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ヘリポート [2006年12月31日(Sun)]
病院船 hospital ship の必需品ヘリポートについて検証してみます。
ヘリポートはヘリコプターが離発着する場所です。
海外災害派遣時の病院船の運用は、沖合いに停泊して陸地上の被災地からヘリで負傷者を搬送します。ヘリの運用は通常、正・副で2機+予備機(待機)=3機です。ヘリポートは2機分を用意します。これはヘリポート上でヘリが故障して動けなくなっても、もう一つのヘリポートで運用を継続できます。



ヘリポートの大きさは、ヘリの大きさの1.2倍以上の長さ・幅が必要です。
ヘリがタンダムローターのCH-47JAだと全長:30.1 m・機体長15.88m・全幅18.29m機体幅4.80mです。


引用=航空自衛隊JASDFhttp://www.jda.go.jp/jasdf/refs/ch47panp/ch47.htm
1.2倍するとヘリポート1基の大きさは長さ36.1m幅22.0mです。ローターは海に出ててよいので、後ろ側のヘリポートはローター分8mを引いて長さ28m。次のヘリポートとローターが接触しないように2基ですから少し余裕を持って全長72mにします。幅は船体と同じ32mいっぱいです。
ヘリを新型のCH-101(EH101)とすると全長22.8m胴体幅4.6mメインローター直径18.6m です。(図下中央)2機着陸しても余裕のある大きさです。(図下右)

ヘリポートマークですが日本では、勘違いしている人が多々いるようです、病院用ヘリポートのマーク(表記)は、世界的にICAOの基準に従い「白十字の中に赤H」と決まっています。これで普通のヘリポートと区別し、病院ヘリポートであることが明確になる。白十字の周囲の色は決まっていませんが、FAAのマニュアルには「RED BACKGROUND(OPTIONAL)」と書いてあります。緑地に丸Hではありません。さらに、病院名と着陸可能な重量を表示する事になっています。http://www.aero.co.jp/heriport/heriport.htmlホウエツ病院のHPhttp://www.houetsu.com/side-menu/heri/index.htmに、わかりやすく載っています。

病院船hospital shipも病院hospitalですから、ヘリポート標識も病院と同じものにします。(図左下=上から見た想定)

ヘリポートの前方にヘリを収納する屋根付きの格納スペースを設けます。屋根が無いとヘリに海水がかかる事になり、機能に影響します。大きさは3機が翼(メインローター)を付けた状態で収まる大きさにします。(図下右)メインローターを付けたり外したりですと時間は掛かりますし、安全上も良くないです。そのまま納える様にします。

ヘリの給油・整備は病院船hospital shipでは行いません。これは陸地上の病院にある屋上ヘリポートと同じ運用方法です。病院機能を優先します。
超スーパーエコシップ!病院船hospital ship! [2006年12月25日(Mon)]
海技研http://www.nmri.go.jp/eco-pt/index_j.htmlで研究を進めているスーパーエコシップという船があります。

<スーパーエコシップのイメージ図>海技研HPより
スーパーエコシップは、電気推進式二重反転プロペラ型ポッド推進器+ガスタービン発電機の組み合わせで推進する船です。ポッド推進器http://www.nmri.go.jp/main/etc/kaisetsu/0009.htmlは船外機の大きい物と言うか、模型の水中モーターhttp://homepage1.nifty.com/mizuyon/s1lab/s1lab.htmを大きくして舵取り機能を持たせたような物です。
スーパーエコシップの特徴(メリット)はhttp://www.nmri.go.jp/eco-pt/topics/pamph/pamph-9_j.htmlに書かれている様に、二重反転プロペラは回転流を打ち消すので、推進効率がUPします。
電気推進は、http://www.nmri.go.jp/eco-pt/topics/pamph/pamph-2_j.htmlに有るように船内の配置(レイアウト)が自由になります。通常の船は船尾に、スクリュー(プロペラ)があり、それを回す軸が船体中央まで伸びて船体中央の機関(エンジン)まで真っ直ぐつながっています。この分、艙のスペースがとられていたいた訳です。
スーパーエコシップの研究開発http://www.nmri.go.jp/main/etc/kaisetsu/0013.htmlに詳しく書かれています。

