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宮 直史ブログ−“信はたていと、愛はよこ糸”

岡崎嘉平太記念館(岡山・吉備高原)で出会ったメッセージに深い感銘を受けました。
『信はたていと、愛はよこ糸、織り成せ 人の世を美しく』(岡崎嘉平太氏)
・・・私も、皆様方とともに世の中を美しく織りあげていくことを目指して、このブログを立ち上げました。よろしくお願いします。


こんにちは!宮です

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■ご挨拶(ブログ開設にあたって)

 岡崎嘉平太さんをご存知でしょうか?

 (私もそんなに詳しく存じ上げているわけではありませんが) 全日空の第2代社長をはじめ多くの会社の社長をされた方です。 また、日中の国交回復に多大な貢献をされるなど、その功績は高く評価されています。 1972年に日中の国交が回復した際には、中国の周恩来総理から「水を飲むときには井戸を掘った人を忘れない」と、岡崎さんも特別招待を受けられました。

 岡崎さんのご出身は岡山県賀陽町(現・吉備中央町)。 先日、吉備中央町へ出張した時に泊まったホテルに隣接して『岡崎嘉平太記念館』がありました。 しかし、出張した火曜日は休館日。 翌日も岡山に戻るバスの便は少なく、8:50発の次は15:29までありません。 記念館の見学は諦めていたのですが、係りの方が開館の準備のために出勤されたのでちょっと覗かせていただきました。

 記念館に入って最初に目に付いたのが、“信はたていと、愛はよこ糸”と書かれた色紙。 まもなくバスが来たので、自分へのお土産として色紙の複製を買い求めました。 何となく心惹かれるものがあったのですが、その時はこの言葉に込められたメッセージをそんなに深く考えていませんでした。 確かに「信」と「愛」は人の世に大切ですが、なぜ「信」がたて糸で、「愛」がよこ糸なのか・・・

 自宅に戻り、記念館のHPを拝見すると、昭和45年(大阪で万博が開かれた年です)に岡崎さんが書かれた文章の中に、岡崎さんが信条とするこの言葉に込められた思いを見つけました。
 『岡崎嘉平太記念館だより(第1号)2004.7』の1ページ。その最後の部分をご紹介します。

 そこで私は、信というのはどうしても貫かねばならないのでたて糸、愛情というのはその時どきでいろいろな愛があるからよこ糸にして模様を出そうというわけです。
 しかも、たて糸とよこ糸は、そのどちらが欠けても布は織りあがりません。信は徹底しなければいけない、愛は燃え上がらなければいけない、というのが私の考えです。

 岡崎さんが信条とされたこの言葉に込められたメッセージに、私はとても深い感銘を受けました。 たて糸の「信」は信用や信頼よりも“信念”のイメージで解することにしました。 そして、「愛」がなぜよこ糸なのか、また、たて糸だけでもよこ糸だけでも美しい布は織りあがらないこともよくわかりました。

 ブログを戦略的に活用するにはブログのタイトルは極めて重要で、一目で何のブログかわかり、キーワードも具体的で誰もが検索ワードに選びそうなものが良いとのこと。 確かに一理あります。 一方で、私は、「何をするか」よりも、「何のためにするか」を大切にしたいと考えます。 また、「言葉の力」を強く意識したいと考えます。 そこで、この度ブログを開設するにあたり、岡崎さんが信条とされていた“信はたていと、愛はよこ糸”をブログのタイトルに使わせていただくことにしました。

 遅ればせながら(自分としては「時が来た」と思っているのですが・・・)ブログデビューです。不慣れなために要領を得ず、また不勉強のために誤った理解や言葉足らずな点も多々あると思われます。これら完成度の低さは、見直しの頻度でカバーしていきますので、お気づきの点があればご指摘ください。よろしくお願いします。
皆様方とともに世の中を美しく織りあげていくことを目指して・・・
2009年3月吉日
 
『自分の中に毒を持て』(岡本太郎著) [2012年04月30日(Mon)]
s-img111.jpg
 GW、いかがお過ごしですか?
 かつては、GWの小屋明けを待って穂高・涸沢に出かけたものですが、
 すっかり足が遠のき、今年も文庫本を片手に近隣の社寺を巡拝です。(^^ゞ

