秋空の下、実習が続いている。
宮大のみならず、東海、南九州、九州保健福祉、中村学園、高知県立、東京農工等の各大学から実習に来ていた。海外大学教員の訪問やJICA研修もあった。その他農学部・工学部の先生方による多数の試験・実験も進行中だ。
今週は北大から2名が来ており、そして獣医学科の畜産学実習が始まっているが、実習だから特にどうということもなく、例年通りの9月となっている。
最近、同窓会の原稿を依頼された関係で、牧場の昔の記録を読み散らかしている。
特に、戦前・戦中の記録は読みごたえがあり、当時の関係者が過ごしていた時間を読めるような文章がいくつも残っている。
南米開拓移民養成学校(第三拓殖)と寮はこの辺にあった。
トロッコ列車の終点はこの辺か?
グラマンに機銃掃射された草地はこのあたりだろうか?
場所は同じでも全く違った世界である。
平成生まれが歳をとる頃には、いろんなことが想像もつかないように違っているだろう。
「平成の昔は自動翻訳がしょぼかったので自分で外国語勉強していました」「昔は自動運転がしょぼかったので自分で運転していました」「昔は人工知能がしょぼかったので人間の先生に教えてもらっていました」「昔は肉培養がしょぼかったので、がち動物の肉を食べていました」とか…。
「まじありえなーい!」みたいなことを叫ぶ未来の若者が見えるような、昔の牧場の記録を読むのが楽しい9月である。記録を残してくれた先人の智慧に感謝したいと思う。