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四季折々の雑記

 30年以上在籍したメディアでは「公」の動きを、その後10年以上は「民」の活動を中心に世の中を見てきた。先行き不透明な縮小社会に中にも、時に「民の活力」という、かすかな光明が見えてきた気もする。そんな思いを記したく思います。


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映画「蟻の兵隊」の試写会に参加して [2005年11月18日(Fri)]
11月15日、山西省残留日本兵問題をテーマにした映画「蟻の兵隊」の試写会を観た。「延安の娘」で知られる池谷薫監督による2本目の長編ドキュメンタリーで、製作委員会に寄せられた支援金などを基に国内・中国ロケを敢行し、150時間のテープを101分に編集して完成したと聞く。

怒りと苦しみ
主人公は、前回触れた軍人恩給請求訴訟の原告のひとり奥村和一さん。奥村さんらが敗戦後も山西省に残留し国民党の一翼として中国共産軍と戦うことを余儀なくされた背景に何があったのか、さらに踏み込んで自身を「殺人者」に仕立てた戦争を改めて問い掛ける内容。靖国神社に初詣に訪れた戦争を知らない世代と奥村さんとの対話から、終戦時、全将兵を速やかに帰国させるべく南京総司令部から山西省太原に飛び、現在は高齢のため病床にある当時の総司令部主任参謀との対面、さらに山西省への旅と画面は展開する。

前半では奥村さんらが所属した北支方面軍第1軍の将兵約1万人のうち2600人が国民党の“傭兵”として現地に残留することになった背景に、戦犯逃れを意識した当時の日本軍司令官の思惑と、圧倒的な共産軍の前に守勢に立たされた国民党司令官との密約があったことを示唆。後半では初年兵教育の名で残虐行為を強制された奥村さんの体験を基に、現地への旅を通じて戦争が持つ「狂気」を浮き彫りにしていく。奥村さんの怒りと悲しみが全編にあふれ、観る者に「戦争とは何か」を重く問い掛けてくる。

池谷監督は試写会の後「どのような形で映画を公開していくか、これから決める」と語っているが、是非,ひとりでも多くの人に観てもらいたい作品だ。

激しく反応
本来ここでは映画に対する感想を述べるべきだが、その前に個人的な思いを記すことにする。というのも、奥村さんが病院に面会に訪れた南京総司令部の主任参謀・宮崎中佐(当時)は私の叔父に当たる。映画で叔父は奥村さんの語り掛けに、3回にわたり絶叫に近い大声で反応した。介護に当たる長女の増本敏子さんによると「話すこと、見ることは駄目だが、耳は聞こえる」という。太原に飛行機で同行した少佐(当時)の手記「山西省内日本人引揚促進の想出」によると、叔父は全将兵の帰国に強い義務感と熱意を持っていたことがうかがわれる。激しい反応を見た瞬間、結果的に全将兵を救えなかったことに対する無念の表われ、とも感じられ、正直言って、衝撃を受けた。

私はこの夏まで在籍した通信社で法務・検察、厚生行政を長く担当、台湾日本兵、シベリヤ抑留兵、中国残留孤児など戦争を起点とした多くの問題を取材する機会があった。しかし叔父に取材を申し入れたことはなかった。多忙で時間がなかったというより、「(叔父にとって)触れられたくないテーマ」「聞いても何も答えてくれないだろう」との思いが先行し、そうした発想をしなかった、ということになる。しかし、今回の映画で叔父の激しい叫びを聞いた時、少なくとも山西省残留日本兵問題に関しては、むしろ多くを語ってくれたのではないかと思う。何故、素直にアプローチしなかったのか、残念であり、後悔している。(了)
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「あの戦争は何だったのか」保阪正康著