私の提案するスーパーエコシップは、さらに進めてガスタービンを燃料電池に替え、もっと排出ガスを少なくしようと考えています。はじめに、鉄道の場合でもディーゼル機関+二次電池、自動車もガソリンエンジン+二次電池の組み合わせから始まって、今はもう走行しいます。次の実用化は、やはり水素燃料電池です。

スーパーエコシップはCO2の排出を抑えるだけではありません。電気推進なので、水中のポッド推進器と燃料電池を電線で結べばよいだけです。推進軸と機関(エンジン)を持たないので、機関室が有りません。その分、船体内部にスペース(空間)が作れるメリットがあるのです。

地球温暖化防止月間 [2006年12月23日(Sat)]
今月(12月)は地球温暖化防止月間です!
今日から冬休みの小学校も多いと思いますが、地球温暖化防止月間なので、地球温暖化について少しお勉強してみましょう。

地球温暖化について、チーム・マイナス6%ホームページhttp://www.team-6.net/-6sensei/に、すごく分かりやすく説明しています。
地球温暖化防止月間につては、環境省のHPhttp://www.env.go.jp/press/press.php?serial=7748に書かれています。

地球温暖化防止に必要なのは、CO2(二酸化炭素)の排出削減(出る量を少なくする事)です。

何度も書いていますが、二酸化炭素排出削減に有効なエネルギーhttps://blog.canpan.info/ngosinano/archive/28は水素燃料電池https://blog.canpan.info/ngosinano/archive/40です。
鉄道車輌では水素燃料電池車が動いていますhttps://blog.canpan.info/ngosinano/archive/34
自動車はhttp://www.jhfc.jp/j/index.html走っています。
次は船ですhttps://blog.canpan.info/ngosinano/archive/70水素燃料電池船というのが有ってもよいと思います。

インターネット百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』に地球温暖化について、詳しく(少し難しく)書かれています。ご参考までに。

タウンミーティング!病院船?発電船! [2006年12月15日(Fri)]
外務省タウンミーティング第9回会合http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/honsho/gaisho/t_meeting/tm_040320c.html
川口外務大臣と語るタウンミーティングから抜粋

(ディスカッション)
途中略
(参加者) 先程から伺っていましたが、結論から申します。大臣が、昨年10月マドリッドでイラクに対して50億ドルの援助を述べて帰られました。その1割でいいのです。500億円(5億ドル)あれば十分だと思うのですが、地元の方は良く御存知だと思いますが、この港に入る、クリスタル・セレニティは大きいでしょうか、もう一つ、シンフォニー、ハーモニー程度の5万トンクラスの病院船を造って、イラク近海に出して頂きたいと思います。
 文化と宗教の違う異国の地に、短期間に援助するということは容易なことではありません。日本の文化、日本の知恵、日本の技術力をもって近海までアメーバのように延ばしていって、そこで救援の手を差し伸べ、終われば、また他の国へ移動すれば良いのです。余った時は、国内で老人のための休養と観光と人間ドック船として活用すれば良いと思います。多目的に使える病院船を造り、アメリカに対して静かに手を挙げ、黙々と行動して、日本の技術力を発揮した応援の仕方をすることはいかがだろうかと考えています。私の調べた範囲では、客船ではその程度は3億ドル、病院仕様にして4億ドル程度で十分できるのではないでしょうか。これを国有船として国際援助に活用して頂きたいと思います。
 この地は、日本は黒船が来て目が覚めました。今度は白船を出して、国際救助に向かおうではありませんか。提案です。