 昨日(4/29)の巡拝のお供は、岡本太郎さんの『自分の中に毒を持て』、
 「情熱大陸」(MBS)で紹介されて話題の本です。

 のっけから魂をぐいぐい揺さぶられます、、、
 「頂門の一針」の数々から3ヶ所を厳選し、今後の「糧」にするため写経


よく、あなたは才能があるから、岡本太郎だからやれるので、凡人には難しいという人がいる。
そんなことはウソだ。
やろうとしないから、やれないんだ。それだけのことだ。
もう一つ、うまくやろう、成功しようとするから、逆にうまくいかない。
人生うまくやろうなんて、利口ぶった考えは、誰でも考えることで、
それは大変いやしい根性だと思う。
繰り返して言う。世の中うまくやろうとすると、結局、人の思惑に従い、
社会のベルトコンベアーの上に乗せられてしまう。
一応世間体もよく、うまくはいくかもしれないが、本当に生きているのではない。
流されたままで生きているにすぎない。
そして非常に悪いことは、自分は本当に純粋にこういうことをしたいと思っているが、
それを世の中は許してくれない、しかも、自分はさまざまな悪条件の中にあるので、
もし違ったところで生活していれば、出来るかもしれないが、今の状況では、
というようにやたらに障害の項目を並べたてることだ。
それは、弁解のために、自分に言って聞かせ、他人に納得させるために
盛んに障害を言いたてているにすぎない。
(同書p.120〜121)

ある時、パッと目の前がひらけた。
……そうだ。おれは神聖な火炎を大事にして、まもろうとしている。
大事にするから、弱くなってしまうのだ。己自身と闘え。自分自身を突きとばせばいいのだ。
炎はその瞬間に燃えあがり、あとは無。――爆発するんだ。
自分を認めさせようとか、この社会のなかで自分がどういう役割を果たせるんだろうとか、
いろいろ状況を考えたり、成果を計算したり、そういうことで自分を貫こうとしても、
無意味な袋小路に入ってしまう。
いま、この瞬間。まったく無目的で、無償で、生命力と情熱のありったけ、全存在で爆発する。
それがすべてだ。
そうふっきれたとき、ぼくは意外にも自由になり、自分自身に手ごたえを覚えた。
勿論、生活の上で、芸術活動の上で、さまざまな難問や危機は次々と押しよせてくる。
しかし恐れることはない。
(同書p.194)

つまり手づくり、手で作るというのは、実は手先ではなく、心で作るのだ。
生活の中で、自分で情熱をそこにつぎ込んで、ものを作る。楽しみ、開放感、そして何か冒険、
つまり、うまくいかないのではないか、失敗するかもしれない、等々いささかの不安を
のり越えながら作る。そこに生きている夢、生活感のドラマがこめられている。
心が参加して、なまなましく働いていることが手づくりの本質だと言いたい。
職人さんの馴れた手が職業的にパッパッと動いて作り出すもの。
手の方が先に鮮やかに動いてしまう。従って、よく出来ていても本当の自由感、生活感はない。
だから手づくりは決して器用である必要はないのだ。
とかく素人は玄人の真似をしようとして絶望し、私は不器用だからとても、などと言って
尻ごみしてしまう。子供の時には誰でも平気で作ったのに。
大人になると、みっともないと自分で卑しめてやめてしまう。
とんでもない。むしろ下手の方がよいのだ。
笑い出すほど不器用であれば、それはかえって楽しいのではないか。
平気でどんどん作って、生活を豊かにひらいていく。そうすべきなのである。
意外にも美しく、うれしいものが出来る。
それが今日の空しい現代社会の中で自分を再発見し、自由を獲得する大きなチャンスなのだ。
(同書p.207〜208)

自分を大事にしようとするから、逆に生きがいを失ってしまうのだ。
己を殺す決意と情熱を持って危険に対面し、生きぬかねばならない。
今日の、すべてが虚無化したこの時点こそ、かつての時代よりも一段と強烈に挑むべきだ。
強烈に生きることは常に死を前提にしている。
死という最もきびしい運命と直面して、はじめていのちが奮い立つのだ。
死はただ生理的な終焉ではなく、日常生活の中に瞬間瞬間にたちあらわれるものだ。
この世の中で自分を純粋に貫こうとしたら、生きがいに賭けようとすれば、
必ず絶望的な危険をともなう。
そのとき「死」が現前するのだ。惰性的にすごせば死の危機感は遠ざかる。しかし空しい。
死を畏れて引っ込んでしまっては、生きがいはなくなる。今日はほどんどの人が、
その純粋な生と死の問題を回避してしまっている。だから虚脱状態になっているのだ。
個人財産、利害得失だけにこだわり、またひたすらにマイホームの無事安全を願う、
現代人のケチくささ。卑しい。小市民根性を見るにつけ、
こんな群れの延長である人類の運命などというものは、逆に蹴とばしてやりたくなる。
人間本来の生き方は無目的、無条件であるべきだ。それが誇りだ。
死ぬのもよし、生きるもよし。ただし、その瞬間にベストをつくすことだ。
現在に、強烈にひらくべきだ。未練がましくある必要はないのだ。
一人ひとり、になう運命が栄光に輝くことも、また惨めであることも、
ともに巨大なドラマとして終わるのだ。人類全体の運命もそれと同じようにいつかは消える。
それでよいのだ。無目的にふくらみ、輝いて、最後に爆発する。
(同書p.217〜218)


