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MI ジャーナル

―はたけと芸術を楽しみつつ、仮説を立てながらいろんな人と協働して問題解決を図り、子どもとともによりよい社会を目指していきたい、そんなことを考えている人のヒントになりたい―


キーワードは、農業(はたけ)・仮説実験授業・楽しさ・子ども劇場・芸術文化・冒険遊び場(プレイパーク)・チャイルドライン・協働などなど(ただし、私の中でつながっているだけで、それぞれに直接的な関係があるわけではありませんので、誤解のないようお願いします)


「MI ジャーナル」とは、Micro Intermideate Journal(マイクロ・インターミディエット・ジャーナル)。元のタイトル「農芸楽仮説変革子ども」は私の関心領域のキーワードをつないだだけだったので、2010年3月3日より、私の日々の情報発信という意味で、MI(村夏至)ジャーナルとしたのですが、2014年9月4日から、MIの意味を変えて、小さいながら何かのきっかけや何かと何かをつなぐ内容にしたいという意味の名称にしました(詳しくは、カテゴリー「21MIジャーナル」をご覧ください)。

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『公共哲学とは何か』

[2010年08月15日(Sun)]
『公共哲学とは何か』(山脇直司著、ちくま新書、2004年)


戦前には日本という国に対して、そして戦後では企業などに対して、個人を犠牲にして公に尽くすという意味の「滅私奉公」が叫ばれ、現代ではその反動として自分ひとりの世界に閉じこもって、他者感覚を喪失したライフスタイルとして「滅公奉私」といわれることもあるが、そういうあり方ではなく、個人を生かしつつ公共性を開花させる「活私開公」という理念が大切だという立場から、最近注目されている「公共哲学」というものを概観しようとしている本。

「公共哲学」という学問が目指すもの、歴史に見る公共哲学に関する知見、日本の近・現代史を公共哲学の視点から見直す、公共哲学の背景となる公共世界を構成する原理、公共哲学と他の学問とのかかわりなどを駆け足で解説し、21世紀にふさわしい公共哲学として、グローバル(全地球的)とローカル(地域の、現場の)の両方の意味を兼ね備えた「グローカル公共哲学」を提唱しています。

理念としては魅力を感じるのですが、新書に収めるにはテーマが大きすぎて、私にはちょっと消化不良でした。

インターネット上で「公共哲学ネットワーク」というものが運営されてることがわかったので、時々チェックしてみようかと思います。

この本の中で教育とのかかわりについても触れられていたのですが、私にとっては私が直接かかわっている仮説実験授業というものに公共哲学を感じます。

仮説実験授業では一つ一つの授業書はとても具体的で誰でもが授業運営をできるようになっているのに、うまく配列された誰でもが考えたくなるような問題をみんなで考えていくことによって、科学上の基本的な概念が身に付き、結果として、他の人との連帯や哲学を感じさせるような感想を子どもたちが書いてくれるからです。

例えば、問題の答えの予想を立てて討論していく中で、他の人が少数派になっても予想を変えずに頑張って、しかも、不正解だったときに、その人を見下したりするのではなく、「間違いだったけど、私だったら、あんなには頑張れないからすごい」といった感想があったり、≪宇宙への道≫という授業書では、「人間ってちっぽけなものだなあ。宇宙とくらべたらすごく小さいもんだな。そんなものが地球の上でけんかして、ばかばかしい」と一方では思い、他方では「そのちっぽけな人間が、そんなに広い宇宙がわかっちゃったんだな。なんて人間はえらいんだろう」しかも「その人間の一人はおれだな、やっぱりおれは利口だな」と感じたりするのですから。
(仮説実験授業に関しては、2008年6月26日の記事『仮説実験授業のABC』で、少しだけ詳しめに紹介しています)


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