CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る

前の記事 «  トップページ  » 次の記事
2018年06月28日(Thu)
鳥取県の「米子まちなか観光案内所」が好評
名所案内の観光ガイドに30人
町家の保存・再生運動も開始


鳥取県米子市の米子城跡や城下町の歴史的町並みの保存・活用を目的にした「米子観光まちづくり公社」(川越博行理事長)が同市灘町に今春オープンし、観光案内や町並み保存運動を展開している。とくに観光案内に力を入れ、「城下町米子観光ガイド」として約30人を登録、5つのコースを用意して対応している。ガイドを利用した観光客は4月1日以降、数百人になったという。

001.JPG

「米子まちなか観光案内所」の看板を示す川越理事長


米子観光まちづくり公社は、観光ガイドや町家のリノベーションを行う建築士、不動産業者など、米子の町に強い関心を持つ15人が中心になって設立された。公社の事務所は、灘町の町家「旧茅野家」を改築して活用することになり、日本財団が改築費用などを助成した。この町家には255年前の棟札が残っていて、江戸時代から改築を繰り返してきたとみられる。棟札は、建物の由緒や建築関係者、建築年月日などを記した札をさす。

002.JPG

観光案内所で米子城跡の図を見る川越理事長(右端)ら公社関係者



事務所の建物は木造2階建てで、敷地面積は約70平方b。室内には風景画や工芸品、お土産などが所狭しと展示されている。観光ガイドが常駐していて、観光客がここに立ち寄ると案内してもらえる。定番の観光コースは(1)米子城跡コース(2)城下町満喫コース(3)寺町銀座コース(4)加茂川・中海遊覧船コース(5)小路八十八コース、の5つ。この他、地蔵札うち体験や近代建築をめぐるコースもある。

一方、江戸時代以降に建てられた町家や町並みの保存・再生プロジェクトも金沢雄記・米子工業高等専門学校建築学科准教授(39)を中心に進められている。13年前、同校に赴任して以来、調査・研究に携わっている金沢准教授は「米子城と城下町の町家を残していければいいと考えている。城下町は戦災で焼けたが、開発で消えるものも多い。町家約2,700軒のうち、現在約700軒が残っている。町家は使わないと残すのが難しいので、家主が今後どう使っていくかが問題だ。上手に残していけばいいと思う」と語る。

003.JPG

インタビューに答える金沢准教授



まちづくり公社では、「空き家 町家 相談所」の看板を掲げ、町家の保存や活用に関する相談窓口を設置した。これまでに町家を貸したい、売りたいという相談が3件ほど寄せられている。
米子市は「山陰の商都」と呼ばれ、町並みに往時の面影が残っている。中でも特徴的な町家は、建物の前面に衝立を置いたような看板を兼ねた外壁を持ち、その壁面がキャンパスのように自由な造形がなされている。その形から「看板建築」と呼ばれている。こうした町家は鉄筋コンクリート造りで建てるだけの資力がない中小規模の商店で、関東大震災後に数多く建設されたという。米子市内では、玄関から入った部屋が吹き抜けになっている町家が多い。

004.JPG

米子市内で見かけた看板建築の町家



川越理事長(62)は定年後、米子の観光に注目し、町家の保存・活用を目指す公社設立に取り組んできた。自ら観光ガイドを志願し、米子の歴史にも詳しい。川越理事長は「観光案内所を米子の人々とのふれあいの拠点として、観光客に米子の本当の姿を伝えていきたい。米子城跡と江戸時代からの町家が残る城下町を一体的に売り出したい」と張り切っている。


鳥取県×日本財団共同プロジェクト ウェブサイト






 住民による住民のための地域交流拠点  « トップページ  »  読者の皆様へ