水は上から下へ。
清流日本一の高津川。
その水は長い時を超えて、森から醸し出される。
益田市の田中幾太郎さんと柿木の田中哲郎さんの協力を得て、ヤブコギをしながら高津川の源流(源頭)となる「最初の一滴」を探した。
島根県内最高峰の安蔵山(1263m)はこの流域の水をはぐくむところ。原生林の中にそこはあった。頂上から20m下のブナやウリハダカエデの巨木にかこまれ、岩の間からにじみでる水が、かすかにたまり、下に向かってつながっていた。
この水は、カレイ谷を下り、支流の七村川、紙祖川、匹見川となって高津川となる。威厳ある森が生み出し、生命の源となり、河口のハマグリまでつながる。
最初の一滴となる源頭
周辺あるブナの巨木、周囲3.7m