2011年、全米寄付者トップ5〜11位。多くが夫妻名義で。母校に。。。 [2012年07月07日(Sat)]
承前
5位は先述の通り、ニューヨーク市長にして、経済ニュースでお馴染みの Michael R. Bloomberg マイケル・ブルームバーグ ( 1942.02.14 - ) 、Bloomberg L.P. (limited partnership リミティッド・パートナーシップ) の88%オーナー、創始者。3億1,130万ドル。1,185の多様な「公益」に寄付。なお、リミティッド・パートナーシップは以前紹介した、古代ローマ時代に遡る「法人」形態。 6位から11位までは夫婦が並ぶので、簡潔に全カップルを紹介し、本項を閉じます。 6位。2億2,730万ドル、Raymond G. and Ruth C. Perelman パールマン夫妻、投資家、長らく母校、ペンシルヴァニア大への寄付者。 7位。2億ドル、David and Dana Dornsife ドーンサイフ夫妻、鉄鋼メーカー、長らく母校、南カリフォルニア大学への寄付者。 8位。1億6,650万ドル。Robert E. and Dorothy J. King キング夫妻、投資家、母校、スタンフォード・ビジネス・スクール他へ。 9位。1億2,500万ドル、Arthur G. and Margaret B. Glasgow 故グラスゴウ夫妻(1950年代に両名は死去し、2011年に遺産整理終了)、エンジニアリング、出身の美術館等、ヴァージニア州のいくつかの施設に。 10位。1億1,000万ドル。John and Julie Mork モーク夫妻、石油、7位のドーンサイフ夫妻同様、母校の南カリフォルニア大学に。 11位。1億100万ドル。John D. and Laura Arnold アーノルド夫妻、投資ファンド、37歳と38歳の夫妻は2008年に設立したLaura and John Arnold Foundationに2011年にも殆んどを寄付。同財団を通じ、初等教育、犯罪防止。年金問題等に。 以上のように、殆んどが、夫妻のいずれか、もしくは片方の母校に夫妻名義で多額を寄付。母校でないまでも、最終的には故郷や教育に。いわゆる「人材育成」。時間はかかるものの、逆に時間の助けによって確実に、プラスと考えられるものが、次の世代に引き継がれる分野だ。 奨学制度等、世界各地でも多くみられる「寄付」の在り方だ。 世界各地を仔細に調べていないが、少なくと日米を比較すると、日本では冠寄付が全体の寄付が少ない中でも相対的に少ない感じがする上、同じ冠でも夫妻名義ということが際立っている。 富の偏在、相続、税制の在り方等々の日米の違い、二国間だけでも様々だが、世界の国や社会の違いの数だけ、「寄付」の違い、つまりは可能性が無数にあるかと思う。様々な多様性の材料をこのブログでも紹介していければと思う。 「全米寄付者トップ」の最初はここから |