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2017年05月19日(Fri)
ローランズグループの福寿満希さんに聞く
「雇用を守っていくことが一番大切」
都心に障害者が働く生花店&カフェ開設


日本財団と共同で障害のあるスタッフが中心となって働くフラワーショップを東京・原宿エリアに開設した「ローランズグループ」の福寿満希・代表に、障害者の就労支援に全力を挙げる思いや目標、経過について聞きました。

インタビューに答える福寿満希さん(5月2日撮影)

インタビューに答える福寿満希さん(5月2日撮影)


― 原宿エリアに今回、新たな店を開いたいきさつは。

もともと障害のある仲間が働けるお花屋さんを都心部でつくりたいと思っていたのですが、こういった業態を受け入れてくれるテナントがなかなか見つかりませんでした。ようやく東京・赤坂で見つけ開店直前までいったのですが、最終的にはオーナーさんのサインがいただけなくて開けなかった経験もしました。昨年の2月ごろのことです。この時、かなりの金銭的損失も抱えました。一度あきらめるのか、相当厳しい状況に追い込まれました。

でも、あきらめることができませんでした。懸命に探しました。やっと東京・駒込に見つけ、オーナー様もとてもご理解ある方だったことで、書類、手続き関係もスムーズに進み昨年5月、就労継続支援A型のスタッフが働くお花屋さんを、なんとかスタートさせることができました。そんな渦中に日本財団から「原宿エリアにこういうところがあるよ」と声掛けをいただき、一度あきらめた都心部での挑戦を、あらためてしてみようと思いました。


― 障害者就労支援とお花が結び付いたきっかけは。

大学ではスポーツマネジメントを学び、社会人になってプロ野球選手のマネジメントの業務に就きました。選手の社会貢献活動を担当したのですが、そのときの経験から、社会貢献活動が長続きするためには、どこかの企業や団体の丸抱えではなく、そのプロジェクト自身が自力でお金を産んでいく仕組みが必要だ、ということを学びました。

お花については、もともと少し勉強はしていたのですが、社会人になって女性であることを忘れていく感覚があって、それでもう一回お花に触れ始めました。そうしたらすごく、心が安らぐ感覚があったので、これを仕事にできたらすごく素敵だなと少しずつ思うようになり、お花を選び、23歳の時に独立しました。その時にはまだ障害者雇用にはつながらないままでした。

仕事を続けていく中で社会貢献活動を長続きさせていくための課題について考え直す機会があり、そうであれば「お花」と「社会課題」を組み合わせられないかなと思っている時に、たまたま障害者施設で花のレッスンを行わせていただく機会がありました。そのタイミングで「花」と「障害」の組み合わせで、学生時代に向き合った特別支援学校に通う子どもたちの受け入れ先になるような会社をつくったらいいのではないかと思いつきました。「点」と「点」がつながった、という感じでした。


開店準備に追われる福寿さん(5月2日撮影)

開店準備に追われる福寿さん(5月2日撮影)



― スポーツのほうはきっぱりと。

いや、スポーツの方も基本にあって、今も本気でスポーツをやっている感覚です。会社を経営することが一つの種目のような。ですから今もプレーヤーとして競技に取り組んでいる感覚があります。


― 花の資源化ということも積極的にやられているそうですね。

やっています。フラワービジネスとともに「Flower Ring –花の再資源化Project–」という企画を進めています。お花屋さんって、やむを得ず廃棄される花がいっぱい出てしまいます。花に触れた最初のころは「これも捨てちゃうの」みたいな純粋な感覚を持っているのですが、現場に出ると廃棄せざるを得なくなり、だんだん慣れていってしまう。花は枯れてこそ花ですが、やっぱり最初のピュアな気持ちを忘れないよう、花を資源として考え、花の命の大切さを発信していきたいと思っています。今お渡しした名刺もカーネーションの再生紙ですが、次はバラの再生紙を作りたいと思っています。もう事業が動き始めています。またたくさんの方に使っていただきたいと思っています。


― 最後に今後の抱負を

まずは今一緒にやってくれているメンバーの雇用を守っていくことが一番大切なことです。妥協なく売り上げを上げていこうと思っています。簡単に言うと健常な人も障害のある人も、当たり前にとけ込んで働けるようなお花屋さんを目指しています。お涙ちょうだいの営業活動はするつもりはありません。本当に商品価値、サービスの価値で、お客様が来ていただけるような場所を、目指したいと思っています。私たちのところでは、就労継続支援A型スタッフの月額賃金は既に全国平均は上回っています。さらに上を目指します。


福寿満希(ふくじゅ・みづき)さん
順天堂大学卒。スポーツマネジメント会社に勤めた後、フラワー業界に転出し2013年2月、株式会社ローランズ設立。現代表取締役。16年2月、一般社団法人ローランズプラス設立。現代表理事。ローランズとローランズプラスでローランズグループを構成。ローランズプラスが運営する駒込店と原宿店は、障害者のスタッフがメインで働く就労継続支援A型の店舗です。28歳。石川県出身。



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