GW後半は、万博公園の「太陽の塔」へ...どんっ(衝撃)

 
『技士道 十五ヶ条』(西堀榮三郎著) [2012年04月29日(Sun)]
gishido.jpg
 先日のゼミで、「第一次南極越冬隊」をテーマに取り上げたNHKプロジェクトXのDVDを観たのをきっかけに、西堀先生の『技士道十五ヶ条』を再読。
 思わぬ気づきとの新たな出会いの数々に、心から感謝です。

 以下、先生提唱の「技士道 十五ヶ条」より
○○に携わる者は、
一 「大自然」の法則に背いては何もできないことを認識する
二 感謝して自然の恵みを受ける
三 人倫に背く目的には毅然とした態度で臨み、いかなることがあっても屈してはならない
四 「良心」の養育に努める
五 常に顧客志向であらねばならない
六 常に注意深く、微かな異変、差異をも見逃さない
七 創造性、とくに独創性を尊び、○○の全分野に注目する
八 論理的、唯物論的になりやすい傾向を戒め、精神的向上に励む
九 「仁」の精神で、他の○○に携わる者を尊重し、相互援助する
十 強い「仕事愛」をもって、骨身を惜しまず、取り越し苦労をせず、困難を克服することを喜びとする
十一 責任転嫁を許さない
十二 企業の発展において○○がいかに大切であるかを認識し、経済への影響を考える
十三 失敗を恐れず、常に楽観的見地で未来を考える
十四 ○○の結果が未来社会や子々孫々にいかに影響を及ぼすか、洞察、予見する
十五 勇気をもち、常に新しい○○の開発に精進する
――このような人類に共通する理念を○○者はいつも心の底にもっていて、それにいたる道の第一歩として、いま何をなすべきかを常に問い続けていく姿勢が必要なのではないかと思う。○○者には、自分こそが人類の未来を切り開いてゆくのだという自負と気概をもつことが要求されているのである。
少しアレンジが必要ですが、
「技術」を「会計」に読み替えてもまったく問題ありません。
まさに、普遍の原理原則ですひらめき
 
映画『鬼に訊け』 [2012年04月28日(Sat)]
oninikike.jpg
 宮大工 西岡常一棟梁のドキュメンタリー映画です。
 棟梁の語ることばに魂を揺さぶられました。
 ――千年のいのちを生きた木が、千年のいのちを建物に吹き込む

 家に帰って、棟梁が書かれた『木のいのち木のこころ』を再読。
 多くの気づきを新たに得ました。ありがとうございます。


 
「自主責任経営」と「社員稼業」 [2012年04月27日(Fri)]
 本日(4/27)は松下さんのご命日。
 午後の仕事を終えた後、松下幸之助歴史館(パナソニックミュージアム)に出かけてきました。
 いつも土曜日に訪れてゆっくり学ばせていただくので、平日に訪れるのは初めてかもしれません。
 本日はご命日とあってか、関係者の方も含めてたくさんの方が熱心に学んでおられました。

 今年のメモリアルウィーク特別展のテーマは、「自主責任経営」と「社員稼業」です。

 来月にゼミの皆さんとまた寄せていただくので、今日は特別展を中心に学ばせていただきました。
 松下さんが語られるお話の映像、パネルに紹介されたメッセージやエピソードの一つひとつに、自分の人生や仕事に対する取組みの甘さを深く反省です。

 なかでも、元松下住設社長の小川さんが松下さんから学ばれた「自主責任経営」を紹介するコーナーは、私自身が松下さんから叱咤激励を受けているようなインパクトがありました。早速、帰りに図書館に立ち寄り、パネルに紹介されていた小川さんの本(『実践経営学』)を借りて読みました。

 特別展の最後のパネルで紹介されていましたが、ハーバード・ビジネス・スクールのコッター教授が『限りなき魂の成長』のプロローグで紹介されたステーキハウスのエピソード――ステーキハウスで会食されていた松下さんがステーキを食べ残し、わざわざコックをテーブルに呼び出された。そして、、、(p.16)――に登場する小川さんとは、小川さんのことだったのですね。
 素晴らしい本との出会いに感謝です。手元に置いて繰り返し読みたくなりアマゾンで手配しました。

