溢れる想い
[2006年06月30日(Fri)]
グループホームにお邪魔したものの…
ニコニコと待っていてくださったものの…
その方のお部屋でずっと沈黙が続くこともあります。
なにか質問するとかすかにうなづいたような、ちょっと首を傾けたような…
そんな感じで、なかなか意思を確認することが難しい場面もあるのです。
自分の部屋に私が居たらいやなのかなあ
早く失礼した方がいいのかなあ…見極めも難しいです。
私たちの訪問で負担をかけたら申し訳ないし、ゆっくりお付き合いさせていただければいいかな、と思っているので、今日は無理せず帰ろう、席を立ったら
窓からまだ雪をかぶったキレイな山が!
「わあ、すごくキレイだなあ」と感嘆の声を発した私と並んで、
その彼女も小さな声で「うん、きれい・・・・」と!
「空耳か?」と思うほどかすかな声だったけど、彼女の顔を見たら彼女も私を見つめてニコニコしてた。コミュニケーションができた!と思えた一瞬。
自分だけのお部屋で雄大な自然を好きなだけゆったりと静かに眺めることを彼女が誇らしく思っているのかな?と今の段階では勝手に想像。
もちろん彼女が入所していた施設もまた山に囲まれていたのだけれど、見る側(彼女)の変化が、今、どう現れているのだろう、と興味が尽きない。
でも少なくても、彼女のお部屋の窓から、貸し切りのように、美しい自然が好きなだけ味わえる。そんな余裕が暮らしの中で生まれているのかもしれない。
しばらく2人で見とれたあと(笑)
「お邪魔しました。今日は会ってくださってありがとうね。」
「・・・・・」(無言)
「また○○さんに会いに来てもいいですか?」
「・・・・・」(こっくりとうなづく)
やったあ!にっこりと私の顔を見てくださった!
はっきりとした言葉はないけれど、少しづつ彼女とお話ができることを信じて、またあの山の風景の変化を一緒に眺めたい思いでいる私です。
彼女の心の中には溢れる想いがあると確信し、グループホームを後にしたのでした。…また会おうね♪