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伝統色彩のワークショップ2008「韓紅色」 [2008年03月08日(Sat)]



今年もやります。手染メ屋さんとともにすすめる「伝統色彩のワークショップ」。
今年の第1回目の伝統色彩は「韓紅花(からくれない)染め」です。
「韓紅花」は、927年に編纂された延喜式に初めて出てくる色名です。紅花を使って、深いピンクに近い赤色を染めます。紅花を使った染色は、他の植物のように煮立たせたりすることはありません。紅花は冬の冷たい冴えた水によって、鮮やかな赤色を出してくれるのです。




紅花には、黄色い色素と赤色の色素が入っているため、赤を出すためには、黄色を抜かなければなりません。紅花染めは、ほぼそのための工程ばかりといっても過言ではありません。
灰汁に紅花をつけては絞り、米酢を入れては混ぜるといった工程を繰り返すことによって、黄色の色素を抜いていきます。





そして、やっとできあがった染液にストールを入れて染め上げます。ストールに色が定着するまでは、ブレイクタイム。お茶とお菓子をいただきながら、青木さんの色のお話に花が咲きます。



染めあがったストールは、みんなが思っていた以上の鮮やかな韓紅花色で染め上がり、みんな歓声があがりました。こうして、色づくりの楽しみを味わってもらえる場をこれからも提供していきたいと思います。参加してくださった皆さん、ありがとうございました。

「麹塵(きくじん)染め体験会」報告 [2007年12月02日(Sun)]



2007年最後の染め体験会では、「麹塵(きくじん)」を染めます。別名「青白橡(あおしろつるばみ)」や「山鳩(やまばと)色」とも言われています。麹塵は禁色(きんじき)とされ、天皇のみが着ることを許された色なのです。黄丹(おうに)や黄櫨(こうろ)なども禁色とされています。これらはいずれも、2つの色を染め重ねることで、より深みのある色づくりとなります。また、光の当たり具合によって、大きく色合いが変わるのが特徴です。




色づくりの手順は、まず、前回も使用した秋の色「苅安」で染めます。苅安を煮立たせ、1時間ほどじっくりかき混ぜ、着色させます。媒染(ばいせん)すると、鮮やかな黄色になります。このまま持って帰ってもいいほどきれいですが、次の色を染め重ねます。





次に使うのは、「紫根」です。その名のとおり、紫色に染めます。紫根をつぶしてつくった染液にショールを浸します。紫根は高温で色素が破壊されてしまうため、加熱しません。染液の中でかき混ぜて着色させます。



そして、染め重ねたショールを再度媒染すると、深い緑色ができあがりました。紫を重ねるので、美しい色になるのかみんな不安でしたが、美しい色に染め上がり、参加者のみなさんからは歓声があがっていました。

こうして楽しんできた伝統色。日本の色づくりには、古の人々が重ねてきた知恵と経験と歴史が潜んでいます。そんな感性を、これからも伝えていきたいと思います。講師をつとめてくださった手染メ屋の青木さん、ご参加くださったみなさん、ありがとうございました。

かさねの色目「櫨紅葉(はじもみじ)染め」体験会報告 [2007年09月17日(Mon)]


2007年の第2回目の染め体験会です。今回は、秋のかさねの色目の色づくりとその味わいを楽しんでいただきました。一色は、蘇芳で染める蘇芳色(濃いワイン色に近い色)、もう一色は苅安で染める苅安色(緑がかった黄色っぽい色)です。
それぞれに色づくりをして、個別の色に染め上がったショールを重ねます。




色づくりの手順は、いたって基本的です。蘇芳、苅安をそれぞれの鍋で煮出して、その煮汁にショールをつけて着色させます。緩やかに温度を上げながら、染めにムラが出ないように鍋をかき回します。そして、火力を止めて緩やかに温度を下げます。地味な作業なだけに、根気が必要です。





温度を下げるために待っている間、青木さんにかさねの色目に関するお話を聞かせていただきます。色彩を巡る歴史とその奥深さに感心させられます。

そして、仕上がりを確認します。左の写真は、苅安色の染まり具合を確認する青木さん。そして、鮮やかに染まっている苅安色にみんなの簡単の声が漏れます。



染め上がった2色を、みなさんが思い思いに組み合わせ、その色合いを楽しんでいます。今回も、講師の青木さんの巧みなお話で、伝統色の色づくりを楽しみ、色合いを味わっていただくことができました。ご参加くださったみなさん、ありがとうございました。そして、これからも伝統色を楽しんで下さいね。

「二藍染め」体験会報告 [2007年07月16日(Mon)]
2年ぶりに開始しました「伝統文様と色彩のワークショップ」。日本の伝統色の歴史とその技法に関するお話をお伺いし、実際に染めを体験しながらその色づくりを楽しみます。会場はもちろん、「手染メ屋」さん。店主 青木さんの楽しいお話で綴っていきます。

今回のテーマは「二藍染め」です。平安時代から、庶民が憧れた紫色を着るために編み出された色づくりです。


まずは、藍の生葉を、30分ほど、ひらすらボールの中で揉みながら藍色を出します。時間を経るにつれて、藍の色が濃くなっていきます。

そして、次に紅花の出番です。紅花は、最初に黄色の色素がでるので、その色を揉み出してしまいます。そのあと、アルカリ水に入れて紅色を抽出します。


約4時間ほどかけて、二藍色ができあがりました。めいめいにつけた文様に「わぁきれい!」、「それかわいい!」と感嘆の声があがります。
伝統の色づくりを楽しみ、その味わいを参加者のみなさんと共有することができました。