 来月また寄せていただくまで、自分自身が少しでも成長することを目標に歩き続けます。

クラウド時代の会計ルネサンス [2012年04月26日(Thu)]
 時代はクラウド曇り
 というわけで、わが業界にも「クラウド会計」なるものがあちこちに出現しますが、その実態は……

 単に、今まで自前のパソコンで処理していたものを「クラウド(ネット)を使う」ということでは、「クラウド会計」と称していても、会計の役割そのものは会計処理(結果の後追い)で、進化がありません

道具も進化していますし、球場の設備も進化しています。
そこで、選手だけが変わらないのは、おかしいと思うのです。

イチロー(2003)/イチロー262のメッセージ

 時代はクラウド曇り、、、なのに、「会計」だけが変わらないのは、おかしい
 ――これが、今回、「クラウド時代の会計ルネサンス」を立ち上げた動機です。

 と、大上段に構えてみたものの、自分に何ができるか・・・
 まずは、経営の舵取りの羅針盤として「会計」に求められる役割について、考えを整理しました。

 8つのテーマを紙芝居仕立てにして、それぞれの紙芝居は10+1(まとめ)で11枚
 8×11で88枚……はい、四国遍路の道のりをイメージしています。(^^ゞ
 紙芝居だから、記事はコンパクト。でも、遍路の道のりを支えてくれた一期一会の出会いのように、
 一つひとつの紙芝居に何か一つでも気づきを得たい――そう思って、歩き(書き)始めました。

 ようやく辿り着き、おかげで、考えも整理できました。
 道中、新たな出会いが色々あり、その中で自分自身が進化、、、これが今回の一番の成果です。
 「眼光紙背に徹す」といえばおこがましいですが、『実学』などの本の読みも更に深まりました。
 といっても、ひと様にお見せできるような内容ではなく、今後更なる研鑽と実践が必要です。


 古い話で恐縮ですが・・・
 7年間勤務した監査法人を退職して独立して間もない頃、名刺代わりに本を出すことを勧められ、執筆に取り組みました。『会社の上手な売り方、買い方、守り方』(金融財政事情研究会・1991年)
――テーマは中小企業のM&A、対象は銀行員、しかも本部の専担者ではなく、営業店でお客様と接する人で、通勤電車の中で読んだネタがその日の営業にすぐ活用できる本。Q&A方式で見開き2or4ページ、できるだけ専門用語を使わずに図解などでわかりやすく。
 このアドバイスが、私のその後の仕事のスタンスになり、ありがたい限りです。
 しかし、当時設立して間もない日本M&Aセンター(東証一部)は、セミナー展開でこの本の図解のページを活用(真偽のほどをご確認されたい方はM&Aセンターの三宅社長にお問合せください)。
 こちらは本を書くことで満足。ビジネスにとって常に「次の手」を打つことの重要性を学びました。


 はい、目的は「書くこと」ではなく、「実践活用」です。

 中小企業大学校関西校から、「管理会計」をテーマとする研修の講師の依頼を受けました。
 すでに設定された2日間の研修内容を確認すると、ねらいは良いのですが、カリキュラムは知識偏重で「経営」の現場が求める課題とズレを感じますので、私流にアレンジ(編曲)する予定です。

 この研修カリキュラムでは集客は厳しいのではと思っていたら、豈(あに)図(はか)らんや・・・
 10ヵ月後の来年2月に開催される研修にもかかわらず、すでに定員の7割の申し込み
 新年度が始まってからの募集でしょうから、まだ1ヶ月ほどなのに、すごい反応です。

 失礼しました。m(_ _)m
 「顧客を知る」ことが商いの基本です。

 実際確認したわけではないのですが(研修の際に確認させていただきます)、
 もしかして、研修のカリキュラムを確認することなく、タイトルで申し込まれた方も多いのでは・・・
 逆に、タイトルに興味をもってカリキュラムを確認したら求める内容と違って止められた方も・・・

 いずれにせよ、「管理会計」に対する中小企業の期待を感じます
 おそらく、決算書の読み方は(それなりに)わかった
       財務分析や損益分岐点も(それなりに)わかった
       キャッシュフローも(それなりに)わかった
       利益計画や資金計画もエクセルで(それなりに)つくれる
 けど、「だからどうなんだ?」という問題意識から、「管理会計」なるものに期するものが・・・