“大人のための歴史教科書”と副題を打つくらいだから読んでみようと思った。
著者はノンフィクション作家だけに、調査をもとに「・・・だったのだ」といった、彼の主観が入った表現にならざるをえない。この本を「歴史教科書」... [Read More]
Tracked on 2005年11月22日(Tue) 22:11
コメント
宮崎さん
映画「蟻の兵隊」の試写会の感想を遅ればせながら読ませて頂きました。貴重な自己体験を語り継ぎたいと思っている人々が、きっといると思います。かなうものなら、存命中に後の世のために、ジャーナリストとしてぜひ会ってみたいものです。   (那覇在住 麻生拝)
Posted by:麻生英明  at 2007年03月08日(Thu) 12:53
大道芸観覧レポートという写真ブログをつくっています。
ときどき寄ってみてください。
蟻の兵隊をとりあげました。

http://blogs.yahoo.co.jp/kemukemu23611
Posted by:kemukemu  at 2006年09月14日(Thu) 21:58
> 激しく反応

私もこのシーンに一番感動した。
(それに、靖国神社における小野田元少尉との激しいやりとりだ。)

スチル写真をブログ記事に掲載しているので覗いてみてください↓。

http://blog.so-net.ne.jp/furuido/2006-05-24
Posted by:furuido  at 2006年07月23日(Sun) 09:41
初めてお邪魔いたします。森啓子さんのブログでこちらを知りました。「蟻の兵隊」の公開が迫り、情報を知りたいなと思っていたところ、こちらのコメントを拝見しました。池谷薫監督は前作「延安の娘」を見たのですが、かなり取材対象に思い入れを持つ監督さんだなと感じたのを覚えています。ドキュメンタリーの手法としては諸刃の剣かもしれません。だからこそ、Suzukiさんのようなコメントも出てくるのかもしれません。「延安の娘」のときは、私は戦争を知らない世代ですが、母が危うく中国残留孤児になるところだったという個人的事情があり、なおさら思い入れ深く見たのですが、前作のように近作も監督自身の主張の前面に押し出されたものであるならば、私のように当時の事情に疎いものが見た場合、考えることをせずその主張に塗りつぶされてしまうかもしれないと思ったのです。もっとも、メディアというものはどんな形にせよそうしたものなのかもしれませんが…ただ、戦争に関する取材を幾度もされておられるという宮崎さんのコメントを読んで、この映画に対する関心がさらに強くなったことは確かです。十分考えて、できるかぎり見たいと思いました。ありがとうございました。
Posted by:akki  at 2006年07月13日(Thu) 23:16
「蟻の兵隊」試写を見た。その限りでは主題の分裂した失敗作と思った。主人公の奥村氏の怒りは、裁判請求記録並びに映画の「解説」を読む限りでは、日本の敗戦後も日本軍人として中共軍と戦い捕虜となったにもかかららず、「逃亡兵」として扱われたことに対する“名誉回復”が中心課題と思われた。ところが告訴相手の当事者は既になく、一方的名告訴者側の主張となっており、しかもその中二、時間を越えて戦時中の、本人にとって忌まわしい記録を織り込んだところに失敗の原因があったと思われる。
 しかも、銃剣で捕虜を突き刺すゼスチュアに至っては正に噴飯もの。初年兵とはいえ銃剣術のイロハも知らない形であった。さらに主人公の経歴が“日中親善協会”関係に深くかかわっていたことは、かの日本軍による「南京虐殺事件」に相通ずるものを連想させる。
 僕自身も兵隊の経験をもつものとして、見過ごせない問題を孕んだ映画と思わざるを得ない。同時に、人の心を勘ぐるのは性に合わないが、奥村氏にとっても何か後味の悪さ、酢場合によっては、“ちょっと違うんだが”といったものを残しているのではなかろうか。
 監督がドキュメントを得意とするなら、なおさら取材の甘さ、というより意図的政策方向を感じさせるものであった。日本人として、誠に残念な行為である。
Posted by:Suzuki Noboru  at 2006年05月24日(Wed) 12:19
宮崎さん
少し、遅ればせながら、恐れ多くも!私のブログにリンクを貼ってみました。これからも様々なトピックでこのブログを展開してくださるのを楽しみにしています笑いキラキラ

TB(トラックバック)も出来るようになりましたので、またお伝えしますね。
Posted by:森 啓子  at 2005年11月22日(Tue) 22:14
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