盲ろう者の目と耳の代わり
[2019年02月12日(Tue)]
福島智『ぼくの命は言葉とともにある』より――
(第一の壁)コミュニケーション手段の確保
(第二の壁)おしゃべりの相手をつくる(一対一の会話)
(第三の壁)開かれたコミュニケーションの保障(盲ろう者の「目」と「耳」の代わり)
「光」が認識につながり、「音」が感情につながるとすれば、
「言葉」は魂と結び付く働きをするのだと思う。
私が幽閉された「暗黒の真空」から私を解放してくれたものが「言葉」であり、
私の魂に命を吹き込んでくれたものも「言葉」だった。(p.17)
---------------------
盲ろうとなって私がぶつかった第一の壁は、
コミュニケーション手段の確保でした。
第二の壁は、そのコミュニケーション手段を実際に用いて、
持続的に会話する相手をつくること。つまり、
他者とのコミュニケーション関係を形成することです。
そして、第三の壁は、周囲の「コミュニケーション状況」に
私が能動的に参加できるようにすること。言わば、
「開かれたコミュニケーション空間」を私の周囲に生みだすことだったのです。
Mさんが始めたやり方は、指点字通訳の原則として、その後定着していきました。
そして、このように開かれたコミュニケーションが保障された時、
私は盲ろうになって初めて、「自分は世界の中にいる」と実感できたのでした。
こうして私の新たな人生が始まりました。(p.28)(p.28)
「言葉」は魂と結び付く働きをするのだと思う。
私が幽閉された「暗黒の真空」から私を解放してくれたものが「言葉」であり、
私の魂に命を吹き込んでくれたものも「言葉」だった。(p.17)
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盲ろうとなって私がぶつかった第一の壁は、
コミュニケーション手段の確保でした。
第二の壁は、そのコミュニケーション手段を実際に用いて、
持続的に会話する相手をつくること。つまり、
他者とのコミュニケーション関係を形成することです。
そして、第三の壁は、周囲の「コミュニケーション状況」に
私が能動的に参加できるようにすること。言わば、
「開かれたコミュニケーション空間」を私の周囲に生みだすことだったのです。
Mさんが始めたやり方は、指点字通訳の原則として、その後定着していきました。
そして、このように開かれたコミュニケーションが保障された時、
私は盲ろうになって初めて、「自分は世界の中にいる」と実感できたのでした。
こうして私の新たな人生が始まりました。(p.28)(p.28)
(第一の壁)コミュニケーション手段の確保
・点字 … 視覚障害者の「文字」(点字を書く、点字を読む)
・指点字 … 盲ろう者のための「話し言葉」
・指点字 … 盲ろう者のための「話し言葉」
(第二の壁)おしゃべりの相手をつくる(一対一の会話)
・指点字の習得
(第三の壁)開かれたコミュニケーションの保障(盲ろう者の「目」と「耳」の代わり)
・状況説明(周りの様子、周りの人たちの会話、そのニュアンスや表情など)
・話者の発言は話された内容をそのまま伝える「直接話法」で伝える
――「直接話法」で伝えることで、盲ろう者は生き生きとした会話が可能
・盲ろう者に伝わる「情報の質」はまるで違う
・話者の発言は話された内容をそのまま伝える「直接話法」で伝える
――「直接話法」で伝えることで、盲ろう者は生き生きとした会話が可能
・盲ろう者に伝わる「情報の質」はまるで違う
私は見えなくなって、聞こえなくなった時に、何が一番しんどかったかというと、
人とのコミュニケーションがとれなくなったことでなんです。
そういう中で、母の考え出した指点字を通じて
再び人とコミュニケーションをとることができるようになって、
コミュニケーションというのは
私たちの命を輝かせる上ですごく大きな意味があることを実感しました。
ですから、見えて聞こえてる一般の皆さんも、
コミュニケーションの持つ非常に深く、重い意味というのを、
一度あらためて考えていただきたい。
命は言葉とともにあって、
言葉は命とともにあるということを、
私の特殊な体験を通じて、読者の皆さんに考えていただけたらと、
そうすれば、人生を別の光で照らせるかもしれません。
福島智『ことばは光』の最終章「【対談】自分を主語にして生きる」より
人とのコミュニケーションがとれなくなったことでなんです。
そういう中で、母の考え出した指点字を通じて
再び人とコミュニケーションをとることができるようになって、
コミュニケーションというのは
私たちの命を輝かせる上ですごく大きな意味があることを実感しました。
ですから、見えて聞こえてる一般の皆さんも、
コミュニケーションの持つ非常に深く、重い意味というのを、
一度あらためて考えていただきたい。
命は言葉とともにあって、
言葉は命とともにあるということを、
私の特殊な体験を通じて、読者の皆さんに考えていただけたらと、
そうすれば、人生を別の光で照らせるかもしれません。
福島智『ことばは光』の最終章「【対談】自分を主語にして生きる」より
この続きはまた明日
会計は算術ではなく、思想である
会計情報という数字を介して、経営との対話がはじまる。
会計は算術ではなく、思想である
会計情報という数字を介して、経営との対話がはじまる。