 だからといって、「管理会計論」の個別テーマを論じたり、エクセルで演習したりではないはずです。
 経営の舵を取る皆さんが求めておられるのは、自社の舵取りの羅針盤としての「管理会計」であり、
 そのための「実学」を学んで自らの実践に活用すること――私の勝手な想像です。


 ということで、更に研鑽を深め、実践を積んでまいります。引き続きのご指導よろしくお願いします。

善い循環 [2012年04月23日(Mon)]
 本日(4/23)は、中小企業大学校関西校の経営管理者研修のゼミ。
 午前中は皆さんが職場のリーダーとして抱えておられる問題や課題についてご報告いただき、
 午後はその報告を受けて、ともに学び、互いに高め合いました。

 以下、午後のご報告――

 前回のゼミで「宅急便」をテーマに取り上げたNHKのプロジェクトXのDVDを観たのを受けて、小倉昌男さんが書かれた『経営学』(日経BP)を自分のこととして読み込むことを課題にしていました。

善い循環も悪い循環も、一朝一夕に起きるものではない。
十年二十年と長い年月のうちにできあがるものなのだ。
では、善い循環を起こす出発点は何だろうか。
  ・・・・・
ヤマト運輸は、どこを善い循環への出発点にすべきであるか
考えた末、私はこう決断した。
――まず、労働生産性を高めよう

 「善い循環」への出発点として、「生産性を高める」ことの意義を学びました。
 ――ともに働く仲間が互いに高め合って組織とともに「成長」し、働く喜びに満足を得、
    お客様には質の高い商品やサービスを提供することでご満足をいただき、
    高い収益により納税を通じて地域社会に「貢献」(社会保障や地域サービスの充実)

 「収益性(利益率)の向上」と「生産性(付加価値)の向上」は、同じように利益の追求でありながら、求める利益の「質」の高さが違います。
 より質の高い利益の追求を目指すなら、生産性の向上が「善い循環」への出発点になります。
 稲盛さんのアメーバ経営が目指すところ(時間当り採算)も、基本的に同じです。


 休憩後、「第一次南極越冬隊」をテーマに取り上げたNHKプロジェクトXのDVDを観ました。
 個性あふれる異質な仲間(番組では落ちこぼれと言っていましたが…)がそれぞれの個性を発揮し互いに高め合う姿に「チーム」の真髄を見ました。また、個性あふれる異質な仲間をチームにまとめ上げてチームとして見事な成果をあげられた西堀隊長に「チームリーダー」のあり方を学びました。

 南極といえば、アムンゼンとスコット。
 同じ時、同じ目的で、同じ場所でありながら、一方は成功、一方は悲劇の結末。
 これをテーマに、西堀榮三郎さんが本田勝一さんの本「アムンゼンとスコット」の解説として書かれた小論(「二つのリーダーシップ」)をご紹介しました。


 次回(5月)のゼミは、校外で実施――松下幸之助歴史館(パナソニックミュージアム)
 今年のメモリアルウィーク特別展(4/20〜6/30)のテーマは、「自主責任経営」と「社員稼業」です。
クラウド時代の会計ルネサンス【目次】 [2012年04月20日(Fri)]

クラウド時代の会計ルネサンス
〜すべての「経営」に安心、希望、連帯を!〜


まえがき(何のために)
T.経営に役立つ会計
U.善い循環をつくる
V.一日一日積み重ねる
W.PDCAをぐるぐる回す
X.経営の羅針盤
Y.未来を拓き、歩き続ける
Z.チームで互いに高め合う
[.クラウドならできる
あとがき(だからどうする)
[追論] 中小企業の管理会計
(2012年5月6日・追記)

★各章の細目は以下のとおりです。


まえがき(何のために)
   クラウド時代の会計ルネサンス
(2012年4月26日・追記)
   穀雨


T.経営に役立つ会計
  (01) 会計がわからんで経営ができるか!
  (02) 「経営ができる」とは
  (03) 「会計がわかる」とは
  (04) 数字の意味するところ
  (05) 会計の3つの役割
  (06) 決算書の宿命
  (07) コップに半分の水
  (08) 経営と管理のちがい
  (09) 現場にフィードバック
  (10) 「経営に役立つ会計」の3つの働き
  (11) まとめ


