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2017年10月20日

【NPO法人の役員の役割と責任】関連講座報告

当ネットワーク代表の樽本が、下記講座で講師を務めました。

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10月18日(水)に東京ボランティア・市民活動センターとシーズ・市民活動を支える制度を作る会が共催するNPO法人運営入門講座で、法務に関するセミナーを行いました。
20年以上の歴史のあるセミナーで、私は今年で3回目の登壇になります。

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毎回NPO法人の機関や役員の責任について話をしていますが、法律知識のインプットだけでは疲れてしまうので、Q&Aや事例を用いた説明を多く盛り込むことを意識しています。

今回セミナーの冒頭で示したQは下記の内容でした。
Q1 知人から頼まれてNPO法人の理事になりましたが、何をすればよいのでしょうか。団体を仕切ればよいのですか。
Q2 NPO法人の監事になりました。具体的に何をどうチェックすればよいのでしょうか。拠点がたくさんある団体の場合、すべてを見て回る必要があるのでしょうか。
Q3 NPO法人の理事ですが、年に1回理事会に参加するだけで、団体がどんな活動や事務処理をしているのか正直よくわかりません。何か問題があったときに責任を負う必要はありますか。
Q4 理事長を辞任したいのですが、他の理事から辞任するなら現在の法人の負債を個人で弁償しろと言われています。そのような義務がありますか。
Q5 理事の一人が自分がもらってきた寄付金だからと、勝手に使途を決めたり、知人を縁故採用したりしています。監事としてはどうすればよいでしょうか。
Q6 理事長が経営する会社からNPO法人が業務委託を受けることができますか。その場合、契約で注意するべきことはありますか。
Q7 代表が突然亡くなりました。NPO法人には借金があり、引き継げる者がいません。どうすればいいでしょうか。

N弁のウェブサイトにも、NPO法人に最近関わりはじめたんです、という方から、こういった質問が寄せられることがあります。このグループには経験豊富な方が多いので、だいたいお分かりですよね?
NPO法人は市民活動を行いやすくするために議員立法で作られた法人格ということもあり、役員の責任は他の法人と比較して厳格ではなく、社員総会による役員に対する監督機能もあまりきかない制度設計がなされています。
志を同じくする仲間の集まりである団体に権利義務の主体としての法人格を付与することで、構成員から独立した法人独自の財産や法人としての行為という概念が生まれ、団体の構成員は第三者に直接責任を負わなくてすむようになる、それはとても意味のあることでした。
ただ、NPO法人も規模や活動内容に応じて細分化が進み、社会における影響力が高まってきたことで、法が最低限保証する”ゆるい”ガバナンスでは、組織内のコンプライアンスやリスクマネジメントが十分に果たせない、あるいは内部ではきちんと運用できていても外部から信頼性に欠ける組織に見えてしまう、という弊害も生まれています。
定款で役員の役割や責任を営利企業並みに厳格に定めることは可能ですが、職業経営者や機関投資家の存在しないNPOにあって、それが果たしてグッドガバナンスに結びつくのか、役員のなり手を確保できるのか、難しい問題です。

セミナーでは上記のQ以外に、NPO法人や役員が責任を問われるかもしれない5つの事例(助成金の不正受給、労働法規違反、活動現場における事故、各種業法違反、寄付金の転用)を紹介して、解説を行いました。
私自身もNPOの理事や監事をいくつか引き受けているので、このセミナーは自分自身を見直すよい機会になっています。

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以上樽本からの報告でした。(日向寺)
posted by 日向寺 at 16:56| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント情報
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