけない、とも強調していました。カタリバでもまさに同じことが起こっています。カイゼンやスクラップアンドビルドが人事評価制度のあるべき姿なのですね。

 なお、彼は仕事を受ける際の最低条件として、代表者が評価制度導入にしっかりとコミットすることを求めていて、なおかつ設計・導入だけのコンサルはしないそうです。代表者が中途半端に関与したり、導入だけで満足して運用をきちんとしないと導入しても100%失敗に終わるからだということです。プロとしての本気度が伝わってきますね。

 次に、評価者による評価がいかに属人的なものになりがちかということを学ぶことのできるワークを行いました。評価基準と評価期間中のスタッフの仕事ぶりが記載されたシートを使って各自評価をしてみたところ、結果はバラバラ。現実ではスタッフの仕事ぶりを文章化する段階ですでに評価者の視点が入り込むおそれがあるため、より複雑な作業になります。評価を公平に行うということがどれだけ難しいかを体感できる貴重なワークでした。

 配布資料としても、顧客企業で実際に使用している評価ツール集(評価基準、評価シートの記入例、育成シート(評価者2名と本人の自己評価が記載されて比較できるもの)、目標設定・振り返り用のチャレンジシート(記入されたサンプル)、さらに山元さんが開発したビジョン実現シートのサンプルなど、参考になる資料が多数配られ、それらの多くがNPOでも十分応用ができるものでした。

 もっとも、利潤追求を目的とせず、ときには自らの身を危険にさらしながら社会課題の発見や社会への伝達、解決を使命とするNPOやソーシャル企業の場合、その理念をどういう風にスタッフの業務目標にブレイクダウンすればよいのか、個々のスタッフの目標達成が組織の目標達成に繋がるようにするにはどのような評価基準を設ければよいのかという点では、NPO独自のノウハウや工夫が求められるということも感じました。

 山元さんもわずか30分しかない中で、貴重なお話をありがとうございました。
 山元さんが書かれている書籍「図解3ステップでできる!小さな会社の人を育てる人事評価制度の作り方」(あさ出版)には人事評価導入と運用のノウハウや書式がたくさん紹介されています。よろしければ手にとってみてください。


3.参加者からの意見
 カタリバ低引さんのお話に対しては、人事評価制度を運用する担当者としての悩みや工夫を共有してもらえてとても参考になったとの意見がありました。山元さんのお話やワークに対しては、人事評価制度は運用が大事と言われているがその意味がよくわかったとの意見が寄せられた一方で、NPO法人に応用するにはかなりの経験値やノウハウが必要になるのではないかとの声もありました。また、大企業に所属して人事評価に携わったことのある方からは、今日紹介された人事評価の仕組みは必ずしも目新しいものではなかったが、運用をサポートしてくれる外部の専門家の存在は人事部を持たない組織には有効だと思うといった感想も寄せられました。

 長文になりましたが、2回に渡って開催してきたNPO法人の人事評価制度に関する志的勉強会の報告は以上です。NPO関係者の皆さんの参考になれば幸いです。

 弁護士ネットワークは、これからも直接法律に係わる問題だけでなく、幅広くNPOの運営や組織にかかわる問題、ファンドレイジングや広報、事業や契約にまつわる問題について、研究と発表を続けていきます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

(樽本)
posted by 樽本 at 17:50| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント情報

2016年12月22日

2016年10月17日開催のNPOのための志的勉強会のご報告

こんにちは。NPOのための弁護士ネットワーク代表の樽本です。
日本財団Canpanセンターと共催している「NPOのための志的勉強会」で、10月、12月と連続してNPOの人事評価制度に関する論点を取り上げました。
本日は10月開催の勉強会の概要をご報告します。

○10月17日(月)第21回志的勉強会
「NPOスタッフの業務評価〜その是非と導入する際の留意点」
発表者 家村啓三氏(特定社会保険労務士、行政書士)
米田恵梨乃(弁護士、当ネットワークメンバー)

1.家村氏の発表
 この回は、そもそも営利追求を目的としないNPOにおいて人事評価は必要なのか、仮に導入したとして実際に役立つのかということを検証するため、上場企業における勤務経験もある社労士の家村さんに、人事評価の目的、手法などの基礎をお話いただきました。
人事評価は「今の自分」を知るための道具であり、人と比べて格差を付けることが目的でないこと、評価には社会科学の側面があり、自然科学のようにひとつの解を求めることはできないという前置きのあと、典型的な評価要素とそれに対する評価の関係についての説明がありました。
・潜在能力→能力評価 ・労働意欲→情意評価 ・職務行動→コンピテンシー評価
・仕事→職務 ・評価成果→成果評価