(川口外務大臣) まず、最初のご提案ですが、とても面白い御提案であると思います。病院船だったか具体的にちょっと覚えていませんが、色々なアイデアが実際に検討されたりしたこともあります。私が覚えている例ですと、発電船がありました。電力が非常に足りないということがありますから、発電機を積んだ船をそういうところに持って行って、バージに載せてやったらどうかとか、いろいろなアイデアは過去にも、引き続き検討に値する話だと思っています。
 日本がどうやって国際社会で色々な支援をするかについて、一つは国際緊急援助隊というものがあり、例えばアルジェリアに地震があれば、あるいはイランのバムで地震があれば、医師達がすぐ飛んで行き、あるいは犬を連れてがれきの中から人を助け出すとか、色々なことがあります。この間イランに行かれたある医師とお話をしていましたら、日本の制度にはまだ多く改善をしなければいけないことがあるとのことでした。例えば、すぐ飛んでいけるかどうかについて、活動する人達が飛んで行く専用の飛行機がなく、普通の飛行機に乗ると、それだけで時間がかかってしまいます。もっと日本の国際的な復興・復旧・救援活動改善しなければいけないことがあると私は思っています。


タウンミーティングでも病院船は、取上げられています。私の私案https://blog.canpan.info/ngosinano/archive/63では、この発言中の3億ドルよりさらに少ない220億円です。
当時の川口外務大臣の発言から発電船の言葉がでましたが、私達の周りのたくさんの機器は電気で動いています。大規模規模災害時は、広範囲の停電が起きることは過去の事例から確実です。そこで、緊急時に発電機を搭載した発電船を出し停電を無くしよう、という考えだと思います。

元々私の計画案の水素燃料電池を搭載した超スーパーエコシップhttps://blog.canpan.info/ngosinano/archive/80であれば、最大出力:52,000馬力=39,000kW(水素燃料電池23,000kw+蓄電池16,000kw)です。三宅島発電所が5,000kW・与論島発電所が1万1,000kwですから、この船1艘で与論島3つ分以上の電気を供給できると言う事です。とんでもない大容量の給電能力を持ったです。
さらに、ちきゅうにやさしい、CO2排出を抑えた水素燃料電池船https://blog.canpan.info/ngosinano/archive/40ですから、これこそが、日本が自信を持って世界に誇れる国際貢献になると思います。
水素燃料電池パワー [2006年12月14日(Thu)]
スーパーエコシップと名づけました。
地球温暖化の抑止には、CO2排出の少ない水素燃料電池が有効です。自動車では、すでに実証化が進んでいます。JHFCのHPhttp://www.jhfc.jp/j/index.htmlを参照下さい。(実証とは、実際に人を乗せて走ると言う事です。)
鉄道の場合をhttps://blog.canpan.info/ngosinano/archive/34に書きましたが、JR東日本http://www.jreast.co.jp/press/2006_1/20060404.pdfでは、2007年から試験を開始します。
船舶で実施しようと言う私の提案です。具体的に標準的な巡航速度の必要なパワー分の燃料電池容量(https://blog.canpan.info/ngosinano/archive/63に書きましたが38MWの60%22.8MWにします)分を搭載します。さらに、NAS電池(蓄電池)に充電した電力をフルパワー(最大出力・最高速度)の時にプラスして、ブーストします。「これは、水素燃料電池の価格が60万円/kWで、NAS電池の価格が30万円/kWで半分なので建造時のコストを抑えるために、二つの電池を組み合わせる案を提唱しました。」

船に搭載すると考えると。水素燃料電池は安全ですが、やはり水素を扱うので万一のリーク(漏れ)を考慮し甲板に露天で設置するのが最も安全です。
https://blog.canpan.info/ngosinano/archive/53に分かり難い図を書きました、船上に燃料電池は6箇所に分散配置します。船首甲板に右と左に分け2箇所、そのすぐ後ろの船中央前部の甲板に同じく右左で2箇所、ヘリポート下の船尾甲板に同様に2箇所設けます。1箇所につき3.8MWです、6箇所ですから国内有力メーカー6社に御協力頂き実証試験を行なう案です。世界一の造船国、日本の21世紀に必要な技術開発の一つです。参考記事=https://blog.canpan.info/ngosinano/archive/70


