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本年のラマダン月開始は、4月12日ごろ[2021年04月06日(Tue)]
世界中のイスラム教徒は、新月の目視によるが、4月12日ないし13日の夜明け前から断食を実行し、ラマダン月期間中、毎日夜明け前から日没まで断食を継続する。ラマダンは、日中飲食を断つことで、貧困者の苦難を思い起こし、イスラム教徒の連帯を高める行事とみられている。ラマダン期間中の夜は、例年親族や友人が集まる機会が増えるが、昨年同様本年についても、コロナウイルス感染拡大の影響で、大人数の集まるイフタール(毎日日没後の最初の飲食)や集団礼拝は実施されないか制限されるところが多いとみられている。

UAEのナショナルニュース・サイトはラマダンに関連する15の用語を紹介している。
1.Ramadan Kareem or Ramadan Mubarak:「ラマダン・カリーム(寛大なるラマダン月)」、「ラマダン・ムバーラク(ラマダン月おめでとう)」と言って、人々は期間中挨拶を交わす。
2.Sawm or siyam:サウム・シヤーム右矢印1アラビア語で断食、断食しているとの意味
3.Iftar:イフタール右矢印1一日の断食があけて最初にとる食事のこと。例年家族や友人、知人が集まって食事を共にする
https://amp.thenationalnews.com/image/policy:1.1197022:1617547162/na3-MAR-dubai-tent.jpg?f=default&q=1.0&w=1024&$p$f$q$w=0d4c348
4.Madfa:マドファ右矢印1日没と一日の断食終了の合図となる大砲の音が響くこと
5.Suhoor:スフール右矢印1夜明け前の、長時間の断食に備えてとる食事のこと
6.Imsak:イムサーク右矢印1一日の断食開始を意味する。スフールをとっていた人も中止する必要がある
7.Mosaharaty:モサハラティ右矢印1夜明けの前、スフールをとることを促すため、ドラムを叩いたりして人々の起床を促す人を指す。この伝統は多くの地方で廃れたが、エジプトやインドネシアの一部で残っているとのこと
https://amp.thenationalnews.com/image/policy:1.1197020:1617547156/wk10-may-smccu-cover.jpg?f=4x3&q=1.0&w=1024&$p$f$q$w=5bd0607
8.Qada:カダー右矢印1断食の義務を怠ったことの埋め合わせ。断食は、イスラムの5行(義務)のひとつであるが、健康状態が悪い人、旅行中、月経中の女性は、断食しないことが許されるが、その埋め合わせをどこかで行うこと。間違って飲食したりした人も埋め合わせを行う必要がある
9.Kaffara:カッファーラ右矢印1上記以外の理由で、断食しない人には60日間の追加断食のペナルティが課されることを意味する。あるいは、60人の恵まれない人に食事を提供することで、ペナルティを解消できる
10.Salah:サラー右矢印1イスラム5行のひとつで、ムスリムが、メッカに向かって一日5回行う礼拝のこと
11.Tarawih:タラウィー右矢印1ラマダン月の間にムスリムが、イシャー(夜最後の決められた礼拝)のあとに行う夜の自発的礼拝のこと。通常の祈りが10分程度にかかわらず、1時間に及ぶこともあるとのこと
https://amp.thenationalnews.com/image/policy:1.1197021:1617547160/EGYPT.jpg?f=default&q=1.0&w=1024&$p$f$q$w=3afdeb6
12.Laylat Al Qadr:ライラト・カダル右矢印1ラマダン月最後の10日間で、この期間に預言者ムハンマドが、神アッラーから、天使ガブリエルを通じて、コーランの最初の章句を預かったとされる。この期間に精神を清め、夜の礼拝に励むことは、とりわけ功徳が大きいとされる
13.Itikaf:イッティカーフ右矢印1ラマダン月の最後の10日間、自己隔離して、モスクで過ごしたりすること
14.Eid Al Fitr:イードアルフィトル右矢印1イスラム教の2大大祭のひとつで、アラビア語のEid al-Fitrは、「断食を破る祭」を意味する。大巡礼(ハッジ)終了を祝うイードアルアドハーがもうひとつの大祭
15.Zakat and Zakat Al Fitr:ザカートとザカート・アルフィトル右矢印1ザカートはイスラム5行のひとつで、ムスリム個人の所有する財産に応じて一定額を喜捨すること。ザカート・アルフィトルは、ラマダン月の終わりにイードアルフィトルの前に行う喜捨のこと
https://amp.thenationalnews.com/uae/heritage/ramadan-2021-15-key-words-used-throughout-the-holy-month-1.1197025

