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若きベートーヴェンが大作曲家になるまで @[2016年05月13日(Fri)]
Thirteen-year-old_Beethoven.jpg 今回、セントレホールアンサンブルシリーズで取り上げるのはベートーヴェンが20代で作曲した2つの室内楽「弦楽三重奏曲 (変ホ長調,作品3)」と「ピアノ四重奏曲 (変ホ長調,作品16)」です。神童として幼きうちからその名を轟かせたモーツァルトに対し、ベートーヴェンはいつから真の天才になったのでしょうか。

 モーツァルトはわずか17歳で余りにも有名な、あの交響曲第25番を作曲しています。それに比べ、ベートーヴェンの初期の代表作として名高いピアノソナタ第8番《悲愴》が書かれたのは彼がやっと28歳になったときです。これだけをみると、ベートーヴェンの才能が発揮されたのは20代後半からのように思われるかもしれません。しかし実際は、既に20代前半からベートーヴェンは個性を発揮し、後の大作曲家への道を歩みだしていたのです。

 祖父、父ともに音楽家という一家に生まれ、家庭内で音楽の手ほどきをうけた幼きベートーヴェンは、7歳でコンサートを開き、更には13歳で作曲を師事していた師匠に「第二のモーツァルトになるのは間違いない」と断言されるほどの才能をみせました。その後も順調に成長をみせたベートーヴェンは22歳の時に、ハイドン(当時60歳で既に巨匠として名声を得ていた)に才能を見出され、弟子にしてもらえることになったため、翌年ベートーヴェンは遂にウィーンに移り住むことになります。今回演奏される2つの作品は、こうしてウィーンに活動の拠点を移してから作曲されたものなのです。

 当時のウィーンで音楽家が生きていくためには、貴族のサロンで気に入られる必要があったため、当時の流行りを踏襲しつつ作曲する必要がありました。「弦楽三重奏曲 (変ホ長調,作品3)」は、当時流行していた「嬉遊曲(ディベルティメント)」のスタイルで作曲されており、様々な雰囲気からなる全6曲で構成されています(今回のコンサートでは、そのうちの4曲を抜粋)。

 嬉遊曲との名の通り、本来このスタイルは気軽に楽しめる音楽が多いのですが、ベートーヴェンがモデルにしたのは事もあろうにモーツァルトが晩年に作曲した全曲で40分以上もあるディベルティメントだったのです。若きベートーヴェンが、既に大家であったモーツァルトに負けない作品を作ろうとしていたことが想像されて、微笑ましいですね。

(※ちなみに画像は、13歳のベートーヴェンの肖像です。意外と可愛らしいときもあったようですね。)
 
 
【南麻布セントレホール アンサンブルシリーズ Vol.3】

〔日時〕2016年5月27日(金)19:00開演(18:30開場)
〔会場〕南麻布セントレホール 日比谷線広尾駅より徒歩6分
    http://www.centre-hall.com/access.html
〔出演〕今野 尚美(ピアノ)
    藤田 尚子(ヴァイオリン)
    大山 平一郎(ヴィオラ)
    諸岡 拓見(チェロ)
〔曲目〕ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
    弦楽三重奏曲 変ホ長調, Op.3 より抜粋
    ピアノ四重奏曲 変ホ長調, Op.16
〔料金〕一般3,500円 学生2,000円(お飲み物付)当日精算
〔お申し込み〕https://goo.gl/lccH8Y

〔共催〕一般社団法人Music Dialogue
    サポートミュージックソサィエティ(SMS)

〔お問合せ〕
 メール:info@music-dialogue.org
 お電話:03-5791-3070(SMS)
 
 
【特別企画:業界初!?「読む副音声つき公開リハーサル」】

〔日時〕2016年5月24日(火)18:00-19:30(17:40開場)
〔会場〕南麻布セントレホール
〔曲目〕ピアノ四重奏曲 変ホ長調, Op.16
〔料金〕一般500円(学生無料)当日精算
    ※一般の方で27日の本公演もお越しくださる場合は、
     コンサートの入場料を3,500円から3,000円に割引いたします。
〔お申し込み〕https://goo.gl/lccH8Y
       ※27日のコンサートと同時申込が可能です。
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