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山を緑に&農民の生活向上プロジェクト [2011年02月28日(Mon)]

北タイ・ルデラ交流ツアーから<その3>

RTFとは
RTF(リターン・トゥー・ザ・フォーレスト)事業というのは、浦和北ロータリークラブがルデラをカウンターパートとして昨年から始めているプロジェクトである。

タイ北部の山岳少数民族による焼畑農業の跡の荒廃した土地に植樹して、森を復旧させるために5年間、毎年5農家に対し、お茶、コーヒー、チーク、マンゴー等の苗木を提供して植林をしてもらい、その維持管理費を出してしっかりメンテナンスをしてもらう。その一方で、植林をする農家には、子豚を提供して育成し、年間1頭につき平均して8頭の子豚が生まれるので、子豚2頭を研修農場に返してもらう。養豚をして堆肥をつくり循環型農業ができるよう生活支援するというものである。



浦和北ロータリークラブは、5年間で25軒の農家とこのプロジェクトを行い、8ヘクタールに8000本の木を300万円で植えようという計画だ。このプロジェクトを現地で進めるルデラへの指導とコーディネート役は、ニンジンの小松光一理事である。
2月7日の午後、浦和北ロータリークラブ環境保全委員長の古澤建治さん他4名は、このRTFプロジェクト1年目の支援農家5人のうちの1人パウーさんに、コーヒーの苗を植えつけた山の畑に案内してもらった。


古澤さんとパウーさん


パウーさんの話
パウーさんは、ダイエーさんと同じラフ族で、現在35歳。子どもが2人(12歳男子、8歳女子)いる。短大を卒業して3年間はチェンマイで働いた。その後台湾に出稼ぎに行き、6年間頑張ってみたが、大してお金は残らず、いつもお腹をすかせていたという。
そこで、農業をしっかりやれば、少なくともお腹いっぱいご飯が食べられると考え帰国して、親(そこそこ上農)から土地を譲り受け、水田、畑合わせて30ライ(4.8ha)を耕作してきた。今回、ダイエーさんからRTFの話を聞いて、すぐに手を挙げたという。
そのコーヒー畑は、ダイエーさんの村からかなり奥の、よくこんなところに車で上がれると思うような山の上のほうの照葉樹林のなかにあった。



急な傾斜地に一定の間隔をあけて、50〜60センチくらいのコーヒーの木の苗が並んでいる。奥さんもここまでは来ないので、ふだんはバイクで来て一人で作業をしている。20ライ(3.2ha)にコーヒーの苗を植えていた。植え付けのときは、人を頼んで作業したそうだ。


赤い実をつけているコーヒーの木


日頃から身体を動かしていない私たちは、山を登ってコーヒーの苗のところにたどり着くだけで大変だった。
このコーヒー畑に来たときにパウーさんが休憩する場所に立つと、南はウィアンパパオから、子ども寮のあるメタムまで見渡せる。それくらい山の上なのだ。
ここに来る途中で会ったアカ族の女性は、背に大きなカゴをしょって、お茶を摘んでいた。1日に40キロ収穫するという。お茶は1キロが4バーツ(≒11円)なので、1日頑張っても160バーツ(約450円)にしかならない。



また、途中にはトウモロコシが植えられていたが、これは飼料用で1キロ4バーツにしかならず、もろにグローバリゼーションの影響下にある。

森を復活しつつ、同時に山岳少数民族が循環型農業で生活していけるようにというこのRTF事業はなかなか画期的ですね。成功することを期待しましょう。
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