CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る
Music Dialogue 便り
« 解説 | Main
プロフィール

Music Dialogueさんの画像
検索
検索語句
<< 2017年03月 >>
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
最新記事
カテゴリアーカイブ
月別アーカイブ
日別アーカイブ
http://blog.canpan.info/music-dialogue/index1_0.rdf
http://blog.canpan.info/music-dialogue/index2_0.xml
「室内楽って、そもそもどういう意味なんですか?」[2016年02月29日(Mon)]
〔室内楽入門講座 その1〕
「質問:室内楽って、そもそもどういう意味なんですか?」
 
 それはね……と即答できればいいのですが、これが意外にも少し複雑。何故かといえば、「@本来の意味」と「A現在の意味」が、やや異なっているからです。でも、順を追って理解していけば大丈夫。ここからは2つの観点で、「室内楽」の意味に迫っていきましょう!(※最後に「まとめ」付き)
 
【@本来の意味】
 “室内楽”というのは、イタリア語の“musica da camera”やドイツ語の“Kammermusik”(どちらも日本語に直訳すれば「室内の音楽」の意)に対する訳語です。この“musica da camera”という言葉は16世紀半ば以降に使われはじめたのですが、18世紀初頭――J.S.バッハが活躍していた頃――になると、演奏される場所によって、音楽が3つに分類されるようになります。

・ひとつめは「教会」で演奏される音楽
・ふたつめは「劇場」で演奏される音楽
・みっつめは「室内(※小規模な部屋)」で演奏される音楽

つまり、教会で演奏されるような宗教的な内容を扱った音楽でもなく、劇場で大きな編成のオーケストラが演奏するような音楽でもなく、室内で演奏される少人数の演奏者による音楽が「室内楽 musica da camera」と呼ばれるようになったのです。

 しかしながら、この分類方法だと、「小編成の宗教的ではないカンタータ」や「小編成の交響曲や協奏曲」が、室内楽に分類されてしまいます。ここが、次に説明する「現在の意味」との違いとなります。
 
【A現在の意味】
 現在、図書館やCDショップの棚に「室内楽」と書いてあるときに意味するものは「@本来の意味」とは少し違います。時代が進むと、先ほどご紹介した18世紀初頭における「3つの分類(教会/劇場/室内)」では、うまく音楽が分類できなくなっていったのです(理由は様々ありますが、例えば「室内で演奏される音楽」といっても多種多様なものが増えたことが主な理由と考えられます)。現在、「室内楽」という言葉が意味する音楽の定義は次の通りになります。
 
・声楽を含む場合もあるが、あくまでも器楽が中心となった編成であること
・管弦楽〔オーケストラ〕のように1つのパートを複数の人が演奏せず、1パートを一人だけで演奏する。
・2人以上の演奏者(1人の場合は、独奏に分類される ※注)。
 
うーん…。正直、難しいですよねえ。
 
厳密な定義でなくてよければ、「歌ではなく、楽器を中心とした編成で、オーケストラほど大きくもなく、一人でもないのが室内楽」…という理解でもおおよそ間違っていません。

 ただ、2人で演奏していても「独奏」に分類されたり、オーケストラと室内楽の間にある「室内オーケストラ」という分類があったりと、なかなか一筋縄ではいかないのが実情なんですよね。室内楽、あなどるべからず。
 
多い  ・管 弦 楽〔Orchestra〕
↑  (・室内管弦楽〔Chamber Orchestra〕)
↓   ・室 内 楽〔Chamber〕
少ない ・独   奏〔Solo〕
 
 
【まとめ】
 ・もともと、室内で演奏する音楽という意味で「室内楽」という名称が登場。
 ・厳密な分類は難しいが、「歌ではなく、楽器を中心とした編成で、オーケストラほど大きくもなく、一人でもないのが室内楽」とご理解いただければOKです。