日本の刑務所−ビックリ日本 7
[2006年04月03日(月)]
日本の刑務所

去年のことになるが、大学の授業(行政学)で府中刑務所を見学することになった。
「えっ、刑務所!
」と思いながら、他の生徒11人と一緒に刑務所に向かった。行ってみると、この刑務所は新装されたばかりで、自分が持っていた刑務所の暗いイメージとは異なっていた。
早速、10分くらいの説明と30分の質問タイムをもうけた。
刑務官の方は、丁寧に我々の質問に答えながら、何やら時間をうかがっていた。
どうやら、ある一定の時間、ほとんどの受刑者が刑務所内の工場で作業をしており、
その現場を後ほど見学させていただけるとのことであった。
その前に、写真に出ている本部棟から実際に受刑者が生活する場所へと移り、部屋や給食所などを見学した。
ここまではあまり驚かなかったのだが、刑務所の中にある工場に入ったときはゾッとしてしまった。自分たちが通っている場所が信じられなかった。
それは100人ものB級犯たちがノコギリやトンカチを持ちながら作業をしていて、その他には銃を持っていない刑務官2人と生徒11人のみだった

南米チリから来た私にはとうていありえないシナリオだった。
にも関わらず工場のど真ん中を歩いて渡った。
受刑者たちは僕らと目を会わせてはいけないというルールがあったのだが、何人かと目が会った。睨めつかれた人もいれば、とてもやさしい目でこっちを向く人もいた。
刑務官の方にどうして銃などを持ち歩かないのかと聞くと、「受刑者との信頼を深めるためにも銃を持たない、必要がない」とのことだった。
なるほど、たしかに日本の刑務所は南米と違って罰する場所ではなく、矯正を行う場所である。刑務官の方がこう仰っていた。「長く拘禁して自由を奪うことで「罰を与える」というイメージが強いが、むしろ、受刑者を理性ある人格として尊重し、社会の担い手として復帰できるような自発性の教育こそ重要である。」
チリの刑務所と比べると、刑務所内での喧嘩や暴行が非常に少ない。
こういった扱い方のほうが適しているのではないだろうか。
受刑者の急増化、国際化、施設の整備、刑務所の運営など色々な問題をかかえている府中刑務所だが、この隠れた日本の実態を生で見れたのは貴重な経験だった。
あまり知られていない刑務所の実態をもう少しオープンにメディアで放送する必要があるかもしれない。