 続いて、評価制度構築を検討する際の留意点として、一般企業とNPOの違いについて、@組織の目的、Aステークホルダー、B成果の捉え方、C評価要素、D評価方法(誰がいつどのように)、E評価結果の活用の方法という観点からの発表者の意見が述べられました。
Eの評価結果の活用方法については、企業では能力開発、配置、処遇の決定に用いられるが、NPOの場合は評価を配置転換や処遇に結びつける余地が小さいことが多いため、活用場面は限定的とならざるを得ず、そうだとすると、特に小規模のNPOの場合は、別の手段で能力開発が可能ならば無理に評価制度を導入しなくてもよいのではないかとの指摘もありました。

2.米田弁護士の発表
次に、米田弁護士から、志的勉強会のメールグループで実施したアンケート結果の報告がなされました。
アンケートでは回答のあった9団体中、スタッフの業務評価を制度として実施している団体は3、していない団体は6という結果になりました。
家村さんの指摘にもあったとおり、職員数が少ないと取り入れていない傾向がみられました(業務評価制度のある一番小規模の団体は正職員18名の認定NPO)。職員5名程度の団体では取り入れているところは0でしたが、一方で、正職員60名、非正規職員13名の団体でも、業務評価を取り入れていないところもありました。

業務評価を制度として取り入れてはいない団体にその理由を聞いたところ、次のような回答がありました。
・評価の業務負担(評価基準の作成を含めて)
・評価のしくみがない(そして仕組みをつくるのが大変)
・管理職が少なく、評価が恣意的だと指摘されないかが不安である等、評価の負の傾向が気になる(一方で、業務評価がないことで職員のモチベーションが下がっているのではないかと感じる。)
また、全回答者に業務評価、人事評価に関する悩みを質問したところ、次のような回答がありました。
・少人数であるため、評価制度を導入するのが難しい一方で、評価制度の必要性も感じる
・昇進のロールモデルがなく、評価をとりいれても人事処遇と結びつかない
・評価者の調整会議や360度評価を取り入れている
・プロボノでコンサルファームの分析をしてもらったところ、人事制度の不備を指摘された

続いて、米田弁護士から、すでに人事評価制度を導入している比較的規模の大きいNPO3団体のインタビュー結果の報告がありました。団体内部の情報も少なからず含まれていますので詳細は割愛しますが、いずれの団体も評価制度の導入がゴールではなく、運用面でどのように改善・工夫をしていくかの検討を続けているとのことです。
最後に、同弁護士から、評価制度導入に際して想定すべき法的リスクに関して、@評価制度に基づく査定が違法になる場合、A評価制度の導入や変更により賃金減少等の不利益が生じるときに必要な対応について、レジュメに基づき解説がなされました。

3.参加者からの意見
以上の発表に対して、参加者からは、日々感じていることが整理できた、評価制度の設計、導入、運用をどのように進めたら良いかわからない、売上や利益を伸ばすというわかりやすい目標のないNPOにとって何を評価の物差しにすればよいのか悩ましい、評価することによって逆に職員のモチベーションを下げてしまうのではないかと考えると踏み切れない、小規模のNPOには不向きだと感じた、評価のイメージがつかめないので、実際に人事評価制度を導入しているNPOの担当者から事例解説をしてほしい、というような意見がありました。

以上の意見を受けて、12月の志的勉強会は、NPOにあるべき人事評価制度をさらに深掘りすることを目的として、人事評価制度を導入しているNPOの事例共有を行うことにしました。12月の志的勉強会の様子は改めてブログでご報告します。

(樽本)
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2016年09月07日

第21回志的勉強会のお知らせ

第21回NPOのための志的勉強会(10月17日(月))のご案内です。
今回のテーマは「NPOスタッフの業務評価」です。
NPOをはじめとする非営利法人が社会において活躍するには、スタッフの存在は欠かせません。スタッフの団体の活動・組織運営への貢献を適正に評価することで、スタッフ一人一人の士気が高まり、団体のさらなる活躍、飛躍につなげることができるのではないでしょうか。
他方で、スタッフに対する評価をそのスタッフの昇給や昇進といった待遇面に直接結びつけることは、小規模であったりフラットな組織運営を目指す団体にとっては困難な場合が多いと思われます。
スタッフの業務評価をどういう基準に基づいて行うのか、その結果をどのように活かしていくのか、この機会に考えてみたいと思います。