船側(病院船)は、実証場所(スペース)を提供するだけの方式にし、実証事業はそれなりの機関が実施する方法で進めれば、きっと実現可能です。
注目ブログに掲載 [2006年12月13日(Wed)]
Canpan BlogのTOPページhttps://blog.canpan.info/Top.blog注目ブログに選ばれました。非常に光栄なことと感謝しております。ありがとうございます。
このブログは私が個人で一人で書いています。そのため、私の下手な文章表現能力がまともに出ています。読み辛い・わかり辛い文章な事をお詫びいたします。さらに、文章表現上(国語表記上)の誤りが多々ある事をお詫び申し上げるとともに、ご容赦いただきますように、お願い申し上げます。

お読み頂いた、ご感想・アドバイスなど有りましたら、トラックバック・メールymnka@canpan.infoなどで頂きたく思います。
夢を現実にの思いと。病院船の建造に、ご賛同・ご理解を頂けたら幸いかと思います。
国際貢献?国内貢献! [2006年12月09日(Sat)]
病院船の建造は、病院船建造予算計画案
https://blog.canpan.info/ngosinano/archive/63
ではなんとか出来そうですが、運用上の収支が赤字ではしょうがありません。
病院船の運用収支を 日本財団図書館 新海上交通システムの調査研究報告書

http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/1999/00074/contents/038.htmに習って考察して見ます。
災害派遣を考慮せずに日常活動だけで考えると
運航関係 1航海:2泊3日 72時間 年間110航海 稼働日数330日/年
非稼動日数は、船体検査.悪天候36日
停泊時間42時間/3日 検診・医療活動は、停泊して行うため。
航行時間30時間/3日
貨物船・フェリーと違い、航行よりも停泊の多い船です。
年間支出の部 費用(単位百万円)



やはり原価償却分が多いです。水素燃料電池分を補助事業にして頂き棚上げすると
原価償却分120億=1,704.0を差し引くと2,824.3百万になります。
収支上、必要額を考察すると、仮に1名あたり1万円だと年間28万名が利用すると採算が合います。日割り計算すると、1日当り8.5百万です。
ふじ丸のチャーター料http://www.i-net-japan.co.jp/party/party.html
http://www.kochinews.co.jp/kokutai/kokucount14.htm
が1日12.0百万円ですから、そんなに高額ではありません。

病院船を保有・運航する法人は医療スタッフを持たないで、医療・健診を行なう医療団体へ
病院施設(医療設備・検査機器)を含めて船を丸ごと貸し出す方式にします。病院船側のスタッフは船の運航・食事・清掃などの一般業務を行ないます。通常客船の場合の、船会社とクルーズを主催する旅行会社との関係と同じです。ただ違いは、医療設備・検査機器を貸し出している点だけです。
収入は、医療・健診を行なう医療団体からのチャーター料です。


離島の人口は472千人です。国土交通省のHP
http://www.mlit.go.jp/crd/chirit/gaiyou.htmから
健診費は、一般健診が1名18,144円・付加健診1名27,552円・乳がん健診1名25,756円・他の検査として、
肺ドック15,000〜25,000円・日帰り人間ドック50,000円・脳ドック80,000〜30.000円・PET検査100,000円・がん検査200,000円・があります。
仮に、47万人中32万人(67.8%)の人が、がん検査×1万人(2.1%)・PET検査×3万人(6.3%)・人間ドック×10万人(21.2%)・付加健診14万人(29.6%)・一般健診4万人(8.5%)を受診すると
健診費14,500百万円です、その内の20パーセントをチャーター料として頂ければ2,900百万円ですから病院船の収支は赤字になりません。
健診以外に、医療団体は手術と精密検査を行なうので収入はもっとあります。(緑内障手術17,200点・副鼻腔炎手術16,200点)
病院船は、離島・へき地の医療・健診活動以外に、へき地医療の学会・研修会、災害医療のリハーサル・セミナーも行なわれるでしょう。さらに、船舶関係の学校の研修生も受け入れるとすると、大忙しです。
病院船は、災害に備えて普段は休眠していると言うような、のんびりした状態ではありません。決して建造してもムダな船ではありません
運用計画案 [2006年12月06日(Wed)]
国際医療派遣のような、病院船の出番になる世界的大災害は、2年に一回とか3年に一回にくらい起きないです。国内での自然災害も病院船の出番になる規模の大災害は1年に一・二回くらいかと思います。
ですから、平常時(通常)は、日本国内で検診と医療の活動を行います。