Posted by 八木 at 11:50 | 中東イスラム世界に関心を抱くあなたへの助言 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)

2022年FIFAワールドカップ・カタール大会に向けて[2018年07月15日(Sun)]
連日熱戦続きで世界中を沸かせたFIFAワールドカップ2018ロシア大会も、仏・クロアチア戦をもって現地時間15日夕(日本時間16日に日付が変わったころ)、幕を閉じようとしています。そうした中、次期ホスト国のカタール系メディアは、「ワールドカップ・カタール大会2022:あなたがたが、知っておくべき5つの事柄」と題する記事(下記URL参照)を掲載したところ、補足も交え要旨次のとおりです。
(7月13日付ミドル・イースト・アイ記事) http://www.middleeasteye.net/news/qatar-world-cup-2022-five-things-you-need-know-air-conditioned-stadiums-labour-workers-winter-heat-alcohol-48-teams-996502023

@ エアコン付きのスタジアム新規建設:カタールはワールドカップのために約80億〜100億ドルのコストをかけて、すべてエアコン付きの8つのスタジアムを建設するとしている。それでも当初予算を40〜50%切り詰めているとのこと。
A 開催時期は晩秋から初冬11月21日に開幕戦が行われ、カタール国祭日である12月18日に決勝戦が行われる。これは北半球で通常開催される6〜8月頃は現地では猛暑が予想されるため、時期をずらした由で、これに合わせて多くの欧州のナショナルリーグは国内リーグ開始時期を前倒しする等調整を開始したとのこと。
B 劣悪な環境で建設に従事する外国人労働者問題:カタールでは、外国人労働者が砂漠の暑さの中で厳しい労働条件と長時間の労働を課せられスタジアム建設にあたっている。それを、人権団体やNGOが注視している。カタールの建設ブームを支える労働者の大多数は南アジア出身。心臓発作や墜落死亡等現場での事故も多発。労働問題への批判に対処するため、カタールでは湾岸地域で最初の国際労働機関(ILO)の事務所を開設。しかし、賃金未払い問題等も発生している。
C アルコール飲料:ロシア大会では、対戦チームの映像をリアルタイムで流すカフェーや飲食店でビールなどのアルコール飲料の売り上げが爆発的に増大した。一方、カタールでは、公共の場所でのアルコール飲料は禁じられている。 しかし、カタールはワールドカップのために、人々がビールを飲むための「遠隔地に特定の飲料可能区域」設置に同意した。 これは、サッカーファンがスタジアムから1時間離れた制御された場所でのみアルコール飲料が可能になることを意味する(参考:カタールは原則禁酒国ではありますが、限られた現地駐在外国人用に英国の代表部を通じてアルコール飲料販売許可証が発給され、許可証を有する駐在員は、砂漠の遠隔地にある建屋で、定額以内でアルコール飲料を購入し、自宅で飲料することはできました)。
D 参加チーム数拡大?:1930年に開催された第1回ワールドカップ参加チーム数はわずか13。 1934年には16チームに、1982年には24チーム、1998年には32チームに拡大。FIFAは、ワールドカップが米国、カナダ、メキシコが主催する北米で開催される予定の2026年には、48チームが本選参加が決定。 試合数も64から80に増加する。カタールの関係者は、2022年のカタール・ワールドカップに向けて48チームへの参加チーム数拡大を模索。
(追加)アラブ4か国のカタール封鎖: この項目は記事投稿者の追加です。2017年6月に開始されたサウジ、UAE、バーレーン、エジプトによるカタール断交と陸海空の封鎖は、1年が経過してもまだ解決の見通しはたっていません。このままでは3年先の2022年でさえ、問題が解決しているとは楽観視できません。ロシア大会には、封鎖4か国の中からも、サウジ、エジプトが予選を勝ち抜いて出場しました。ロシア大会開幕戦にプーチン大統領とともに観戦したムハンマド・サウジ皇太子も、スタジアム一面が「Qatar Airways」の宣伝広告文字で染まる中、サウジチームの試合が世界中に放映されることは腹立たしかったのではないかと想像します。2022年については、そのようなカタールでの本選に、封鎖4か国のいずれかが予選を勝ち抜けば、カタールで現実に試合をするのか、サポーターは、陸海空が封鎖されている中、特別措置でカタールに入国することになるのか等懸念材料に事欠きません。アラブ諸国には熱狂的なサッカーファンが多くいます。封鎖4か国とカタールの政治的対立が早期に収束し、カタールと他のアラブ諸国がグラウンドで戦う姿を見ることができるよう願ってやみません。
投稿:八木正典

Posted by 八木 at 15:21 | 中東イスラム世界に関心を抱くあなたへの助言 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)