U.善い循環をつくる
  (01) 『実学』の3つのキーワード
  (02) 「土俵の真ん中で相撲をとる」とは
  (03) なぜ「土俵の真ん中で相撲をとる」のか
  (04) そのためには・・・しかない
  (05) 儲かったお金
  (06) 利益と「お金の増減」のつながり
  (07) どこにどのように存在
  (08) だれでも利益を追求するが…
  (09) 智恵と努力と創意工夫
  (10) 将来の収益の種をまく 
  (11) まとめ


V.一日一日積み重ねる
  (01) 手遅れ医者
  (02) 主体的に対応して一歩先へ
  (03) いち早く気づく
  (04) 素直な心で「なぜ」と問う
  (05) 小さなことを積み重ねる
  (06) 昨日より今日、今日より明日
  (07) 日々の採算管理
  (08) 日次に対する誤った認識
  (09) 継続が生み出す力
  (10) 掃除に力を入れる意義
  (11) まとめ


W.PDCAをぐるぐる回す
  (01) 月次できてますか?
  (02) 「翌月10日」の意味するところ
  (03) 【A】手を打つ
  (04) 【C】反省
  (05) 【D】実行
  (06) 【P】計画(準備)
  (07) 【P】位置について、ヨーイ、ドン!
  (08) 【P】予想や予算ではなく、予定
  (09) 日々の進捗管理
  (10) 先手先手の月次
  (11) まとめ


X.経営の羅針盤
  (01) 必要なのは「生きた数字」
  (02) メーターの役割と条件
  (03) 消しゴムで直すな!
  (04) ドンブリでは手が打てない
  (05) 「一対一対応」の徹底
  (06) アクティブ(活動)をとらえる
  (07) 時間を稼ぐ、時間で稼ぐ
  (08) 「経営の羅針盤」の3つの役割
  (09) 月次の予定の精度を高める
  (10) 「経営の羅針盤」の3条件
  (11) まとめ


Y.未来を拓き、歩き続ける
  (01) 心に決め、そして見せる
(2012年4月30日・改)
  (02) 自分の価値を知る
  (03) やってみもせんで何がわかる
  (04) 挑戦なくして前進なし(未来は拓けない)
  (05) 正しく考え、正しく行う
  (06) 未来は過去の延長線上にない
(2012年4月30日・改)
  (07) 一歩一歩着実に
  (08) 地図は自分でつくる
  (09) 未来を拓く経営の羅針盤
(2012年4月30日・改)
  (10) 負けるもんか。
  (11) まとめ


Z.チームで互いに高め合う
  (01) チームの力
  (02) チームの強み
  (03) チームのたて糸、よこ糸
  (04) 強いチーム、弱いチーム
  (05) 大企業病の症状
  (06) 大企業病の処方箋
  (07) 目標の方向づけ―成長と貢献
  (08) 情報共有の5つの働き
(2012年5月1日・改)
  (09) 任せて育てる
(2012年5月1日・改)
  (10) 互いに高め合って共存共栄
  (11) まとめ


[.クラウドならできる
  (01) 自戒―私に欠けていたもの
  (02) ID野球の元祖
  (03) データは財産
  (04) 値打ちがちがう
  (05) 使(つこ)うてなんぼ
  (06) 塗り絵はぬりえ
  (07) 「絆」をつくる
  (08) 現場で完結する
  (09) 会計システムの3条件
  (10) まずやってみる
  (11) まとめ


あとがき(だからどうする)
   万歩

穀雨 [2012年04月20日(Fri)]

企業規模にかかわらず、決算書が正しく作成されることは望ましい。(略)
一体、中小企業を取り巻く関係者の誰が、新たな会計基準に基づいた決算書を必要としているのか、疑問でならない。
「中小向け会計基準は必要か」(島梟)/朝日新聞・経済気象台(2012.3.10)

 平成24年2月1日に公表された「中小企業の会計に関する基本要領(中小会計要領)」のことです。
 そして、翌3月27日にはその普及・活用策について「報告書」が公表されました。
―― 中小企業関係者、金融機関関係者、会計専門家等が一丸となって「中小会計要領」の普及・活用に取り組むことで、中小企業が「中小会計要領」に従った会計処理を行い、その結果、中小企業の経営力の強化や資金調達力の強化等に繋がることが期待されます。

 島梟氏が経済気象台に表明された意見の論旨(冒頭引用で(略)の部分)には同意できませんが、結論については私も同意です。(下記のブログの記事は昨年7月のものですが、ご参考までに)

 新たな会計基準(中小会計要領)に従った会計処理を行なうと、中小企業の会計の質は向上して、中小企業の経営力の強化につながる・・・というのですが

 基準(要領)に準拠すれば会計の「質」が向上するのでしょうか?
 たしかに“向上”はするでしょうが、それは比較の問題にすぎません。会計に限らず、マニュアルに準拠したサービスを「良質」とは受け止めないでしょう。その程度で強化される「経営力」なら、高が知れていると言えば言いすぎでしょうか――自らの創意工夫と努力なくして、「質」は向上しません

