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2014年09月22日(Mon)
インパクト投資シンポ開く 社会問題解決と経済利益追求を両立
 教育や福祉など社会的課題の解決を図る一方で経済的な利益も追求するインパクト投資をテーマにしたシンポジウム「社会課題を解決する金融イノベーションのフロンティア」が9月16日、慶応義塾大学・三田キャンパスで開かれた。昨年のG8サミットで創設された「インパクト投資タスクフォース」の各国組織「国内諮問委員会」(小宮山宏委員長)の主催で、今後、日本でも具体的な社会課題について実験的な取り組みを進め、インパクト投資の普及を目指すことになる。

冒頭、小宮山宏・国内諮問委員会委員長が挨拶した
冒頭、小宮山宏・国内諮問委員会委員長が挨拶した
 G8インパクト投資タスクフォースは昨年のG8サミットで議長国を務めたキャメロン英首相の呼び掛けを受け創設され、各国から政府代表と民間代表各1名が参加、日本からは外務省経済局経済協力開発機構室長が政府代表、日本財団の常務理事が民間代表としてメンバー登録され、日本財団は国内諮問委員会の事務局も担当している。

会場には多数の学生などが詰め掛けた
会場には多数の学生などが詰め掛けた

 シンポジウムはこの日、タスクフォースが報告書を公表したのを受け各国の国内諮問委員会が開催。日本のシンポは「インパクト投資最前線」、「インパクト投資と公的セクターの役割」をテーマに、インパクト投資のケーススタディや休眠預金の活用、日本でのソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)の実現可能性などについて報告が行われ、冒頭、小宮山委員長はインパクト投資が国境を越え金融・政策分野で広く注目されている現状を紹介、「日本でも一層、実践例が増えるよう願っている」と挨拶した。

インパクト投資のケーススタディなどが報告された
インパクト投資のケーススタディなどが報告された

 報告書は、障害者の雇用を生み出すIT企業やオンラインで安価に教育を提供する事業などインパクト投資の対象となる多数の「社会的企業」が世界で育ってきている現状や、インパクト投資が今後、途上国の社会・経済開発にも重要な役割を担いうる点などを指摘。SIBのような成功報酬型の資金調達の一層の推進を提言している。

 SIBは政府が投資家からいったん活動資金を調達した後、NPOなどによる社会問題の解決の成果に応じて投資家に配当を支払う新たなモデルで、社会的問題解決に向けた新たな資金調達法として注目されているが、日本における認知度は低い。

タスクフォース民間代表の日本財団・大野常務理事
タスクフォース民間代表の日本財団・大野常務理事

 そうした事情もあり、日本ではまず生活保護や特別養子縁組など具体的な課題について民間団体が自治体と実験的な取り組みを進め、新しい流れの普及を目指すことになりそう。タスクフォースの日本民間代表を務める大野修一・日本財団常務理事は「社会が複雑化し従来型の助成で問題を解決するのは困難になっている。その一方で日本は、高齢化に伴う難しい社会課題に直面し、どう解決するか世界も注目している」と日本を取り巻く現状を語った。(宮崎正)




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