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2015年12月09日(Wed)
パラリンピック競技特集(6)アイススレッジホッケー
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平昌冬季大会に復帰し、メダル奪回目指す


アイスホッケーはリンク内での激しいコンタクトから、「氷上の格闘技」とも呼ばれています。アイススレッジホッケーも、激しさでは負けていません。下肢に障害があっても、スレッジ(専用ソリ)に乗れば猛スピードでゴールめがけて突進していきます。その際、長さ1m弱のスティックを両手に持ち、パックを打つときは先端のブレイドで、前進するときは刃のついたピックエンドで氷を掻いていきます。

試合形式の練習でゴール前を守る選手たち
試合形式の練習でゴール前を守る選手たち


アイススレッジホッケーの日本代表が強化合宿を行っている長野県岡谷市郊外の「やまびこスケートの森」を先月訪ねました。全国から集合した強化選手15人が、零度近いリンクの上で試合形式の練習を行っていました。黒いパックが生き物のように氷上を動き回り、ゴールに吸い込まれていきました。

パラリンピック日本代表は1998年の長野大会から出場し、次のソルトレーク大会(2002年)、トリノ大会(2006年)と3回連続、5位に入賞。10年のバンクーバー大会では米国に次いで銀メダルを獲得、表彰台に日の丸が揚がったのです。パラリンピックの男子団体競技でのメダルは夏冬合わせて初の快挙でした。ところが、14年のソチ大会では最終予選で敗退、出場を逃したのです。

氷上をスティックで滑走する練習
氷上をスティックで滑走する練習


代表監督を務める中北浩仁さん(52)は6歳でアイスホッケーを始め、高校時代はカナダで、大学時代は米国の大学リーグで活躍した選手です。ところが、大学4年の時、膝の靭帯を断裂して引退を余儀なくされました。卒業後は日立製作所に入社して海外事業に携わっていました。02年、アイスホッケーの経験と見識を買われ、アイススレッジ日本代表チームの監督に就任しました。

バンクーバー大会には代表監督として臨み、予選リーグA組を2位で通過、準決勝に進出しました。相手は開催国である上、冬季五輪のアイスホッケーで男女とも金メダルを獲得、その勢いでトリプルゴールドを狙っているカナダでした。だが、日本チームはプレッシャーに負けず、3-1で降して決勝に進んだのです。決勝はA組1位の米国で、0-2で惜しくも優勝を逃しました。しかし、選手たちは銀メダルを監督の首にかけて感謝を示したのです。

町井コーチを中心に戦術を検討する選手たち
町井コーチを中心に戦術を検討する選手たち


中北監督は18年の韓国・平昌パラリンピックに出場してメダル争いに絡み、次の大会で金メダルを狙うことを目標にしています。そのため、ナショナルトレーニングセンターを設置するなど、練習環境を整備するとともに、個々の選手の技術向上とチームプレーの徹底を目指しています。

004.jpg岡谷の強化合宿の指揮を取っていたのは、学生時代からアイスホッケーをしている町井清コーチ(53)。アイススレッジホッケーのレフリーをしていた際、「コーチが足りない」といわれ、昨年からコーチに。町井コーチは「基本的なルールはアイスホッケーと同じで、スケーティングが一番大事だ。課題は守備で、守備練習を重点的に行っている。あとは競技人口を増やし、新人を発掘していきたい」と熱っぽく話していました。

005.jpgキャプテンは、北海道苫小牧出身の須藤悟選手(45)。20歳のとき、仕事でエレベーター点検中に両足を挟まれ、膝から下の切断を余儀なくされました。その後、長野パラリンピックで苫小牧がアイススレッジホッケーの練習会場になっているのを見て「自分もやってみよう」と始めました。

須藤選手は「地元はアイスホッケーが盛んで、ルールは知っていたが、いざやってみると1年目は何もできなかった。2年目にスイッチが入ったが、慢性的に競技者が少なく、競争にならない。ローカルのチームから代表を選出するシステムを作っていかないとだめだ」と話していました。

パラリンピック・バンクーバー大会で銀メダル獲得の快挙の次のソチ大会は、まさかの予選敗退…。そのショックから立ち直り、次の平昌大会ではメダル争いに加わりたい。その悲願を達成できるかどうかはチームだけでなく、日本アイススレッジホッケー協会全体のがんばりにかかっているといえそうです。



競技紹介アイススレッジホッケー
パラリンピック冬季大会の公式競技6種目のひとつ。背髄損傷や切断など下肢に障害のある選手が、スレッジと呼ばれる専用ソリに乗って行うホッケー。1チーム6人がプレーでき、選手交代は自由。一度に6人全員が交代することも可能だ。激しいコンタクトや、一瞬にゴールを奪う華麗なプレーが見どころ。選手交代は自由で、1度に6人全員が交代することも可能だ。試合時間は1ピリオド15分。3ピリオド、計45分で試合が行われる。

● 日本アイススレッジホッケー協会 ウェブサイト
● 日本財団パラリンピックサポートセンター ウェブサイト






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