https://blog.canpan.info/ngosinano/archive/35
https://blog.canpan.info/ngosinano/archive/30
に書きましたが、一つの診療地に対して2泊3日を基本とします。
まず前日(1日目)に元になる医療機関の有る港で、ドクターと検診等の医療担当要員を乗船させ、当日の夜か翌日(2日目)の早朝に実施地に寄港します。2日目は、朝から患者の受け入れと通常検診・半日人間ドック・一日人間ドックを行ない手術チームは地元の診療所と連携し手術を行ないます。その日(2日目)は術後の患者と1泊人間ドックの受診者を医療チームと一緒に船内に宿泊して頂き、翌日(3日目)手術を受けた患者さんは下船して現地(地元)の診療所に入院して頂き、人間ドックの受信者も下船して、その後に初日(1日目)の寄港地に戻ります。そこで医療チームのスタッフに下船頂き、次の活動の医療チームが待っている寄港地へ移動します。この場合、母港に帰らないで次の寄港地に移動します。これが1診療地の1工程です。移動距離によりますが、1工程は3日を基本に移動時間が長い地域だと4〜5日になります。この工程の繰り返しで、日本列島と諸島、さらに離島も含めて日本一周をしようと言う計画です。
これは、災害発生時に動けるようにした計画案です。初日(1日目)であれば、手術前なので検診をキャンセルして災害地へ向かいます。2日目に発生した場合は、手術・検診活動中なので終了を待って、翌日(3日目)に災害地へ向かいます。(災害対応は2日目のみめいに災害が発生した時に一番時間がかかりますが、遅くても最大で24時間〜30時間後に災害地へ向かえます。)
あくまでも、災害発生時の出動を基本に、日常に検診・医療活動をしようと言う計画です。

・メリットは、地元診療所に最新鋭の手術室・医療機器などの設備を設けなくてよい。
 患者さんは、なじみの地元の診療所で家族の近くで手術を受けられる。
 病院船の設備を災害時だけではなく、通常時も活用できる。
 地元の診療所と基幹病院との間で医師の医療技術の交流がはかられる。
 最新の検診・診断機器で定期健診を地元で行うので、早期発見と予防が向上して、病気の発生数を減らせる。

・デメリット、地元の診療所と基幹病院との間で日常から、患者・医療情報の共有が必要。
 決まった工程での移動なので、急患などの救急医療には、対応できない。
 船なので、天候に影響される。手術中に揺れの影響はどの程度か。
国際貢献と病院船 [2006年12月03日(Sun)]
インドネシア・スマトラ沖地震災害の援助活動から病院船の役割と必要性を検証します。

自衛隊JDAの活動は防衛庁のHPに載っています。
http://jda-clearing.jda.go.jp/hakusho_data/2005/2005/html/17415300.html
http://www.jda.go.jp/j/news/sumatora/tunami.html
● 陸上自衛隊
診療:6、013名
(内訳:3、900名(ラマラ地区)、2、113名(ミボー診療所支援))
予防接種:2、277名(麻疹ワクチン)
防疫:133,800u(東京ドームグランド面積(約13,000u)の約10.3倍に相当)
航空端末輸送:物資約160.3t、人員1,570名
● 海上自衛隊
航空端末輸送:物資約1.3t、人員128名
海上輸送:重機等34両
● 航空自衛隊
航空幹線輸送:物資約242.1t、人員405名、車両1両
海上自衛隊のHPに写真入りで詳しく載っています。
http://www.jda.go.jp/JMSDF/about/kokusaikinkyu/index.html

