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NPO法人 地域の未来・志援センター
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泉京・垂井(せんと・たるい)

〜フェアトレードタウン、そして穏豊(おんぽう)社会の実現に向けて〜




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 岐阜県の南西部に位置する垂井町を中心に、西濃地域、揖斐川流域でまちづくりに取り組んでいる泉京・垂井。地域に根ざした活動はもちろん、近年はフェアトレードの普及やイベントなどにも力を入れています。今回は、同団体が運営するフェアトレード&地産地消の店「みずのわ」(兼事務所)にお邪魔しました。




  • どんな団体NPO法人・自主事業型

  • 会員数正会員58名・賛助会員12名

  • 活動エリア揖斐川流域を中心に、京都から名古屋まで

  • 活動拠点岐阜県不破郡垂井町

  • 年間予算約1000万円


[2017年02月10日(Fri)]

垂井の水を次世代につなげよう



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 泉京・垂井が設立されたのは、2005年11月のこと(法人認証は翌年3月)。垂井町では初めてのNPO でした。当初は“まちづくり”“環境”“安心安全”の3分野が柱でしたが、途中で“安心安全”(青色回転灯を装備した自動車による町内パトロール)が別法人として独立。代わりに“生涯学習・多文化共生”が加わり、現在に至ります。それに伴いスタッフも次第に、ボランティア主体(比較的高齢)から有給職員主体(比較的若年)へと変わっていったそうです。


 ところで、泉京・垂井の「泉京」は「せんと」と読みますが、なぜこのような名前が付けられたのでしょうか? 「それは、垂井が水の豊富なところだからです」と話すのは、副代表理事の神田浩史さん。「垂井町内には、至るところで泉が湧いているんですよ。そうした多くの泉のように住民活動がこんこんと湧き出て、さらには京(みやこ)のように盛んになることをイメージして命名されました」


 ちなみに「垂井」の地名は、県の史跡にもなっている「垂井の泉(=水の垂る泉)」が由来とか。ため池やマンボ(横穴式利水施設)、清水、湯壺など、町には独特の水文化も育まれており、「垂井の水を次の世代につなげる」が泉京・垂井の活動のベースになっています。




エコツアーをはじめ、多岐にわたる活動



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 具体的な活動としては、まず「垂井の水文化、水環境を巡るエコツアー」が挙げられるでしょう。ため池、マンボ、井戸、井堰、泉といった多彩な水環境を調査し、それらを巡るエコツアーを毎年行っています。このようなエコツアーは揖斐川流域でも実施しており、並行して流域における一斉清掃活動にも協力。さらに2011年度には「西濃環境NPOネットワーク」(揖斐川流域市民活動団体の連携組織)との協働で厚生労働省の「緊急人材育成・就職支援基金事業(地域づくり人材育成事業)」を実施しました。この事業は、職業訓練の一つとして座学とNPOでの実習を行うというもので、2年間で15人が修了、うち9人がNPOに就職しています。


 ほかにも、垂井町との協働で「ゴミ減量化事業」を進めたり、在住外国人(垂井町の人口の約3%が外国籍)のための通訳者を役場に派遣したりするなど、さまざまな方面で確実に実績を積み上げてきました。需要も増え、経営状態も比較的良好だったそうです。




フェアトレード&地産地消を身近に



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 しかし、どこの団体もそうであるように、常に順調だったわけではありません。人件費などもあり、一時は「借金経営が続いて金策に走った」(神田さん)ことも。そんな状態を打ち破ったのが「フェアトレード&地産地消」でした。


 目玉となっているのが、「フェアトレード(&地産地消)を身近に感じてもらう」ことを目的としたイベント「フェアトレードデイ垂井」です。垂井町や岐阜市在住の有志で構成されるフェアトレードデイ垂井実行委員会が主催し、泉京・垂井はその事務局を担っています。2011年5月の開催以来、年を追うごとに出店者・来場者が増え規模が拡大。第6回となる今年(2016年)は、垂井町民はもちろん、岐阜市や名古屋市など近隣各所から1万人を超える人たちが来場しました。
 2014年8月には、町ぐるみでフェアトレード&地産地消を推進する母体として「フェアトレードタウン垂井推進委員会」を設立、同年10月には「フェアトレード&地産地消の専門店『みずのわ』」を開店しました。店の奥にはフリースペースがあり、お話会やワークショップなどを開いています。




穏やかで豊かな「穏豊社会」を目指して



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 「垂井での活動は、外部から影響されない(左右されない)ところが魅力。フェアトレードデイは、地域主体の入口になっていると感じています」とは、事務局の田中耕平さん。田中さんは学生時代、バングラディシュを訪れたことで貧困問題への関心が高まり、フェアトレードに関わるようになっていったとか。泉京・垂井には、名古屋NGOセンターの紹介で入ったそうで「揖斐川の課題から、世界の課題を見ていることに興味を持ちました」と話します。


 事務局長の河合良太さんも、同じく同センターの紹介で職員に。多文化共生に関わるうち、地域コミュティの大切さにも気づいたと言います。「大きな目標は、穏やかで豊かな社会である『穏豊(おんぽう)社会』の実現。揖斐川流域だけでなく、都会へも、そして日本中に広がっていけばと考えています」


 穏豊社会の実現とは「アジア・モンスーン地帯に共通に見られる流域単位の循環型社会を再構築していくこと」。以前より神田さんが提唱しているもので、泉京・垂井では「まち」「流域」「世界」とつながりながら地域のヒトやモノを紡ぎ、生かしています。「穏豊社会実現への一里塚が、フェアトレードタウン垂井。フェアトレードや地産地消を根幹に置いたまちづくりを進めていきます」と神田さん。小さな町の大きな挑戦を見守ってほしい、としています。




「泉京・垂井」の主な活動



  1. 1. 「フェアトレード&地産地消 みずのわ」の運営

  2. 2. 地産地消やフェアトレードの普及、イベントやマーケット、

  3.   学習会の開催

  4. 3. 垂井町の水文化、水環境を巡るエコツアーや研修の実施

  5. 4. 揖斐川流域を巡るエコツアーや研修の実施

  6. 5. 各事業を進めていくための人材育成、政策提言、協働事業

  7.                          など

  8. →泉京・垂井HPへ


    →泉京・垂井FBへ





河合さん、神田さんより一言!


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 垂井には中山道垂井宿や南宮大社などがあり、道を歩けば、昔からある道標や、いつもきれいな花が供えられているお地蔵さんを見ることができます。また、「マンボ」や、地域コミュニティで管理されている湧水など独特な水文化があります。町内を流れる相川は春になると桜が咲きこいのぼりが泳ぎます。歴史や文化、コミュニティや地域資源のことなど、この地域や地域の人たちがそっと教えてくれます。ぜひ遊びに来てください!
(写真左:河合事務局長、右:神田副代表理事
   下:フェアトレード&地産地消の専門店『みずのわ』)