勉強会の内容は、評価についての予備知識がなくても、ご参加いただけるものになっております。
ぜひ、ご参加いただければと思います。

以下、本勉強会の共催者であるCANPANさんの案内文を引用します。

第21回目のNPOのための志的勉強会のテーマは、「NPOスタッフの業務評価〜その是非と導入する場合の留意点〜」です。企業では、社員の処遇(給与、異動等)に結びつく形で業務評価が行われていることが一般的ですが、NPOをはじめとする非営利法人の目的は公益の追及であり、企業とは拠って立つ前提が異なります。NPOにおいて、効果的に機能する「スタッフの業務評価」とはどのようなものでしょうか。 

今回の勉強会では、特定社会保険労務士・行政書士の家村啓三さんをお迎えし、業務評価設計に際し留意すべき一般的なポイントや、家村先生の評価制度についての相談事例にもとづくご経験をご紹介いただいた上で、NPOにおいて業務評価制度の構築を検討する際に留意すべき点をお話しいただきます。現実を踏まえたNPOの評価制度像を見据えて、参加者の皆さんと意見交換をしながら、NPOにフィットするスタッフの業務評価のあり方を検討していきます。

当日は、成長を続ける複数のNPO法人(育て上げネットさんほか)にご協力いただいたヒアリング結果と、志的勉強会メールグループで実施するアンケートの回答をもとに、NPOが実際に取り入れている業務評価の具体例や悩みなども紹介していきます。また、NPOが業務評価制度を導入した場合に法的に問題となりうる点についても検討していきます。

業務評価の導入を検討している非営利法人、導入後にその見直しを検討している非営利法人の理事や職員の皆様に是非ご参加いただきたいプログラムです。ご参加いただいた方には、家村さんが執筆された小冊子「はたらきやすいNPOを目指して」を無料進呈いたします。

NPOのための弁護士ネットワーク×CANPAN共催
2016年10月志的勉強会
NPOスタッフの業務評価
〜その是非と導入する場合の留意点〜

日 時 2016年10月17日(月)19:00〜20:30(開場18:45)
場 所 日本財団ビル8階セミナールーム 東京都港区赤坂1−2−2
参加費 1,000円(事前決済・キャンセル不可)
定 員 35名(定員に達し次第、締め切りとさせていただきます。)
主 催 NPOのための弁護士ネットワーク/日本財団CANPANプロジェクト

★★★お申込みはこちら★★★
http://npolawnet20161017.peatix.com
※お申し込み後、Peatixからメールが届きますので、必ず確認してください。
※事前決済のキャンセルは受け付けておりませんのであらかじめご了承ください。

志的ブログ by NPOのための弁護士ネットワーク
http://blog.canpan.info/npolawnet/

<内容>
18:45 受付開始 ※受付で名刺を1枚お渡しください。
19:00 冒頭挨拶、趣旨説明、配布物確認             
19:10 「NPOスタッフの業務評価〜その是非と導入する場合の留意点〜」(70分)
登壇者:米田恵梨乃(当ネットワーク所属、弁護士)
家村啓三(特定社会保険労務士・行政書士)

○業務評価の目的、ポイント
○何を評価する?〜相談事例、典型例等を題材に〜
○NPOの業務評価の具体例〜アンケート、ヒアリング結果の紹介〜[以上20分程度]
○具体例を踏まえた意見交換[意見交換10分、共有5分]
○NPOが業務評価を導入する場合の留意点[10分]
○改めて意見交換〜NPOにフィットする業務評価とは?〜[意見交換10分、共有5分]
○業務評価を導入した場合の法的リスクと予防[10分]