JICAのホームページhttp://www.jica.go.jp/activities/jdrt/2005/050413.htmlから
緊急援助隊医療チーム 瀕死の赤ちゃんを救う 〜米海軍との連携で〜
 インドネシア・スマトラ島沖地震(3月29日発生)で、国際協力機構(JICA)が派遣した国際緊急援助隊医療チームが12日(火)、米海軍と連携して、肺炎で瀕死状態にあった赤ちゃんの一命をとりとめた。
 12日午前10時半、両親がぐったりとした生後2ヶ月のバレンティヌスちゃんを抱えて、医療チームの診療所に駆け込んできた。診察した朝日茂樹医師(弘前大学医学部助教授)によると、重症肺炎を起こし、呼吸はほとんどなく、瀕死の状態だったという。
 チームは直ちに、ニアス島沖で救急診療を行う米海軍病院船への搬送を、米軍に要請するとともに、搬送ヘリが到着するまでの30分間、懸命の救命活動を行った。川谷陽子看護師(愛知医科大学付属病院)が、赤ちゃんの細い血管に何とか点滴針を刺した。喉につまっていた痰を吸引して、人工呼吸を続けた。
 ヘリが到着すると、朝日医師が赤ちゃんを抱え、マウス・ツー・マウスをしながらヘリに乗り込み、病院船に向かった。病院船での治療で、危険な状態は脱したという。
 朝日医師は、バレンティヌスちゃんが重症肺炎を引き起こした原因について、「地震後の不良な住環境が影響したのではないか」と話す。「あの子は、あのまま放っておけば20分で死んでいただろう。私たちが応急手当を行い、米海軍が次のレベルの処置をし、連携した救命救急活動ができた」
 バレンティヌスちゃんは現在、安定し快方に向かっているとのこと。生まれて間もない小さな命が、日米の連携で救われた。両親は喜び、医療チームに「ありがとう」と感謝の言葉を伝えたという。

在日米軍海兵隊ニュースhttp://www.kanji.okinawa.usmc.mil/News/060616-return.htmlより
【キャンプ・フォスター】 「第3海兵遠征軍 (IIIMEF) 医療スタッフが、6月15日に人道的支援及び災害救助活動と4,627人の地震被災者の患者の治療を終えてインドネシアから戻った。
(中略)
パンター准将はこの活動は米軍の勤勉さと献身の証しであると考える。「これは、改めて海軍、海兵隊のチームの柔軟さと多能を証明したと信じている。この活動には海兵隊員、海軍兵、空軍兵が関与して、強襲揚陸艦エセックスや病院船マーシーの医者や他の医療スタッフがいて、基本的に、最近起きた地震で負傷した被災者に、とぎれることがない医療支援を施してきた」とパンター准将は付け加えた。


自衛隊の艦は、手術室http://rightwing.sakura.ne.jp/equipment/jmsdf/ships/lst4001-osumiclass/lst4001_17_400215.jpgを持っていますが、本格的病院機能はありません(輸送艦なので当然です)スマトラ沖地震災害時も艦内に負傷者の収容をしていません。野外手術システムを甲板上に設営する案もあるようですが、せっかくLCACがあるのですから、野外手術システムは陸地上の災害地に設営すればよいので、わざわざ船上に設営する必要があるとは思えないです。

医療活動には、やはり本格的な病院機能を持った船が必要です。
米海軍の病院船マーシーは、病院船に改造し竣工したのが1986/11/8です、すでに20年経過しています。元々タンカーとして進水したのは、1975/7/1です、31年間使っている船です。

