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MI ジャーナル

―はたけと芸術を楽しみつつ、仮説を立てながらいろんな人と協働して問題解決を図り、子どもとともによりよい社会を目指していきたい、そんなことを考えている人のヒントになりたい―


キーワードは、農業(はたけ)・仮説実験授業・楽しさ・子ども劇場・芸術文化・冒険遊び場(プレイパーク)・チャイルドライン・協働などなど(ただし、私の中でつながっているだけで、それぞれに直接的な関係があるわけではありませんので、誤解のないようお願いします)


「MI ジャーナル」とは、Micro Intermideate Journal(マイクロ・インターミディエット・ジャーナル)。元のタイトル「農芸楽仮説変革子ども」は私の関心領域のキーワードをつないだだけだったので、2010年3月3日より、私の日々の情報発信という意味で、MI(村夏至)ジャーナルとしたのですが、2014年9月4日から、MIの意味を変えて、小さいながら何かのきっかけや何かと何かをつなぐ内容にしたいという意味の名称にしました(詳しくは、カテゴリー「21MIジャーナル」をご覧ください)。

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『子どもの文化人類学』

[2008年09月15日(Mon)]
『子どもの文化人類学』(原ひろ子著、晶文社、1979年)

私が買った1991年時点で、23刷になっているので結構売れている本(ちなみに、調べてみたらまだ絶版になっていなかった)。

文化人類学者である著者が、世界の各地で調査したいろいろな民族の子育てについて書かれていて、主に取り上げられている、極北の雪原に生きるヘヤー・インディアンの文化が興味深い。

著者がどんな人間社会にも存在すると考えていた「教えよう・教えられよう」とする意識的行動が、ヘヤー・インディアンにはまったくみられず、「○○は誰に教えてもらったの?」と聞いても、「自分で覚えた」としか回答は返ってこない。

例えば、折り鶴を折ってみせても、決して折り方を教えてくれとは言わずに、ひたすら観察して自分なりにやってみて、できたと思ったらみせに来て、「この鶴は疲れているみたい」とか言われるのを楽しそうに聞いていたりする。彼らは、「自分で観察し、やってみて、自分で修正する」。

彼らが住んでいるところは、ちょっとしたミスで死に至ってしまうほど自然環境が厳しく、それぞれが、自分の身は自分で守らなくてはならないので、3歳の子どもでも、零下数十度の中でキャンプを移動したあとに、自分の身体のどこの部分が冷えているかがわかり、凍傷で肉が落ちてしまうのを防ぐために、そこを十分ほぐしてから焚き火にあたるということを知っていたりする。

彼らは10歳ぐらいになるまでに、一人ひとりに特定の守護神がつく(11、2歳になっても夢に守護神が現れない場合には、キャンプから少しはなれたところに一人で行って断食して、眠らずに守護神の現れるのを待つ)。そして、他人に聞くのではなくその守護神と相談しながらいろんなことを行っていく。著者は、慎重に明言をさけているけど、文章の小見出しが「からだとつきあう」となっているように、その守護神とは、「自分のからだ」なのだと思う。

その上で、著者は、こう書いています。

(前略)現代の日本を見るとき、「教えよう・教えられよう」という意識的行動が氾濫しすぎていて、成長する子どもや、私たち大人の「学ぼう」とする態度までが抑えつけられている傾向があるのではないかしら(中略)
日本でも職人の世界では、「自分で覚える」ということを大事にしていたようです。(中略)
幼時に「自分で覚える喜び」を深く体験している子どもだったら、(中略)自分の世界を築く自信を失わない十代を過ごしえるのではないでしょうか。
そのためには、「よく観て」、「自分でやってみる」という時間が必要です。そしておとなの側に、それを待ってやるゆとりが必要であるように思われます。


子どもの学ぶ意欲をまったく無視して、「教えよう」という傾向がますます強くなっていて、前回の記事で書いた橋下大阪府知事の話は、その極端な例だなと思い出して、読み返してみました。

コメント
マニュアル文化とは逆ということになるのでしょう。複雑な社会では、致し方ないのでしょうけど、どちらかに偏るのではなく、バランスを保つことが課題なのでしょう。
Posted by:村夏至  at 2008年09月25日(Thu) 18:56
ヘヤー・インディアンのお話面白いですね。
全部自分自身で経験して覚えてゆくのだと、沢山のことは覚えられないかもしれないけれど、確実に身につくのでしょうね。
体で覚えるっていうことなんでしょうか。
Posted by:マンゲツ  at 2008年09月24日(Wed) 20:28
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