 まして、激しく変化する経営環境の中で、経営の舵取りの厳しい判断を求められる経営者にとって、何ヶ月も前の舵取りの結果がわかって、それを自社の経営力の強化に活かせるのでしょうか。

会計というものは、
経営の結果をあとから追いかけるためだけのものであってはならない。
いかに正確な決算処理がなされたとしても、遅すぎては何の手も打てなくなる
会計データは現在の経営状態をシンプルにまたリアルタイムで伝えるものでなければ、
経営者にとっては何の意味もないのである。

『稲盛和夫の実学』(日経ビジネス人文庫)


 稲盛さんが27歳で京セラを創業されたのは1959(昭和34)年4月、今から50年以上も前のことです。
 68年3月には「優良中小企業」として表彰されています(現・グッドカンパニー大賞)が、『実学』を読むと、その頃には稲盛さんの「会計学」はすでに確立されていたのではないかと思われます。

 今から100年近く前の1918(大正7)年、松下さんが「松下電気器具製作所」を創業されました。
 松下さんが本に書いておられるのですが、創業間もない頃から、店の会計はいわゆる家計とは全く別にして(当時は個人事業)、月々決算を行ない、その結果を毎月社員(当初は数名)に報告されていたとのこと。その年の暮の従業員は20名ほどになっていたので、まさに創業間もない頃から月次決算をして、しかもガラス張り経営を実践されていたのです。
 そして、松下電器は1935(昭和10)年に株式会社に改組し、1933(昭和8)年から実施していた「事業部制」を発展させて「分社制」をとられました。[参照:松下幸之助の生涯/パナソニック

 さらに遡ること、今から200年以上も昔のこと、江戸時代の近江商人は、現在の企業会計と同じ「複式簿記」で決算をし、原価計算や生産管理、さらには分権管理も実施していたというから驚きです。

 あらためて申すまでもありませんが、法律や制度で求められたわけでも、税金の申告のためでもありません。稲盛さんや松下さん、そして近江商人は、自らの事業や組織の持続的発展を願って、経営に役立つ会計のあるべき姿を自ら考え抜き、実践を通じて充実強化に取り組まれたのです。

クラウド時代の会計ルネサンス 
〜すべての「経営」に安心、希望、連帯を!〜


 先達が自らの創意工夫で追求した「経営のための会計」の原点に立ち返って、皆さんと共に学び、互いに高め合いたいと思っています。会計の「原点回帰」で<会計ルネサンス>です。
 また、ご本家のルネサンスで「活版印刷機」が担った役割を、「クラウド」の可能性に期待を込めました。(会計のほかは私の専門外のため誤解があればお許しください)

 取り急ぎ、8つのテーマを用意しました。既に「商いの極意<会計編>108講」がありますが、ブログの記事としてボリューム的に読むのが大変とのご意見をいただいたので、今回はコンパクトを心がけました。例によって、今回も、自らの創意工夫で応用が利くよう、基本となる考え方を重視しています。不勉強による誤解や言葉足らずな点は、引き続き見直し練り上げていきますので、ご容赦ください。

 この記事がお目に留まってお読みいただけるならば、私からの希望が3つあります。
1.決して読み急がず、読みながら自問自答されることをお奨めします。
   自社の決算書や管理資料を手元に置いて読まれると、自らの課題が見えてくるでしょう。
2.なにか一つでも気づきがあれば実践されることをお薦めします。
   私たちに問われるのは、知っているかどうかではなく、実践しているかどうかだと考えます。
3.テキストとして稲盛さんの『実学』と『アメーバ経営』(日経ビジネス人文庫)をお奨めします。
   自己流の勝手な解釈を展開していますので、ご自身で本をお読みいただいてご確認ください。

すぐ役立つことは、すぐに役立たなくなります
少しでも興味をもったことから気持ちを起こしていって、
どんどん自分で掘り下げてほしい。
そうやって自分で見つけたことは 君たちの一生の財産になります

◆『奇跡の教室』/マイブログ(2011.6.28)


 本日(4/20)は二十四節気の一つ「穀雨(こくう)」雨
 穀物をうるおす春雨が降る頃とされています。(国立天文台/こよみ用語解説
 「会計」が皆さまの「経営」を潤して、豊かな実りをもたらし、繁栄が続くことを心から願っています。