そこで、世界に一艘だけの最新鋭医療設備の搭載した新造船の病院船が必要なのです。
救急医療と緊急医療の違い [2006年12月02日(Sat)]
病院船の必要性の論議は、よく出てきますが。
ここで、災害時の救急医療活動と緊急医療活動がどうもごっちゃになっているようです。
ごっちゃになって勘違いしている人が多いです。
移動速度(スピード)は、飛行機やヘリコプターの方が船よりも速い事は誰もが知っています。
国内災害時を例にすると、震災の場合は骨折・火傷・脳挫傷・内臓破裂などの外科治療を必要とする外傷が発生すると思います。一刻一秒を争う早く救出・治療しないと生命に係わる事なので、それはヘリコプターによる搬送やドクターヘリ・救急車・ドクターカーの活躍する部門です。現在、国内の病院は耐震補強を行っていますし、災害拠点病院もあります。負傷者は病院に搬送し・治療を受けます。船の到着を待って悠長に救助するとは誰も言ってません。
ただ、病院は通常ベット数一杯の入院患者いるわけで、それにさらに災害負傷者が入ってくるのです。


訪問看護の災害時支援マニュアルの検討詳しく書かれています
病院の外来では、治療を優先する患者を判断し医師に告げ、搬入時呼吸停止状態(DOA)の患者も次々に運ばれてきたが、心肺蘇生術を行う場所もないほど外来は人であふれていたため、廊下で挿管や輸液ルート確保を行う状況だった。(神戸市立西市民病院)在宅療養者に対しては、地震発生から1週間後に訪問できた。脊髄小脳変性症の患者(気管カニューレ、バルンカテーテル、胃瘻チューブ挿入中)については、停電で吸引器が使えず、病院に連絡をとろうとしたが、途中で近所の人が自家発電機を貸してくれた。

そこで、病院を少しでも軽くするのが、病院船の役割です。病院の入院患者の中から、慢性疾患などの特別生命に支障のない患者を病院船に移動収容すれば、ベット数1000の病院船ですから、災害地の病院に救急処置患者1000人分の空きベットを確保できるのです。

病院に入院していない在宅で、日常的に酸素が必要な人、定期的に人工透析が必要な人、人工肛門を使っている人、ペースメーカーを埋めている人などは、外見からは分かりませんが、災害時に医療行為が受けられなくなると、生命に関わる人がいます。また、体力がないので、避難所などでみんなと同じようにできないこともあります。
難病患者の場合、病気によって症状は様々です。ALS(筋萎縮性側索硬化症)、筋ジストロフィーなどの難病にかかっている人のうち症状が重い人は、在宅で人工呼吸器などを使用していることがあります。

財団法人 日本障害者リハビリテーション協会のHPから
日本オストミー協会というのは、大腸がんや膀胱がんなどで、人工肛門、膀胱をもった患者の団体です。平成元年に社団法人になり、全国で会員が約1万2,000人ほどいます。各県、政令都市に支部をもち、 65支部あります。人工肛門は、お腹の左にある方と右にある方がいます。膀胱をとった方は、腎臓から直接尿を出しています。したがって、常時、尿や便が出っぱなしになっていますので、補装具という蓄便袋や蓄尿袋を体につけています。
中越地震でも、新潟県の340人ほどの会員のうち、被災地には67人がいました。災害時にその装具をもち出せればいいのですが、もち出せない場合もあるので、協会としては常時、1週間から10日分は何か所かに分散して保管するようにという指導をしています。

災害時に健常者と同じ、体育館等の大部屋の避難所で生活できない災害弱者の患者さんを病院船が収容するのです。陸上のライフライン(電気・ガス・水道)が復旧するまで・仮設住宅が完備されるまで、陸上のライフラインに影響されない、水と電気が独立している病院船が役割分担します。

だいたい救急は、わかりましたが緊急とは何でしょう?国際緊急援助隊の派遣に関する法律と言う法律があります。その中に国際緊急援助隊があります。救助チームの派遣到着まで平均1.4日が国際緊急援助隊制度の評価に書かれています。ここで言う緊急と言葉の定義は災害発生から72時間以内と言う単位です。決して救急車到着時間のように1分1秒単位ではありません。
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