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2017年09月26日(Tue)
里親をリクルートする最善の方法を探る
委託率全国1位の静岡市で研修会
里親支援プログラムを巡る討論会も


子どもが家庭で暮らす社会の実現に向け、里親制度や養子縁組の普及・啓発に取り組んでいる「子どもの家庭養育推進官民協議会」の今年度研修会が9月22日、静岡市の職員会館で開かれた。里親委託率全国1位となった静岡市の取り組みを共有すると共に、質の高い里親養育を支援するプログラムの研修を実施した自治体からの報告をもとに意見交換を行った。

里親委託率アップの方法などを討議する(左から)相原教授、浅沼、根生、眞保の各氏

里親委託率アップの方法などを討議する(左から)相原教授、浅沼、根生、眞保の各氏


協議会には、地方自治体から長野、三重、鳥取など11県と千葉、静岡、福岡など11市が参加。民間からは日本財団、全国里親会、全国養子縁組団体協議会など14団体が参加している。

この日の研修会には約100人が参加。第1部では、まず協議会の川邉正樹幹事長(三重県子ども・家庭局子ども虐待対策・里親制度推進監)があいさつした。この後、藤林武史・福岡市役所子ども未来局理事が昨年の児童福祉法改正を受けて厚労省がまとめた「新しい社会的養育ビジョン」を説明した。この中で、里親を増加させ、質の高い里親養育を実現するため、児童相談所が行う里親制度に関する包括的業務(フォスタリング業務)の質を高める里親支援事業や職員研修を強化するとともに、民間団体も担えるよう、フォスタリング機関事業を創設する、と明記している。

あいさつする川邉幹事長

あいさつする川邉幹事長


第2部では、全国1位となった静岡市の里親委託推進などについての講演会・討論会が行われた。最初に同市の深澤俊昭・子ども未来局次長が、2015年度里親委託率が46.9%で全国1位になった経緯を紹介し、「市と里親会、民間団体との連携がうまくいっている」と述べた。続けて深澤局次長は「今後委託率50%を達成し、全国1位を維持したい」と抱負を語った。

委託率は養護施設や乳児院に入所している子どものうち、里親に預けられた子どもの割合で、全国自治体の平均は17.5%。

この後、相原眞人・静岡福祉大学教授が「里親支援のための連携のあり方について」と題して講演した。同教授は静岡市里親会が中心になって設立したNPO法人・静岡市里親家庭支援センターと児童相談所での調査をもとに、「措置権を持つ児童相談所と、日常的に里親家庭と関わる支援センターがうまく協力しあった結果だ」と評価した。さらに、児童相談所の浅沼都主幹、根生直子・静岡市里親家庭支援センター主任、眞保和彦・静岡市里親会会長の3人が三者連携の実際について説明。浅沼主幹は「熱心な里親がたくさんいて、里親希望者との架け橋になってくれたのが一番大きい」と話していた。

パワポを使って講演する相原教授

パワポを使って講演する相原教授


第3部では、英国で開発された里親のための研修「フォスタリングチェンジ・プログラム」に関する講演会と、静岡市など3ヵ所で行われたプログラム研修会の報告が行われた。このプログラムを翻訳・出版した上鹿渡和宏・長野大学社会福祉学部教授が講演し、これまで英国で里親研修が必ずしもうまくいかなかったことから、子どもと里親の双方に効果をもたらすようなプログラムが開発されたと説明した。新しいプログラムの骨子は、最初にファシリテーターとなる担当ワーカーが里親宅を個別に訪問、聞き取りを実施し、その後、里親6〜10人のグループをつくり、週1回、3時間程度のセッションを約3ヵ月間継続するというもの。セッションの中には、効果的に子どもをほめる、遊びなどを取り入れる、ご褒美をあげる、などが含まれている。

質問する研修会参加者

質問する研修会参加者


静岡市の研修会に参加した里親2人が匿名を条件に成果について報告。このうちの1人は「ウチには小2、中2、高2の3人の子どもがいるが、小2の女の子はそれまで毎朝のようにかんしゃくを起こし、困っていた。研修で習ったことを家でやってみたら、効果があった。ほめるにも練習が必要、と言うことが良く分かった」と話していた。

日本財団は、このプログラムの研修会を支援しており、今後さらに増やす方針だ。



● 日本財団ハッピーゆりかご プロジェクト ウェブサイト
● 日本財団ハッピーゆりかごプロジェクト〜子どもたちにあたたかい家庭を〜(日本財団公式ウェブサイト)







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