20:20 質疑応答                        
20:30 アンケート記入、告知等                 
20:40 終了

21:00 懇親会(※希望者要予約)
   ※場所は決まり次第、掲載させていただきます。
   ※懇親会に参加される方は懇親会費用をご準備ください。

<情報保障について>
参加申し込み後、手話通訳、要約筆記、点字資料、車イス席など必要な配慮を下記の問い合わせ先メールアドレスまで別途お知らせください。

<参加申し込み>
http://npolawnet20161017.peatix.com
・お申し込み後、Peatixからメールが届きますので、必ず確認してください。
・参加費用はクレジットカード、コンビニ払い、ATM払い等の前払いとなっています。
・事前参加申込は10月17日(月)17時に締め切ります。
・定員になった場合には、その時点で申込締め切りとなります。
・なお、コンビニ払い、ATM払いの場合は、10月16日(日)24時までの申込手続きが必要となりますので、お早めにお申し込みください。
・当日現金での受付は対応しておりませんので、あらかじめご了承ください。
・キャンセルは受け付けておりませんので、あらかじめご了承ください。
・領収書はPeatixのサイトから印刷するものとなります。
※クレジットカード決済等で難しい方は以下のメールアドレスよりお問い合わせください。


<個人情報の取扱に関して>
個人情報保護法に定義されます個人情報に該当する情報については、主催である日本財団CANPANプロジェクト(事務局:NPO法人CANPANセンター)、NPOのための弁護士ネットワークで実施する事業で使用させて頂きます。 当該個人情報の第三者(業務委託先を除く)への提供または開示はいたしません。ただし、お客様の同意がある場合および、法令に基づき要請された場合については、当該個人情報を提供できるものといたします。


【チケットのお申し込みに関するお問い合わせ】
Peatixコールセンター
0120-777-581
10:00 ~ 18:00 | 年末年始、GWを除く

【お問合せ先】
問合せ先:NPOのための弁護士ネットワーク
npoben.net@gmail.com (←@を半角にしてください)
※お問合せはメールでお願いします。

posted by 北村 at 10:18| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント情報

2016年06月17日

「NPOの野外活動における危機管理」6/15志的勉強会レポート!

 2016年6月15日、canpanさんと共催で、通算第20回の志的勉強会を開催しました。そのレポートをお届けします。

 今回は「NPOの野外活動における危機管理 〜毎年500人の子どもたちを迎えるNICEのキャンプを題材に〜」と題して、NPO法人NICE事務局長の上田英司さんと、ネットワークメンバーの金山弁護士がタッグを組んで、参加者やボランティアを募る形での野外活動のリスクマネジメントについて、安全ガイドラインという観点から考えました。

 例えば、運営側にボランティアを、参加者に地元の小中学生を集めて、スキーキャンプを行うとき、主催者である団体があるとします。
 そのとき、団体は、そのイベントのリスクを、どうマネジメントしていくのか、大きな課題と向き合うことになります。

 今回ご紹介頂いたNICEさんの取り組みは、その実例の最たるもので、その取り組みのなかでもっとも特徴的な「安全ガイドライン」をご紹介いただきました。

 NICEさんの「安全ガイドライン」は、計画から実施までのイベントの全工程について、リスクポイントを意識して、責任の所在や、誰が何をどのように行うのか、明確化がなされています。
 これをみると、例えばボランティアの方は、自分に与えられた役割と、何に気をつけなければいけないのか(リスクポイント)、そのときにはどうすればよいのか(対処方法)、知ることが出来ます。

 運営側のリスク情報・意識共有に大変役立つ点が、安全ガイドライン作成の最大のメリットのひとつでしょう。

 具体的な内容について、ここでご紹介できないのが残念ですが、これを作成された上田さんは、叩き台を1日で作成されたそうです。
 完成されたものは、結果的に多大な議論の結果になっていますが、最初は、イベントを主催してきた方にある経験が文書になったものだったのです。
 これからこういったガイドラインを作ろうとお考えの団体の方は、まず完成品を作ろうとせず、叩き台をつくって、誰かに見てもらって下さい。
 もちろん、私達ネットワークがお力になれることも多いと思います。
 それがもっとも早く、確実ですし、何より「作りたいけど、ちょっと大変そうだなぁ…」という心理的な壁を下げてくれると思います。

 ガイドラインについては、様々な質問が飛び交い、実際にイベントを実施されている団体さんからの質問はかなり踏み込んだものもありました。
 時間の制約があり、隅々まではご紹介できず本当に残念でしたが、貴重な意見の交換が出来たのではないかと思います。

 次回の勉強会は10月15日を予定しています。
 詳細はこちらのブログでアップいたしますので、要チェックです。

 引き続き当ネットワークをよろしくお願いいたします!

(日向寺)
posted by 日向寺 at 00:17| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント情報