9月3日にみやぎアピール大行動2023を「しょうがい者が当たり前に生きられる社会へ」をメインテーマに、せんだいメディアテーク・オープンスクエアで開催いたしました。
大集会に120名、大行進には100名の参加をいただきました。
誤算いただきありがとうございました。
【大集会】
開会 鷲見俊雄
講演 参議院議員 木村英子さん
当事者アピール
・青木もらんさん(仮名) 「県立精神医療センター富谷市移転反対」WEB署名発起人
・山形純さん トランス・アドボケイツ
・東二郎さん(仮名) 優生保護法裁判原告 代読
・菅原伸哉さん 一般社団法人 宮城県聴覚障害者協会副会長
アピール文採択
【大行進】
せんだいメディアテーク〜定禅寺通り〜一番丁買物公園〜青葉通り〜仙都会館前流れ解散
大集会では第一部で、参議院議員・木村英子さんにご講演いただき、これまでの経験。活動についてお話しいただきました。
十分な介護、療養が得られなかった施設時代、社会と自分、障害について考え、行動した高校時代。地域生活へ飛び込んでからの苦労と実践、そして国会での奮闘を伺いました。
第2部の当事者アピールでは、県立精神医療センター富谷市移転反対のWEB署名を一人で立ち上げ活動を続けている青木もらんさんより、精神医療センターを含む再編問題がいかに理不尽で関係者を困難に陥れているかについて。
トランスアドボケイツの山形純さんからは、性的少数者が求めていることは同等の「権利」であること。
現在優生保護法裁判を闘っている原告の東二郎さん(仮名)からは、勝手に強制不妊手術をされたり、虐待されて悲しかったこと。そして今、裁判にかける思いをしたためたメッセージをいただき、代読しました。
宮城県聴覚障害者協会副会長の菅原伸哉さんからは、手話言語条例が制定されて以降の動きと、手話言語を使うろう者がいることを理解してほしい、とメッセージをいただきました。
大行進にも多くの方に引き続き参加いただき、仙台の中心で自らの存在を叫びました。
また1年が始まります。
しょうがい者があたりまえに生きられる社会へ
みやぎアピール大行動2023 アピール
「あたりまえに生きる」「自分らしく生きる」という言葉には、穏やかでとても積極的な響きがある。誰もがそうありたいと願うだろう。
しかし、しょうがい者やマイノリティーにとってそれはとても難しい。多くの生きにくさや障壁を一つひとつ破っていかなければ実現できないからだ。差別や偏見、無理解のほか、設備や制度の不備などである。
こうした生きにくさや障壁をなくしていくための闘いはいたるところで続けられてきた。時に悔しさや怒りを力に変えて、動かぬ体を張って。「私たちの声を、思いを聞け」「私たち抜きに私たちのことを決めるな」と。同じ地域、隣近所でともに生活することを求め続けてきたのである。
こうした声によって、障害者権利条約や様々な法律、制度として形になりつつある。
とはいえ相談支援や介護制度といった地域生活を支える仕組みも「全国一律」という掛け声とは裏腹に、地域格差が大きい。
本人や家族の意志に反して暮らす場、学ぶ場を分けられている状況も、大きな方針としては転換されつつあるが、国や行政の関連施策からは必要な仕組みを積極的に整えようという意識は感じられない。
2022年8月には障害者権利条約批准後初めての対日審査が行われ、翌月には障害者権利委員会からの総括所見が日本政府に示された。総括所見では、特に障害者の施設入所を減らすための具体的な措置を迅速にとること、また、インクルーシブ教育を具体的に進めることを強い言葉で求めている。これらのことは、長い間私たちが願い続けてきたことでもある。権利条約が当事者の声からできあがったことを忘れてはならない。
「あたりまえに生きる」「自分らしく生きる」という素朴な言葉に込められている意味を今一度かみしめながら「共に生きる社会」を目指して、私たちは声を上げ続ける。
私たちはこれまで、障害者の生活をより困難なものにした障害者自立支援法に反対する運動で連帯してきた。これからもこの場に集まった仲間、集えずとも同じ思いを強く持っている仲間たちとともに、障害の有無やさまざまな立場を越え共に暮らせるみやぎをつくっていこう。そして、本日、みやぎアピール大行動に結集した私たちは、自信と誇りを胸に、17回目の街へ出よう。
2023年9月3日
みやぎアピール大行動2023 参加者一同
後記:更新を途絶えさせないよう・・・
(文責:及川)