屋上の舵輪
/松下幸之助歴史館



しばし立ちどまり、自らに問い、考えるメモ

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万歩 [2012年04月20日(Fri)]

 平成11(1999)年3月、中小企業経営革新支援法(現・中小企業新事業活動促進法)が制定されました。
 当時、私は日本公認会計士協会(本部)の経営研究調査会でベンチャー企業専門部会の部会長を担当していた関係で、同年7月施行の同法に準拠した「ビジネスプラン」の作成支援ツールの開発に関わらせていただきました。[参考:『中小企業のための「経営革新」入門』(経済産業調査会)

景気の低迷が続く中で(今から13年前のことです)、中小企業がこの困難な局面を乗り越えるために、創意工夫をもって果敢にチャレンジし、将来にわたって力強く発展することが期待され、このような取組こそがわが国経済社会が活力あふれたものになるための原動力である・・・

 同法は、中小企業が、創意工夫ある事業活動で、一層の高付加価値化や市場指向性を追求して経営の向上に取り組む「経営革新」を支援するものです。
 
 テーマは、どうすれば強くなれるかを自らに問い、着実に実行する

 その結果――
利益が増えるので、内部留保が厚くなり、土俵の真ん中で堂々と相撲がとれます。
借金も着実に返済できるので、将来を見据えて新たな投資もできます。
付加価値が高まるので、従業員の給与は増え、労働環境も改善し、雇用も安定します。
お客さまも、より価値の高い商品やサービスを受けられるので大満足です。
利益が増えるので税収が増え、社会保障や公共サービスが充実します。
付加価値が高まるので、わが国のGDPも上がります。そして、GDPが上がれば・・・

 だれもがみな幸せになる――まさに、「善い循環」!

 「経営の向上」で中小企業が自らの経営力を強化――これが「善い循環」のスタートであり、
 そして、会計の役割は、この「経営の向上」を力強く推進する「経営の羅針盤」です。

クラウド時代の会計ルネサンス 
〜すべての「経営」に安心、希望、連帯を!〜

 この「クラウド時代の会計ルネサンス」が目指すところも、同じです。
 さらに、消費税のアップが議論されていますが、月次でお金に色をつけて管理することの徹底で、利益と関係なく課税される消費税の「滞納」が防げます。

 はい、みんなで幸せになれます。
 実現するには相当の覚悟と努力を要しますが、流した汗はまちがいなく報われる・・・はず
 着実に「実行」すれば・・・おそらく


人間は思ったら直ちに実行せねばいけない。
考えただけではやったことにならず、
消えてしまうものです。
いまやらねばいつできる、わしがやらねばたれがやる
――と自分で覚悟すること。
これが人間の努力を確実にするものですよ。

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◆田中美術館(岡山・井原市)にて/マイブログ(2012.3.31)


共に学び、互いに高め合い、  
一歩、一歩、もう一歩
足跡


しばし立ちどまり、自らに問い、考えるメモ

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(1-01)会計がわからんで経営ができるか! [2012年04月20日(Fri)]

 本書は、私の考える経営の要諦、原理原則を会計的視点から表現したものであり、少し過激な表現ではあるが、会計がわからんで経営ができるか!という思いで出版させていただいた。 
 それは、混迷する時代に、血を吐くような思いで叫んでいる私の叱咤激励であることをどうかご理解いただきたい。 
 本書が経営のための会計学真摯に学ぼうとする多くの方々に読まれ、より素晴らしい経営をするための一助となることを心から期待している。


――1998年9月に出版された『稲盛和夫の実学』(日経ビジネス人文庫)の「まえがき」です。
   稲盛さんが血を吐くような思いで叫ぶ叱咤激励――「会計がわからんで経営ができるか!」
   そして、「経営のための会計学」は、より素晴らしい経営をするために真摯に学ぶべきものです。


「少し知っている」ということは、
考えようによってはたいへん恐ろしいことである。

西堀榮三郎(第1次南極観測隊の越冬隊長)


「経営ができる」には、「会計がわかる」ことが条件
  ――「経営ができる」とは?
     「会計がわかる」とは?


必要条件(前提)であって、十分条件ではない
  ――会計がわかれば経営ができるわけではない
     しかし、会計がわからなければ、経営はできない<無免許運転>


なぜ、「会計がわからんで経営ができない」のか?
  ――会計は「経営の中枢」をなすものである(『稲盛和夫の実学』)
     なぜ、「会計は経営の中枢をなすもの」なのか?
     そもそも、中枢(ちゅうすう)とは?


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