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2018年06月27日(Wed)
住民による住民のための地域交流拠点
鳥取県米子市永江地区
食堂から相談事業まで


中国地方の最高峰・大山(標高1,729メートル)のすそ野にある鳥取県米子市永江地区は、米子駅から約6キロ離れた丘陵地に位置している。永江郵便局がある交差点の角に、「支え愛の店ながえ」と書かれた建物が見える。そこが、日本財団の助成を受けて永江地区自治連合会(松井克英会長)が管理・運営している店舗兼コミュニティスペースだ。

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店舗内で記念撮影する(右から)吉田恵子さん、松井会長、鈴木陽子さん、内藤恵都子さん


県西部総合事務所の鈴木陽子さんが運転する車で目的地に着くと、松井克英会長と総務部長の吉田恵子さんが出迎えてくれた。ここは空き家だった店舗を1年前に借りて改築したもので、食料品や雑貨などを扱う商店、コミュニティ食堂、相談室などに使われている。日曜、休日を除いて店舗を開いて物品を販売するほか、隔週の金曜日にコミュニティ食堂を開催、希望者約20人に昼食を1回500円で提供している。希望者は地域のお年寄りが多い。食事の後、イスを並べたコミュニティスペースで同好の士が囲碁や将棋を楽しんでいるという。

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食堂で歓談する(左から)松井会長、鈴木さん、太田哲子さん



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相談室で入り口に掲げる垂れ幕を持つ松井会長

また、認知症予防のためのカフェ講座を第2、第4火曜日に開いている。毎回約30人が参加し、講師を招いて体操などの体験講習も行われている。
最近始まったのは、地域住民からの様々な相談に応じる事業だ。きっかけは、認知症予防カフェで「病気や生活の面で困ったことがあったら相談してください」と声かけしたところ、相談に来る人が増えてきたためだ。だが、相談に応じられる専門家がスタッフの中にいないので、米子市が運営している包括支援センターに連絡、専門家に来てもらうことにした。そのため、松井会長は急きょ、店舗内に「相談室」を設置し、そこで相談を受けられるようにした。
松井会長は「住民の相談は病気から生活費まで、幅広い範囲にわたっている。こういうことは役所の人には相談しにくいので、われわれが中に入って役所などに繋いであげるようにしている」と話している。

松井会長が担当している永江地区自治連合会には、住民約3,000人が加入している。地域に大きなマンションなどが建つようになってから、高齢化率(住民に占める65歳以上のお年寄りの割合)が上昇し、現在37.1%となっている。
松井会長は「高齢化率が50%を越えるのも時間の問題だ。私も76歳で、ギリギリまでやっていられない。そこで、こうした情報を皆さんに伝え、早めに対応できるようにしていきたい」と語っている。
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鈴木さん(右)と改築した店舗の前に立つ松井会長

松井会長は大手楽器メーカーに38年間勤務し、長年営業を担当してきた。定年で仕事を辞め、2013年頃から自治会活動にタッチするようになった。以前、自治連合会で借りていた建物が手狭になったので1年前、西部事務所の鈴木陽子さんを通じて日本財団に相談、財団の助成金を得て現在の空き店舗を借りて改築した。
会長との2人3脚で活動を支えている吉田恵子さんは「松井さんは話がうまく、自治会に来た人を話に引き込むのが上手です。営業活動で鍛えられた話術や交渉術が、この活動に役立っているのだと思います」と話している。

永江地区自治連合会の活動は、地域住民が自治会を通じて地域に住む高齢者の食生活や健康対策に取り組んでいるもので、米子市でも珍しいケースだ。団塊の世代が今後高齢化する中で、中山間地域の高齢者の孤立を防ぐ活動はますます重要になっている。


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